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次期GR86? 市販モデルの開発最前線 S耐最終戦 鈴鹿

2022.12.28

次期モデルのあるべき姿とカーボンニュートラルへの選択肢を増やすため、スーパー耐久シリーズに参戦するGR86。今シーズンの戦いで見えたその理想形とは?

レースから既販車に広げるカーボンニュートラル

最終戦では、レクサスGRエンジニアリング部の三好達也主幹がカーボンニュートラル燃料についての総括も行った。

三好主幹

レースのカーボンニュートラルだけではなく、既販車にも、そのまま使えることを「ドロップイン」と表現をしていますが、ドロップインなカーボンニュートラルの選択肢拡大に取り組んでいます。

検討段階では欧州レース向けの燃料を使っていました。これを今年のレースが始まる前に、国内向けのJIS規格を狙った燃料に替えて、この1年間使用してきました。

希釈に課題がありましたが、エンジンユニットでの燃料の使い方を改善して、信頼性、抑えていた出力について改善できた状態です。

また、既販車に課題を残したままにはできないので、一緒に走っているSUBARUとノウハウを開示しながら、燃料メーカーに燃料性状の提案を行っています。

また、コストは取り組めていませんでしたが、既販車にそのまま使えるよう、出力と燃費のトレードオフも含めて、しっかりと検討していきたいと思います。

「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」の最前線となった2022年のS耐全体の総括として、豊田章男チームオーナーは、チームにこのように語った。

撮影:三橋仁明/N-RAK PHOTO AGENCY

豊田チームオーナー

ここにいる全ての方々、「もっといいクルマづくり」に参加してくれた人たち、仕入先、全ての人にまず、「おめでとうございます」そして「ありがとうございます」とお伝えしたいと思います。

意志ある行動で戦ってきたクルマ、ドライバー、メカニック、エンジニア、それぞれが、去年よりも一歩、二歩、努力し続けることで、また我々の未来がより近づいた2022年になったと思います。

これだけみんなが一つの目標に向けて、意志をもってやっていくと、とんでもない力を発揮できるということに、実感、共感いただいたと思います。

この共感の輪を是非とも2023年にも続けていきたいと思います。

本当にありがとうございました。

この最終戦のタイミングで、ROOKIE Racing2023 年の体制発表があり、32号車の水素カローラとカーボンニュートラル燃料で走る28号車のGR86が継続して参戦することとなった。

あわせて、この2台に加え、「AMG GT3」でST-Xクラスに参戦することも発表されている。

2023年シーズンのS耐は、223日に富士スピードウェイで行われる公式テストの後、31819日に鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)での開幕を予定している。

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