株主との質疑に先立ち、一連の認証問題で佐藤恒治社長が改めてお詫び。「一つひとつ現場に向き合う」と誓った。
経営もマネジメントも実務も現場も一緒になって
柳 副本部長
日野の件の直後から、開発、認証(部門)が一緒になって、時期は区切ったのですが、2017年以降のモデルをしっかり見ていこうと、現場でかなりの時間を使い、いろいろなメンバーと交流しながら調査を進めてまいりました。
まずは自分たちの見えている(担当している)ところを、「最近どうなんだろう」と確認してまいりました。
そういった中で、「ミスが出るかもしれない」とか、以前も会見でお話しした通り、たくさんの人間が絡んでおりますので、「ここだけチェックしても駄目だったんじゃないか」と(いうことがわかってきた)。
もう少し違うところまで確認してみようと、(TPS)自主研究なども含めて、みんなでもっと踏み込んで、工程をばらしていって、見えてないところに問題があるんじゃないかと取り組んでおりました。
そういった中で、日野、ダイハツ、織機。また(トヨタでも)新しい事案ということで、皆様にはご心配をかけております。
過去10年という今回の調査指示、少し遅れたのかもしれませんけども、もう一度10年間しっかり振り返ってみようと(しているところです)。
そして当時はできてなかったけれど、今できているところや、当時もできていなかったけれど、今ももしかすると危ないかもしれないところ。こういったところを、資料やデータだけを見るのではなく、いろいろなメンバーと、現場に行って、経営もマネジメントも、実務も現場も一緒になって、ヒアリングをしながら、どんなやり方をしているんだということを、一つひとつ調査してきたのがこの3、4カ月間でございます。
開発も新しいことに取り組み、挑戦して、少しでもお客様にお喜びいただけるように(してまいります)。
我々まだまだ足りないところもたくさんあるかもしれませんが、一つひとつ、現場と会社が一体となって、今後も問題をちゃんと解決できるように(してまいります)。そしてもしも(問題を)見つけたときには、今回のようにしっかりとお示しをして、真摯に素直に謙虚に、その改善に取り組んでまいりたいと思っています。
柳副本部長に続き、マイクを取った佐藤社長。「この認証問題は、多面的に取り組んでいく必要があると思っております」と切り出すと、次のように語った。
佐藤社長
先ほど紹介したように会長が先頭に立って、まず根っこの風土の改革に取り組んでいます。
これは本当に大変時間のかかることだと思います。しっかりと言いたいことが言える環境にしていくこと。正しい仕事が手順どおりできるようにしていくこと。
これは、いつ完璧にできるということが、なかなか申し上げにくいですが、しかし絶対にやっていかなければいけない取り組みだと思っています。
「一つひとつ現場で向き合いながら、私自身も汗をかいて取り組みたいと存じます」と決意の言葉で結んだ。