3年ぶりに保護者も列席したトヨタ工業学園卒業式。この日の青空のように、晴れ晴れとした笑顔いっぱいの式の様子をお届けする。
冷たく澄んだ空気が漂う2月15日、トヨタの企業内訓練校「トヨタ工業学園(学園)」で、世間より一足早く卒業式が行われた。
コロナ対策を徹底し、3年ぶりに保護者を招いて開催。高等部126人、専門部(高等学校卒業者を対象とした、一年間のスペシャリストの養成課程)120人が、“トヨタマン”への第一歩を踏み出した。
「父を超えたい」全力で背中を追った3年間
卒業生代表であいさつを行った高等部の岡田悠汰さん。お父さんも学園の卒業生で、現在はトヨタ自動車九州(福岡県)で塗装の仕事を任されているという。
福岡から駆けつけたお父さんが見守る中、河合満おやじの前に立った岡田さん。一つ一つ力強く言葉を紡いだ。
中2の冬、河合おやじの本を読み、憧れた白い帽子
「父を越えたい」。そう誓って全力で過ごしてきた3年間
入学当時と違い、いくつかの試練を乗り越え
私は今、ここに立っています
お父さん、私は少しでもお父さんに近づくことができたでしょうか
いつか必ずお父さんのように白い帽子が被れるよう、もっともっと努力します
人のために行動するお父さんに憧れ、その背中を追うように入学を決めた。故郷を離れる前、お父さんとは「卒業式でスピーチが言えたらいいね」と話していたそうだ。
最後は「笑顔で卒業します。3年間ありがとうございました」の言葉通り、お父さん譲りの笑顔で締めくくった。
動画では、コロナ禍の学園生活を振り返り、仲間への感謝やトヨタで働く決意も語られている。その堂々とした振る舞いを、見届けたお父さんの想いと合わせて、ぜひご覧いただきたい。
作業着に着替え、一から学んだクルマづくり
専門部の木田晏奈さんは、福島県のふたば未来学園在学中に、桑田正規CHRO(当時)と懇談したことがきっかけで「トヨタで働きたい」と考えるようになったという。
当時の様子は、トヨタイムズでもレポート。今回、卒業式を前に富川悠太がトヨタ工業学園での生活や、なぜトヨタに入ろうと思ったのかを聞いた。
制服から作業着に着替え、一から学んだクルマづくり。それでも「すごく楽しい」とモノづくりへの情熱が伝わってくる。
卒業式から数日後には、出席できなかった豊田章男社長のもとへ、卒業生たち手づくりのプレゼントを届ける様子も。
実習などを通じて成長した姿、生き生きとした表情をお見逃しなく。憧れの“白い帽子”
スタジオには、豊田社長に代わってスピーチを行った、河合おやじが登場。「おやじ」ってどんな役職? 岡田さんも目標にしている“白い帽子”の正体とは? 学園の“大先輩”にその意味をたっぷり語ってもらった。
*河合おやじが代読した、豊田社長のあいさつ全文はこちら。
このほか動画では、約1カ月にわたって開催された、トヨタの労使協議会も収録。佐藤恒治(さとう・こうじ)次期社長ら新体制で実施された本音の話し合いのポイントを、こちらも河合おやじに解説してもらった。
卒業式風景
今回、動画では収まりきらなかった卒業式風景を写真でも紹介。
冒頭、2月14日に逝去した豊田章一郎名誉会長に黙とうがささげられた
卒業生一人ひとりをスクリーンに映し出して紹介
保護者ら(写真奥)が見守る前で成長した姿を披露
真剣な表情で祝辞に耳を傾ける
卒業生全員で唱えた「豊田綱領」
式の後、河合おやじから激励の言葉が贈られた
まだ新しい社員手帳には、トヨタで働く決意の言葉が。隣にはモリゾウのスタンプ
式が終わると、学生らしい一面も
卒業生から豊田社長へ手づくりの陣羽織をプレゼント
3年ぶりに保護者らを招いて催された卒業式。最後まで笑顔があふれていた