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モータースポーツを通して感じるアメリカ 最終戦富士

2025.12.27

2025年11月に行われたS耐最終戦。会場ではNASCARが走るなど、いつものS耐とは違うアメリカンな雰囲気でいっぱいになっていた。そんなモータースポーツを通した文化交流を取材した。

サプライズで現れたのは豊田章男会長とグラス大使

S耐決勝レースの前に行われたNASCAR SHOWRUN。スターティンググリッドに並んだ6台のNASCARの間を縫うように現れたのは、フォードのピックアップトラックF-150。

そのステアリングを握るのは日本自動車会議所の会長として会場を訪れていた豊田章男会長。助手席には、ジョージ・グラス駐日米国大使の姿が。

F-150の先導で行われた2周のリーディングラップの後は、残り6台のNASCARによるデモランを展開。日本のレースでは滅多に耳にすることができない、V8 5.8L、800馬力のエンジンによる轟音が富士スピードウェイに響いた。

長い間、日本では見ることのできなかったNASCARの全開走行。レースファンにとって夢のような出来事だが、このデモランが実現した経緯について、豊田会長はこのように話した。

豊田会長

左からグラス駐日米国大使ご夫妻、豊田章男会長

来年(2026年)はアメリカ建国250周年なんです。先日、アメリカ大使館に行ったとき、日本とアメリカの産業界のみならず、文化面、スポーツ面、いろいろなもので交流を考えている(とのお話がありました)。

そのときに、「モータースポーツもありますよね」と提案させていただきました。「NASCARがあるよ」と(言ったら)、大使たちが来年の24時間レースで、NASCARクラスを走らせようとすごく盛り上がったんです。

でも、急に24時間(レース)で、NASCARクラスと言われても大変ですから、トライアルとして、2カ月の準備期間でこれ(NASCAR SHOWRUN)ができたと思います。

そうしたら、いろいろなことが分かってきました。実はこの(富士)スピードウェイはNASCARをやるためにつくったんです。それで30度バンクがあって、本来はオーバルコースをつくるはずだった。

撮影:三橋仁明/N-RAK PHOTO AGENCY

そこに初めてNASCAR(のクルマ)が並べられた。NASCARの一番下のクラスであれば、日本のモータースポーツ好きのレーシングチームも活動ができるかもしれない。

(米大リーグ・ドジャース)大谷翔平とか、いろいろな選手がアメリカでやって(活躍して)ますでしょう? そんな感じで、モータースポーツもやれるような兆し、期待が持てるものになっていけばいいなと思います。

イベント広場、ピットのNASCARガレージも、私の想像以上に人気があります。今日、音を聞いていただいて、なにか感じるものがあると思います。

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