電動化など変化の時代、「トヨタと販売店の関係」は今後どうなる?

2023.03.17

全国の販売店代表者が集結した会場。そこでトヨタが語った内容を、包み隠さず公開する。

中嶋次期副社長からのお願い

中嶋次期副社長

ひとつお願いがございます。クルマの開発の途中段階で、正直いろいろ悩みがありますし、本当にこれで正しいんだろうかと、壁にぶつかることが多々あるんですね。

で、ほとんどクルマが完成してから販売店の皆様にクルマを見ていただいて、いろいろご指摘いただくのですが、正直それではラインオフには間に合わないんです。

お客様にとって非常に大事な1台をお届けするわけです。(ですから)開発の途中段階で、皆さんにどんどん意見をお聞きしたい。もっと言うと開発現場にお越しいただいてフリーに話をさせていただきたい。

代表者の方でも結構ですし、それ以外の方でも結構でございます。是非とも開発の途中段階でお声がけさせていただいて、喧々諤々とやらせていただきたいと思います。

日々、現場でお客様の声を聞いているのはメーカーではなく、販売店である。その声を「もっといいクルマづくり」に活かそうという考えだ。トヨタには仕入先だけでなく、日本中で、地域に根付いた販売店ネットワークがあり、それこそが強みなのだ。

未来への変革が進む中で、一部には、メーカーと販売店との関係を“しがらみ”と見る声もある。しかし、一貫して語られたのは「全員がトヨタ」という考え。

過去にも危機がある度に、メーカーと販売店は力を合わせ「危機」を変革の「機会」に変えてきた。「トヨタは、みんなの幸せのために存在する」。その原点を胸に、メーカーと販売店の関係は続いていく。

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