レジェンド寺尾悟が出演し、スケートのショートトラック競技を解説。ミラノ・コルティナ大会に向け、デビュー戦で三冠を達成した驚異の新人・中島未莉にも要注目!
9月27日のトヨタイムズスポーツは、スケートのショートトラック競技を特集した。新体制でスタートしたスケート部を、前監督でアドバイザーの寺尾悟さんが、チームから一歩離れた立場で取材。全日本距離別選手権で三冠を達成した驚異の新人、中島未莉(なかしまみれい)選手のレースも「細かすぎる解説」で分析した。
前監督はキャスターへ、新体制のスケート部
ゲストの寺尾さんは番組に11回目の出演。つい忘れてしまいそうだが、オリンピックに4回出場、全日本選手権で12回優勝したショートトラック界のレジェンドでもある。今回はスーツ姿で、アスリートキャスターとして気合も十分。「特集を盛り上げていきたいので、代わっていただいてよろしいですか」と、メインキャスターの席を森田京之介キャスターから奪った。
寺尾前監督が退任したスケート部は、4月から古屋憲吾ヘッドコーチのもとで新体制を迎えた。キャプテンは横山大希選手から吉永一貴選手に交代。8月には中京大学の学生である中島未莉選手が加わり、6人の選手で新シーズンに臨む。
今季初戦は、吉永選手がケガの影響で欠場。練習場の中京大学アイスアリーナを寺尾キャスターが久しぶりに訪れると、ラップが得意な吉永選手の代わりに林伊吹選手が意気込みをラップで語っていた。
全日本距離別を寺尾悟が細かすぎる実況解説
長野県・野辺山で開かれた全日本距離別選手権。男女それぞれが500m、1000m、1500mで競う。初日は位置取りと戦略が重要な1500m、スタートダッシュで勝負が決まる500mという、全く異なる2種目が行われた。
女子1500mには、平井亜実選手、渡邉碧選手、中島選手と全員が決勝に進出した。長距離は相手の様子を伺いがちになりがちなところを、序盤から先頭に立つ中島選手。観客席から見守る寺尾キャスターは、3選手の動向を細かく解説し、残り2周で「もうこれ決まりましたね」と、中島選手の優勝を早くも見切っていた。
女子500mも中島選手が先頭を守って優勝。「滑ってる時も滑る前もすごい応援してくれたので、それが力になりました。緊張もするんですけど、応援で気が引き締まった感じ」とインタビューに答えていた。
全日本距離別の初日、中島選手が制した2レースは22:35から。
1000mで中島・平井が1-2フィニッシュ
2日目の女子1000mも、残り2周で中島選手が外から一気にトップを奪い、寺尾キャスターも「強いなあ」とつぶやく圧勝劇。レースを引っ張った平井選手も、前日の3位・3位に続いて2位に入賞した。
レース後に中島選手は「身体も絶好調で氷も自分と合ってて、そこはもう三冠を目指すしかない気持ちで、最後まで諦めずにやろうという気持ちで挑みました」、平井選手は「予選から落ち着いてできて、昨日の課題が修正できたのは、いい体験になりました」とコメントしていた。
中島選手が三冠を達成した2日目の模様は32:08から。
次はワールドツアー、中島未莉の強さの秘密
女子で11年ぶりという三冠を達成した中島選手の強さについて、寺尾キャスターは「一番はスケーティングの巧さ。スケートの刃で氷をとらえて前への推進力に伝えるのが上手で、練習をすればするほどプラスの方向に働いています」と解説した。
そんな期待の新人に対して、寺尾キャスターは「僕は全日本選手権で(3000mを加えた)4種目完全制覇」とドヤ顔を見せ、「まだまだ伸びしろしかない。世界がありますから本当に楽しみですよ」とエールを送った。
中島選手らは10月から始まるワールドツアーの前半戦への出場が内定。ワールドカップから名称が変わり、エンタメ性のアップなどが期待される。来年1月には全日本選手権があり、残りの国際試合への出場が決まる。そして2026年のミラノ・コルティナ大会までは、残り500日を切ったところだ。
ショートトラック界の盛り上がりに向けて
スタジオでは、恒例となった寺尾キャスター持ち込みのクイズ企画を開催。今回は選手のレース後の動作のムービーや写真から出題され、回答者の森田キャスターを悩ませていた。
クイズは40:44から。
スケート部の横山選手や吉永選手は、今回の生放送でもコメント欄に登場。視聴者の質問に回答して、寺尾キャスターをサポートしていた。
さらに、阪南大学に所属する日本代表の渡邊啓太選手も「盛り上げるための企画は他チームですが嬉しいです」とコメント。ショートトラック界全体の人気拡大に向けて、寺尾キャスターの出演回数記録が更新されることは確実だ。
「より競技に打ち込める」トヨタの支援にコメント
番組の冒頭では、9月26日の「声だけのトヨタイムズニュース」で放送された、「オリンピックとパラリンピックのスポンサー契約満了」と「アスリートへのトヨタの継続的なサポート」が話題になった。
寺尾キャスターは「どのアスリートも不安は間違いなくあったと思うんですけど、これからはもっと直接的にアスリートを支援していただけて、より競技に打ち込めるんじゃないかなと。選手がトヨタをもっと身近に感じてくれると、個人的にはポジティブに受け止めてますので、今後の活躍にさらにつながってほしいなと思います」と前向きにコメント。
森田キャスターも「私もパラリンピックに行って、いろんな地域から来てトヨタと一緒に戦う環境がすごく素敵だなと思いました。それは変わらず続いていくということですから」と、トヨタイムズスポーツとして世界中のアスリートを引き続き応援していくことを誓った。
毎週金曜日11:50からYouTubeで生配信しているトヨタイムズスポーツ。次回(2024年10月4日)は、バスケットボールを特集する。これまではBリーグとWリーグで別々の特集だったが、初となる男女あわせての企画。パリ大会に出場したアルバルク東京のテーブス海選手と、アンテロープスの山本麻衣選手、そして三好南穂アスリートキャスターが語り尽くす。ぜひ、お見逃しなく!