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2024.02.22

「人も職場も一律ではない」 再び対面した労使 見えてきた課題

2024.02.22

5年後、10年後も働き続けられる職場へ。正面から労使向き合う形で開催された労使協議会。職場ごとに異なる課題が浮かび上がってきた。

プロのマネージャー

長田准 渉外広報本部長は、昨年の広報発信、渉外活動における反省を込めて、「プロのマネージャーになっていくこと」を今年の命題として掲げた。

長田本部長

昨年は広報発信、渉外活動で数多くの業務が発生しました。

僕自身、アウトプットにまみれてしまい、魅力的な職場を提供できませんでした。これは強烈に反省しており、悔しい想いもあります。

昨年末から、メンバーとも話し合っていますが、仕事のアウトプットの過多、それに対してPDCAを回し、相談をしていく時間が本当にありませんでした。

自分が課長時代、上司に「なんで、ビジネスマンはプロスポーツのように専門のコーチになれないんだ。GM(グループ長)はいつまでプレーをしていなきゃいけないんだ。室長や部長もプレイヤーになっている」と言っていました。

去年、僕の部門で起きたことも、自分が嫌だと思っていたことをやらせていました。

1つの方法論ですが、GMの皆さんで1日半分は必ず時間を空ける。

そういう活動の下、仕事のやめかえ * を始めています。

*仕事をやめよう・かえよう・はじめよう運動

「やめかえを始めるときに、1カ月間、仕事が止まることになってもいいよ」と言いましたが、僕がお願いしたかったのは、「社会も仕事も変化している。だから、グループや部の定義をもう1回見つめ直そう」ということでした。

そうしないと根本的に変わらない。

そこまでやって、絶対にやらなきゃいけないオペレーション以外の仕事については、(どうしていくか)議論をしっかりやろうと、もう1回取り組んでいます。

そうすると少し腹に落ちてお互いが意見を出すようになるのかな…と仕事を進めています。

いずれにしても「マネージャー陣がプロのマネージャーになっていくこと」が今年、僕が取り組む命題です。

トップダウンによる負荷低減に、組合からも「足元でやっと余力ができてきた」という職場の声を紹介。生まれた余力を、足場固めの議論、そして働き方や風土の変革につなげていく姿勢を見せた。

同時に渉外広報の現場では、年々発信する機会が増え、次の3つの課題が浮き彫りになっていることも挙げた。

「高いプレッシャーに業務を止められない」
「目の前のタスクをこなすことに精一杯でやりがいや成長感につなげられていない」
「上司にも高い負荷がかかり、部下のめんどう見や育成などが滞って、離職、組織の弱体化につながっている」

続けて組合員だけではなく、基幹職、幹部職もやりがいを持って、全員活躍、笑顔で働き続けられる職場づくりに向けた議論を要望した。

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