新時代のテーマは「継承と進化」佐藤次期社長が会見

2023.02.13

2月13日、トヨタ自動車の新体制記者会見が開かれた。新時代のトヨタのテーマは「継承と進化」。佐藤恒治(さとう・こうじ)次期社長の言葉を速報する。

「適材適所」と「肩書よりも役割」

佐藤次期社長

私たちの「チーム経営」。その特徴は、サッカーのチームのように柔軟にフォーメーションを変えていくことだと思っています。その根底にあるのは、「適材適所」、「肩書よりも役割」という考え方です。

まず、これまでトップの間近で経営を学んできた副社長の3人は、重点3事業の陣頭指揮をトヨタらしく現場で、とっていきます。

近副社長は、ウーブン・バイ・トヨタ専任のCFOとして、カフナーCEOとともに、ウーブンの改革を推進します。

前田副社長は、アジア本部長として、「新興国らしいカーボンニュートラルの山の登り方」を考え、「CASE技術の社会実装」をテーマに、新しいアジア戦略をリードします。

そして桑田副社長は、トヨタ自動車九州の副社長も務め、レクサスのBEV事業戦略とレクサス専用工場である九州の生産体制の再構築を推進します。

執行役員は、カンパニープレジデントや地域本部長を中心に、「商品と地域を軸にした経営」を実践する体制にいたしました。

中嶋(裕樹)と宮崎(洋一)の両・新副社長は、「商品」と「地域」を軸に統括いたします。

北米の小川(哲男)本部長と中国の上田(達郎)本部長は新たに執行役員として「地域軸の経営」を、(サイモン・)ハンフリーズ新CBOChief Branding Officer)はブランドづくりをリードしてまいります。

現在、トヨタコンパクトカーカンパニーを担当する新郷(和晃)プレジデントは、競争力のある生産体制づくりを推進いたします。

すべての土台となる、ステークホルダーとのコミュニケーションは、引き続き、長田(准)執行役員がリードしてまいります。

そして、私、社長の役割は、キャプテンとして、「チームの力を最大化すること」であると思っています。

現場の声にしっかりと耳を傾け、リーダーたちの多様な個性を生かしながら、チームをまとめてまいりたいと思います。

学び続けた13年間

佐藤次期社長

自分自身も含め、新体制の多くのメンバーは、豊田社長の社長就任時、まだ課長や係長クラスでした。

この13年間、現場で、たくさん挑戦し、たくさん失敗を重ねる中で、「もっといいクルマづくり」「町いちばんのクルマ屋」という価値観を、さまざまな立場で、学び続けてまいりました。

そのおかげで、トヨタには多くの経営を担える人材が育ちました。だからこそできるワンチームの経営で、「継承と進化」に全力で取り組んでまいります。

皆様からの温かいご指導とご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。

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