トヨタイムズスポーツ
2024.10.04
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メダリストらが振り返るパリの熱い夏、悔しさと手応えと4年後への想い

2024.10.04

パリ2024オリンピック・パラリンピックに出場した日本人選手7人がスタジオ生出演! 和気藹々とした雰囲気の中、大会の舞台裏を振り返った。

地球の反対側から日本の人々も沸かせたパリ2024オリンピック・パラリンピックが終了した。出場した総勢179名のグローバル・チーム・トヨタ・アスリート(GTTA)は、どんな手応えを掴み、3年前の東京2020大会にはなかった大声援に何を感じたのだろうか。帰国した7人の日本人GTTAがスタジオに集合し、競技の自己採点や、フランスで印象に残ったこと、今後の意気込みについて語った。

集まったのは、太田智樹(おおた ともき)選手(陸上競技10000m)、岡田奎樹(おかだ けいじゅ)選手(セーリング混合470級)、鈴木朋樹(すずき ともき)選手(パラ陸上競技車いすマラソン・1500m)、高橋峻也(たかはし しゅんや)選手(パラ陸上競技やり投)、谷中樹平(たになか きっぺい)選手(7人制ラグビー)、半谷静香(はんがい しずか)選手(視覚障がい者柔道48kg級 J1)、三木拓也(みき たくや)選手(車いすテニス)。9月13日に配信されたトヨタイムズスポーツの週イチLIVEに生出演した。

体調不良を克服した半谷静香が表彰台で考えたこと

半谷静香選手「実はパリに入ってから、いつも通りじゃないことが多すぎて。初日から帯状疱疹が出るし、寝ても体力が回復しない。しようがないから試合2日前だけどオフにしたら、ちょっと元気になってきて。試合の日も、会場の雰囲気に飲まれないように練習したことをやってみたら、できちゃったみたいな感じで。準決勝で指導2を受けて自分が負ける寸前になっても、チャンスを待ち続けながら自分がやりたいことをやってみたら、銀メダル獲得につながったという印象でした」

パリを終えて「柔道がさらに好きになってしまった。もっと深掘りして柔道が上手になりたい、末永く柔道を続けていきたい」と語る半谷選手。試合前日には、磯崎祐子コーチのアドバイスで練習相手を重い選手に変えたことで、重心の軸がわかりやすくなり、好結果へと結びついた。

他のメダリストに対して、「表彰台の上で何を考えているのか、教えてほしいです。国旗の掲揚とか(自分は)見えないじゃないですか。この時間どうやって楽しもうかなって思って」と、視覚障がいの半谷選手らしい質問も。翌日に他の日本選手が金メダルを獲り、表彰式で君が代が流れたときは「観客席で涙を流していました。私も(国歌を)流したかったって」と話す。半谷選手の質問は1:03:50から。

三木拓也「悔しい気持ちがずっと燃えている」

「森田さん(森田京之介キャスター)に取材していただいたときにメダルをお見せして、 喜んでもらえたのが救いになったというか。悔いもあったんですけど、その分まだまだ強くなれると思えたり、本当にいろんな想いが…。(パラリンピックは)4度目ですし、リオ2016で銅メダル逃したりとか、いろんな経験をしてきて。それが凝縮された1週間だったので、本当に濃かったなと。ここまで悔しいという気持ちがずっと燃えているっていうのは、今までなかった経験。今日の朝の練習も結構バチバチな感じで。テニスしたくてしたくて、あの瞬間から」と語ったのは、三木拓也選手。

シングルスは3回戦で敗退し、ダブルスで銀メダルを獲得したが、表彰台では悔しい表情を隠せなかった。しかし、スタジオでは吹っ切れた様子。準決勝ではトヨタイムズのスタッフの声援が思わぬタイミングで聞こえ、「人生で初めて、応援で緊張しました」と笑って振り返った。

放送の翌週にはイタリアでの大会に向けて出発。「1 つ1つ勝ってランキングを上げていくことを頑張っていきたいなと思います」と話していた。パリでの濃い経験を語る三木選手は32:17から。

鈴木朋樹、限界ギリギリでたどり着いた銅メダル

鈴木朋樹選手「マラソンのコースがもうキツすぎて。今まで走ったことのないような道を走らされたというか、道も狭いし、最後のゴール近くの凱旋門の辺りは5kmぐらいずっと石畳なんです。どんどん選手をふるい落としていくようなレースになったなと思ってます。車いすってサスペンションも何もついてないので、ずっと振動を感じているわけですよ。腰やっちゃいそうでした」

過酷な42.195kmを耐え抜き、銅メダルを獲得した鈴木選手。前の選手を追うために単独での走行が続き、体力の限界ギリギリで走り続けたという。メダルが獲れるかもしれないと思ったのは、30kmを過ぎてからだった。三木選手からの質問に対し、レース中の心境を振り返る鈴木選手は1:07:00から。

自己採点については「100点あげちゃうと伸びしろがない。4年後の銅メダル以上の期待を込めて80点にしました」と語った。10月には早くもシカゴマラソンが待ち構えており、次の大会に向けての戦いは始まっている。

高橋峻也の謎のコーチの正体は?

高橋峻也選手「初めてのパラリンピックで不安な部分もあったんですけど。スタッド・ド・フランスの5万人以上いる観客の中で実力が発揮できたので、自分に自信もできましたし、4年後にメダルを獲得できる可能性を感じる大会になりました。本当に4年後が楽しみで仕方ないです」

高校野球で甲子園に出場した経験のある高橋選手でも、パラリンピックの雰囲気には圧倒されたそうだ。1投1投に気持ちを入れて、6位入賞を果たした。

テレビ中継では、近くで声援を送る森田キャスターが何度も映し出され、コーチと間違えられたのではないかという疑惑も。高橋選手自身はトーク力でも成長を見せており、パリで電車のドアに挟まったというエピソードは50:19から。

セーリング「銀」の岡田奎樹、国内で大役を任される

銀メダルの岡田選手は「ある程度戦略も立てて臨んだんですけど、ほとんど想定の範囲内で進んで」と、まさに順風満帆のレースだった。もう1段上のメダルを目指したいと意気込んでおり、まずは佐賀県で開かれる国スポで、選手宣誓という大役が待っている。

対照的に、7人制ラグビーは勝利を掴めなかった。谷中樹平選手は「オリンピックの雰囲気とか、相手の強さとかも含めて、全てが自分のいい経験になったという風に感じられた」と前向きにコメントし、所属チームに戻った後の活躍を誓った。

ケガの影響でスタートラインに立てるかどうかわからない状況から10000m完走を果たし、「思うような結果ではなかったですけど、楽しむことができました」と話す太田智樹選手。大学の先輩である元パラ陸上競技走幅跳選手の芦田創さんからは、生放送中のチャットでイジられていた。今後はマラソンへの挑戦も示唆し、動向が気になるところだ。

番組の最後には、出演したアスリートたちへのお礼として三好南穂アスリートキャスターが描いたイラストが紹介された

パリの大舞台で結果を出した選手も、悔しさが残った選手も、次に向けてポジティブな想いを披露していた今回の放送。進行の森田キャスターと三好南穂アスリートキャスターは、大会中に現地から連日レポートを届けていた。こちらの特別動画のアーカイブで、パリの夏の思い出に浸っていただきたい。

毎週金曜日11:50からYouTubeで生配信しているトヨタイムズスポーツ。次回もぜひ、お見逃しなく!

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