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新時代のテーマは「継承と進化」佐藤次期社長が会見

2023.02.13

2月13日、トヨタ自動車の新体制記者会見が開かれた。新時代のトヨタのテーマは「継承と進化」。佐藤恒治(さとう・こうじ)次期社長の言葉を速報する。

モビリティ・カンパニーの鍵は「電動化」「知能化」「多様化」

佐藤次期社長

そして、新体制で目指す進化は「モビリティ・カンパニーへの変革」です。

そこには、クルマづくりにおける3つのテーマがあります。「電動化」「知能化」そして「多様化」です。

まず、電動化です。私たちの暮らしを支えているのは、エネルギーです。

トヨタがやるべきことは、エネルギーセキュリティを視野に入れたクルマをつくること、そして、カーボンニュートラル社会の実現に貢献をすることです。

世界を見渡しますと、エネルギーの状況はさまざまです。世界中のお客様に寄り添い、多様な選択肢をお届けしたい。だからこそ、「マルチパスウェイ」をブラさずに全方位で取り組んでまいります。

そのマルチパスウェイにおいてBEVも重要な選択肢であります。

これまで豊田マスタードライバーのもとで、トヨタらしい、レクサスらしいBEVをつくる準備を進めてまいりました。その取り組みの中で、自分たちが目指すBEVのあり方が見えてまいりました。

機が熟した今、従来とは異なるアプローチで、BEVの開発を加速してまいります。

具体的には、足元でのラインナップを拡充するとともに、2026年を目標に、電池やプラットフォーム、クルマのつくり方など、すべてをBEV最適で考えた「次世代のBEV」をレクサスブランドで開発してまいります。

2つ目は知能化です。クルマと対話し、クルマをもっと安全に、快適に、楽しいものにしてまいります。

私は、「クルマ屋にしかできない知能化」があると思っています。ドライバーの操作やタイヤの状態など、クルマには膨大な情報が流れています。そこには、「クルマ屋にしか活用できない情報」がたくさんあります。

クルマの声をもっと聴き、情報を高度に統合制御できれば、燃費を良くしたり、乗り味を変えたり、安全運転をサポートしたり、お客様おひとりおひとりに合わせてクルマの価値を高めることができます。

そんな世界を目指すのが、ソフトウェアの基盤のArene(アリーン)です。Areneは、販売店との連携やアプリを通じた新しいサービスにもつながってまいります。

ハードとソフトの両輪で、クルマの知能化に取り組んでまいります。

そして3つ目、多様化です。トヨタは世界中で、事業を行っています。地域ごと、世代ごとに、お客様の多様なニーズや価値観があります。だからこそ、商品もサービスも、多様な選択肢が必要です。

例えば、昨年、タイで披露したIMV0(ゼロ)。仕事で使うお客様のニーズに向き合い、架装のしやすさを追求しています。


「グローバル・フルラインナップ」の会社だからこそ、地域に寄り添い、多様なニーズにお応えするクルマづくりを続けてまいります。

重点事業は3本柱

佐藤次期社長

これら3つのテーマを実現するために新体制が取り組む重点事業の3本柱があります。

1つ目は、「次世代BEVを起点とした事業改革」です。

魅力的なBEVをより多くのお客様にお届けするには、クルマの構造を合理化し、BEVファーストの発想で、モノづくりから販売・サービスまで事業のあり方を大きく変えていく必要があります。

その変革をリードするのが、レクサスです。

2つ目は、「ウーブンの取り組みの強化」です。新たなモビリティ社会の創造に向けて社会インフラまで含めたモビリティのあり方を、トヨタとともに考える。それがウーブンの使命です。

私たちが考えるクルマの知能化を推進するうえでも大変重要な役割を担っています。

だからこそ、今まで以上に、トヨタとウーブンが一体となってAreneの開発を加速させるとともに、モビリティのテストコースの街であるウーブン・シティでの実証実験を強力に進めてまいります。

そして、3つ目は、「アジアのカーボンニュートラルの実現」です。

タイ最大の民間企業CPグループとのパートナーシップを機軸に産業や国を越えた連携を通じて電動化やモビリティの実証を進めてまいります。

これら3つの柱について新体制で、具体的な取り組みをチームで詰めてまいります。

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