好成績連発! トヨタアスリートが大活躍した「ジャパンパラ陸上競技大会」の模様を中心に、パラ陸上の魅力を紹介。スタジオには日本パラアルペン界のレジェンド、森井大輝が登場!
5月25日に配信されたトヨタイムズ放送部は、パラ陸上競技を特集。6人のトヨタアスリートが出場した大会を密着取材した。ゲストで出演したパラアルペンスキーの森井大輝選手は、それぞれの選手の特徴を的確に解説しただけではなく、スタジアムでは自身の特技も披露した。
レジェンド森井大輝が現地で応援
特集の舞台は、5月14・15日に京都で開催された「ジャパンパラ陸上競技大会」。今シーズン初めての国内トップレベルの大会で、トヨタからは佐藤圭太選手、鈴木朋樹選手、高橋峻也選手、芦田創選手、村岡桃佳選手、石田駆選手が出場した。
スタジオ出演は初めての森井選手は、6回の冬季パラリンピックで銀メダル4個、銅メダル3個を獲得している日本パラアルペン界のレジェンド。「ジャパンパラ」は陸上を含めて6種類の競技で大会があり、その位置づけは「パラアルペンスキーの場合は全日本選手権とほぼ同じ」と解説してくれた。
森井選手がパラ陸上の観戦を始めたきっかけは、パラアルペンスキーの後輩である村岡選手が陸上競技にも挑戦するようになったことから。以来、その勇姿を応援しに行っているという。「やっぱり現地で見るのは最高ですよね」と森井選手。
森田京之介キャスターと森井選手は、現地で選手たちを応援&取材。出場した全種目で優勝した6人全員のインタビューもたっぷりと届けた。
村岡桃佳の陸上復帰戦、森井カメラマンの要望は
訪れたスタジアムの観客席には、選手たちの横断幕が飾られ、観客席にはトヨタ応援団が陣取る。小塚崇彦さん、峰幸代さん、東崇徳・放送部公式解説員といった、番組ではおなじみの面々にも注目。
この日の森井選手は、カメラマンと解説者の二刀流。村岡桃佳選手を応援するために写真を撮るようになったそうで、ガッチリとした両腕のため目立たないが、持参のマイカメラはレンズも巨大で本格的だ。
村岡選手の車いす100mがスタートすると、森田キャスターはその場で実況。森井カメラマンのパシャパシャという高速シャッター音が響き渡る様子は必見。村岡選手は1位で駆け抜け、森井カメラマンの呼び掛けに笑顔を向けた。
北京2022パラリンピックで金メダル3個、銀メダル1個を獲得してから約2カ月とは思えない好記録。インタビューで村岡選手は、森井選手と漫才のようなトークを見せた後、ブランクを克服する難しさや、2年後のパリ2024パラリンピックへの思いを語った。
森井選手からは、カッコいい写真を撮るために接戦を演じてほしいという無茶ぶりも。冗談を言い合えるアスリート同士の信頼関係がうかがえるシーンとなった。
鈴木朋樹が二刀流を志願?
車いす陸上で東京2020パラリンピックの銅メダリスト・鈴木朋樹選手は、100m、800m、1500mの3種目に出場し、いずれも1位。「1500mと100mだと全然力の伝え方が違って。(1500mは)羽が生えたように1回1回のモーションが綺麗で、100mはエンジンとピストンみたい」と、森井選手も驚いていた。
短距離からマラソンまでこなすオールラウンダーの鈴木選手は、100mと5000mで日本新記録を出せば、日本記録のオールコンプリートが実現する。
インタビューで、鈴木選手は「ぜひアルペン挑戦させてください」と、森井選手に突然の弟子入り志願。森井選手も「僕が全て教えます」と乗り気の様子。二刀流が実現した際は、放送部でも注目していくことを約束した。
他種目への挑戦について、森井選手は「新しい気づきができたりすると、鈴木君の競技に対しての思いが強くなると思いますし。全コンプリートのための一つのきっかけになるんじゃないかな」と話していた。
佐藤圭太、芦田創も貫禄の優勝
義足のランナー、佐藤圭太選手は100mを圧巻の走りで優勝した。追い風参考ながら自己ベストを大幅に上回り、思わずガッツポーズも飛び出す。
佐藤選手の走りについて、森井選手は「ファインダー越しでも速くて。反応が誰よりも速く、ブレード(競技用義足)の反発力を推進力に変えているのがすごいなと思った」と語っていた。
走り幅跳びの芦田創選手には、所属の総務部の同僚たちが駆け付け、観客席から手拍子で応援していた。最後の6本目で6m76cmと記録を伸ばし、結果を出しての優勝となった。
試合後、芦田選手は「助走をまず1回ちゃんと走れるようにしようという、基礎基本に戻ってそれを再構築できたことが、また記録が出て伸びてきた復調のきっかけかなと思う」と話し、今後に向けての抱負を述べた。
放送部では、7月に走り幅跳び特集が決定! 芦田選手の再登場にも期待が高まる。
元甲子園球児の高橋峻也、コメント達者な石田駆
やり投げの高橋峻也選手は、元高校球児で、右腕に障がいがありながら2016年の甲子園に出場した経歴をもつ。番組では特別に、当時の写真や、左手で捕球してからグラブを持ち換えて投げるまでのスムーズな動作のムービーが公開された。
61m24cmの大投てきで、日本記録を2mも更新した高橋選手。同期の森田キャスターとは入社式では隣で一緒にご飯を食べたという仲で、「技術練習とか、助走の練習とか、細かい練習をたくさんしたからこそ、こういう結果につながった」と話していた。
続いては、ピアノが得意なことが先週の放送で明らかになった石田駆選手。100mで10秒86と自身の日本記録を上回ったが、残念ながら追い風参考だった。インタビューでは、応援してくれる人々に対しての感謝の気持ちを「我々スポーツ選手としても、すごく宝物に感じます」と流暢にコメントしていた。
そのVTRを見た森井選手は「(本当に)新入社員なんですか? 走りもさることながら、落ち着いたコメントと貫禄!」と驚く。
6月11・12日に日本選手権
ジャパンパラ陸上では、トヨタブースが設けられ、小塚さんや峰さんが応援グッズを配るシーンも。競技が終わった後は、出場したばかりの選手たちと記念写真も撮ることができる。「僕も桃佳(村岡選手)と撮りたかった(笑)」と森井選手。
森田キャスターは「さっきまで走ってた人が目の前にいて、あの時どうだったのって聞けちゃうのは特別なこと」と、現地観戦の魅力を解説した。
次の大きな大会は日本選手権。6月11・12日に神戸総合運動公園ユニバー記念競技場で開かれる。
視聴者のチャットでは、出場選手が以前に所属していた部署の同僚からの応援コメントや、大会のボランティアをしていたいうコメントが寄せられ、社員同士の絆の深さを感じさせた。森井選手の車いすのタイヤが赤いことについてのコメントに対し、その秘密を本人が明かすなど、見逃せない場面がたっぷりの放送となった。
来週は森田キャスターが大空で絶叫!
次回(2022年6月1日)に特集するエアレースの予告は豪華版。ゲストの室屋義秀選手を紹介する映画のようなプロモーション映像に続いて、事前取材の様子もチラ見せ。飛行機に同乗して絶叫する森田キャスターの様子を見て、森井選手は「うらやましい!」と興味津々だった。
毎週水曜日11:50からYouTubeで生配信しているトヨタイムズ放送部。次回もぜひ、お見逃しなく!