オリンピック出場経験4回のレジェンド、スケート部寺尾悟監督による「細かすぎても伝わるショートトラック講座」。誰もが「へぇーっ!」と唸る内容&衝撃映像が目白押しです。
1月18日に配信されたトヨタイムズ放送部はスケート部を特集。ゲストの寺尾悟監督による「細かすぎても伝わるショートトラック講座」として、試合での知られざる駆け引きや、選手目線でスピードを体感できる映像など、競技の魅力をさまざまな観点から深掘り解説した。全日本選手権を直前に控えた選手たちもチャットによる同時解説で監督をフォローするなど、チームワークの良さを見せつけた。最後には番組からの重大発表も!
寺尾悟監督が最多出演回数を記録
東京2020オリンピックから生放送をスタートし、現地からの中継を含めて109回目の放送となったトヨタイムズ放送部。寺尾監督は、自身のオリンピック出場回数(4回)を上回る5回目の出演となり、アスリートキャスター以外のゲストでは最多出演を記録した。
毎回ショートトラックの細かい解説を行ってきた寺田監督だが、まだまだ語り尽くせない様子。今回は細かすぎる講師として、多くの履修項目を用意して臨んだ。
「安心してください。細かすぎても伝わります!」と、新しい芸風を身に付けた寺尾監督。番組も、解説がマニアックな時には、似顔絵入りの「細かい!」というテロップと音声でその思いに応えた。
講座のうち、夏の練習などの4項目は、これまでの放送で“履修済み”。詳しい内容は、トヨタイムズ放送部のアーカイブでおさらいすることができる。
スケート選手は運転も左回りが得意?
トヨタ自動車スケート部の選手は7名。愛車や好きなクルマと一緒に紹介されると、スポーツカーが多いことが判明した。狭いリンクをハイスピードで走る選手ならではの傾向で、監督が現役時代に乗っていたのもアルテッツァだったという。
寺尾監督が「スケートと一緒で、左コーナーはタイヤからグリップが伝わってくる感じがするけど、右になった瞬間(ハンドルの)切り方が全然わからない」と、左に回ることしかないスケート選手あるあるを披露すると、さっそく「細かい!」のテロップが登場した。
競技の説明でも、ゴールの瞬間の判定方法などを詳しく解説。寺尾監督の熱いトークは止まらない。
「テレビで見ると大きく見えるんですけど、かなり狭い中を最高速50キロ程度で走ります。接触、ぶつかり合い、転倒、最後まで何が起こるか分からない。ゴールラインは1/1000秒で争う。スピードスケートの公式タイムは1/100秒ですが、ショートトラックはそれぐらいギリギリの勝負になります。重要なのは戦略と駆け引き。そこが勝敗の分かれ目になるのかなと」
13周半の駆け引きを徹底解説
ここでようやく本題の「講座」に。昨年11月に横山大希キャプテンが優勝した1500mのVTRを見ながら、目に見えない戦略や裏で起こっている駆け引きを紐解いていった。
スタートして2番手をキープした横山キャプテン。選手の転倒による再レースだったこともあり、体力を温存しやすいポジションにつけていた。寺尾監督は、後ろの選手の仕掛けに反応する横山キャプテンの動きや、その状況判断をつぶさに解説した。
「周りの選手の動きや自分の力加減で、展開は毎回変わるんです。2番手にいたら勝てるというものではなくて、細部までの積み重ねによって勝つことができた」と寺尾監督は語る。横山キャプテン本人のコメントによる、13周半をどう考えて走ったかの説明も必見だ。
難しすぎる選手クイズにチャレンジ
細かすぎる寺尾監督に対して、森田京之介キャスターからサプライズでクイズが出題された。スタート時の構えの写真から、スケート部のどの選手かを当てるというもの。どれも同じユニフォームで、素人目には区別がつかない難問だ。
「絶対に間違えられない」と宣言したのだが、細かすぎる違いに困惑する寺尾監督。生放送を視聴中の部員たちに助けを求めると、選手からのコメントで逆にプレッシャーをかけられてしまう。全問正解に挑んだ結果は?
選手の視点で超スピード練習を体感
森田キャスターは、昨年末に長野県の野辺山で行われたスケート部の合宿も取材していた。VTRでは、選手たちがトップスピードを追求した練習を繰り返す模様を紹介。壁の代わりに衝撃吸収マットに囲まれたリンクで、恐怖心を抱くことなく練習でき、渡邉碧選手は「気持ちはバロメーターを超えていけてる感じがします」と話していた。
取材時には、三澤夏陽選手のヘルメットにカメラを装着してもらい、高さ約50cmという選手の視点で撮影していた。臨場感あふれる映像が撮れているので、圧倒的なスピードや、前の選手との距離感、風を切る音などをぜひ体感していただきたい。
その他、選手が靴下の代わりに履くもの、靴紐の結び方など、結果を残すための道具へのこだわりも明らかにされた。なかでも注目は、左の手袋。吉永一貴選手の手袋の指先には丸い樹脂が付いており、左手だけカエルのようになっている。選手たちはコーナーで氷に左手を付くため、摩擦を少なくするために装着しており、選手にとっては指先のおしゃれにもなっているという。
レジェンドの体内時計は世界最速?
講座のトリを飾るのは、体内時計の正確さに迫る企画。レースでは1周あたりの速度を自分で判断したり計算しながら走るので、スケート選手の体内時計は優秀だとされている。そこで部員たちに、10秒だと思うタイミングでストップウォッチを押してもらった。
結果は、多くの選手が11秒をオーバーする中で、平井亜実選手が9秒99と1人だけ素晴らしい記録。試合でも見せたことのないような喜びの笑顔を見せ、スケート部の面目を保った。
スタジオでも寺尾監督が体内時計の企画にチャレンジ。リンクを1周するイメージで10秒を計測したのだが、なんと8秒を切ってしまう。意外なタイムに、部員たちから「世界最速」「ある意味、レジェンド」「常に選手の先をゆく、、カッコ良いです!」とツッコミを受けていた。
コメント欄で選手たちは、週末の全日本選手権に向けて意気込みを語るだけでなく、「今日は寺尾さんにとって特別な日」と、寺尾監督の結婚記念日を祝福していた。
番組を通じて結束力もさらに高まり、スケート部の2023年に期待がふくらむ。エンディング後のおまけ映像もお楽しみに!
2月3日(金)から「トヨタイムズスポーツ」に!
最後の重大発表は、番組の名称変更などのお知らせ。年末に配信された「トヨタイムズニュース」の好評により、レギュラー化が決定(毎週月曜17時、初回は1月23日)。それに伴い、トヨタイムズ放送部は「トヨタイムズスポーツ」に名前を変え、放送日が水曜から金曜に変更される(時間帯は変更なし)。
森田キャスターは「これまでとスタンスは変えず、アスリートそしてスポーツの魅力を、細かすぎるところまで取材してお伝えしていきたいと思っております。月曜日はニュース、金曜日はスポーツと覚えてください」と語った。
毎週金曜日11:50からYouTubeで生配信される「トヨタイムズスポーツ」。次週(2023年1月25日)は準備のためにお休みとなり、その後の記念すべき第1回(2023年2月3日)はパラスポーツを特集する。車いすバスケットボールとボッチャを取材し、ゲストにはアスリートキャスターの長崎望未さんが出演の予定。ぜひ、お見逃しなく!