トヨタイムズスポーツ
2024.05.22

超人たちが神戸に集結!世界パラ陸上選手権からパリ行きを決めるのは?

2024.05.22

神戸で開催中の世界パラ陸上競技選手権大会を特集。5人の日本選手だけでなく、注目のGTTAたちへのインタビューも盛り込みながら、大会の魅力に迫った。

5月17日のトヨタイムズスポーツは、神戸で開催中の世界パラ陸上競技選手権大会を特集した。世界中から24人のGTTA(グローバルチームトヨタアスリート)が集結し、うち日本人選手は5人。開幕まであと100日を切ったパリ2024パラリンピックに向けて弾みをつける舞台であり、多くの選手が大会への出場権をかけて真剣勝負で臨む。パリへの直行便の切符を手にするのは誰か? GTTAトップバッターたちの競技結果も紹介する。

パリ大会出場の条件は?

11回目を迎えて日本初開催となった世界パラ陸上は、パリ本番に向けて重要な大会だ。5月17日から25日まで、神戸市のユニバー記念競技場を会場にトップレベルの選手たち1000人以上が競い合う。
番組からも三好南穂アスリートキャスターが現地に向かい、開会式直前の会場の興奮ぶりをリポートした。

日本人選手の場合、この大会で2位以内だと、パリへの出場が内定する。逃した場合は、2022年10月1日から 今年6月16日までの個々のベスト記録で構成される「ハイパフォーマンスランキング」で各種目の世界8位以内に入ることで、出場権を獲得できる可能性が残っている。

イシダン「応援をモチベーションに」

パラ陸上で日本人GTTAのパリ内定第1号を目指して先陣を切ったのが、100m T47(上肢障がい)に出場したイシダンこと石田駆選手。開会式前の17日午前に予選が行われ、結果は11秒30で全体の10位。決勝に進むことはできなかった。

石田選手は「中間辺りから向かい風に押されてしまったのと、ライバル選手と横並びになって力んでしまった」と悔しがりながらも、多くの応援を受けて「緊張よりも、モチベーションが上がるなと思いました。子供たちの声が聞こえ、応援してくれているのを感じました」と振り返った。競技後のインタビューは10:53から

出場権を左右するランキングは、放送時点で7位。パリでのメダル獲得を目指して、「残った期間も集中してやっていこうと思っています」と話していた。

村岡桃佳選手は800mで惜しい4位。芦田創選手も届かず

夏でもメダル獲得をねらう村岡桃佳選手は、T54(車いす)の100mと800mに出場。放送直後のトヨタイムズの公式Xでも元気な姿を見せていた。
19日の800mでは、1分58秒88で4位。2位とは僅差の接戦で、惜しくもパリ出場権を獲得できなかったが、本命の100mに向けて調子を上げている。

18日に行われたT47(上肢障がい)走幅跳では、芦田創選手が6m53で11位。3回目の跳躍時点で上位8人の枠には入れなかったが、6月の日本選手権で自己ベスト(日本新)の7m15に迫る7m台を出せば、ランキング8位圏内となる。
「試合直前アップ中に右ふくらはぎを肉離れしました。調子が良かったので悔しい気持ちはありますが、その中でもできることにフォーカスして大会に挑めたので悔いはないです」と、芦田選手は試合後に語った。

高橋峻也のやり投は24日夕

パリではマラソンでの活躍が期待されているT54(車いす)の鈴木朋樹選手、本大会では1500mに出場。中距離種目での飛躍も楽しみなところだ。

F46(上肢障がい)やり投の高橋峻也選手は、24日夕に競技が行われる。現在のランキングは8位と当落線上にいるだけに、60mを超えるスローで記録を伸ばしておきたい。

日本人選手たちの競技前のメッセージは24:44から

世界の“超人”たちの素顔

今回クローズアップした海外のGTTAは3人。いずれもパラリンピック金メダリストで、パリ大会でも注目したい“超人”たちだ。彼らへのインタビューは19:27から

レオ=ペッカ・タハティ選手(フィンランド)は、T54(車いす)の100mのレジェンド。「私にとって最後のパラリンピックになると思うので、試合はもちろん雰囲気も楽しみたいです」と語る。

T64(下肢障がい)のフルール・ヨング選手(オランダ)は、走幅跳と100mで出場。走幅跳では2019年に5m21の世界記録を出してから1m50以上も記録を更新した。両足義足だと難しい踏み切り前の動作を克服しており、技術面について楽しそうに語る姿が印象的だ。

アブドゥル・ラティーフ・ロムリー選手(マレーシア)は、T20(知的障がい)走幅跳で2大会連続の金メダリスト。「飛べ、ラティーフ、飛べ」と両手で翼を作るポーズに注目!

森井大輝も来場、「ネオステア」の体験スペース

神戸へと応援に駆けつけていたのが、過去の番組でもカメラマンとしての一面を見せた、パラアルペンスキーの森井大輝選手。後輩の村岡選手に「今シーズンのスキーの板はオーダーしたので、安心して(陸上)競技の方に臨んでもらえたら」とエールを送る。

森井選手が来場したもう1つの目的が、会場に設営された「ネオステア」の体験スペースだ。森井選手の言葉をきっかけに生まれたネオステアは、アクセルやブレーキペダルの機能をハンドルに組み込んでいる。「ブレーキのフィーリングも良くなっていて。道路で乗れるようになるのも、もうちょっとなんじゃないかなと、僕が勝手に思っているところがあるんですけど(笑)」と話す。三好キャスターによるネオステアの体験は32:54から

会場にはほかにも、車いすレーサーの体験コーナーなどがあり、トヨタブースでも試乗や記念撮影が楽しめる。

たくさんの人に見てもらうことが、選手たちの力に

森井選手は「僕がパラ競技に携わるようになって、多分一番大きな国際大会が日本で行われている。選手の動線もパラリンピック同様になってるので、本当にすごい」と感慨深そうにしていた。

「パラアスリートが競技をしている姿をたくさんの方に見てもらうことが、僕にとってもうれしいこと。ぜひ会場に足運んでいただけたら」と森井選手。日本の会場からの応援は、パリでも選手たちに大きな力を与えるはずだ。

神戸の世界パラ陸上の後半戦、そしてパリ行きをかけた最後の勝負となる日本選手権(6月8・9日、三重県伊勢市)と続くので、足を運べる人はぜひ会場から声援を送ろう!

いよいよ富士24時間レース、もちろん現地から生中継!

毎週金曜日11:50からYouTubeで生配信しているトヨタイムズスポーツ。次回(2024年5月24日)は、5月25~26日に開催されるスーパー耐久第2戦 富士24時間レースの超直前特集。近藤真彦さんが20年以上ぶりにドライバーとして真剣勝負の場で走るなど、さまざまな話題を集めている今年の富士24時間。マッチが初めて水素エンジンに乗った密着動画や、気になるクルマやドライバーの直前情報を富士スピードウェイからお届けする。 ぜひ、お見逃しなく!

そして、今年もレース本番を24時間生中継! レースやピットの模様はもちろん、スタジオにはドライバーやゲストも駆け付けるなど、さまざまな楽しい企画をお届けする予定。トヨタイムズスポーツの総力を挙げて放送する。

24時間生中継 #1 5/25(土)14:00~
24時間生中継 #2 5/25(土)22:30~切り替え
24時間生中継 #3 5/26(日)7:30~切り替え

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