本業とは関係ないように見える取り組みを紹介する「なぜ、それ、トヨタ」。今回はオーケストラ!?
この日のコンサートは、愛媛交響楽団のメンバーも楽しみにしていたという。
愛媛交響楽団 理事長 花岡直樹さん
市民オーケストラなので、楽団のメンバーは主婦や学生、学校の先生もいます。私も建築業が本業のアマチュアです。
多くのお客様を集めた演奏会なんてあまりできない。今日は58名のメンバーが愛媛各地から駆け付けました。こうして大きなホールで大勢に聴いてもらえるなんて、我々も嬉しいんです。
県内でもさらなる格差が…
コンサートが開かれた愛南町は、楽団の活動拠点・松山市から130キロも離れている。冒頭で「地域の文化格差」を紹介したが、大都市との比較だけでなく、愛媛県内でもさらに格差が生まれる実態がある。
愛媛交響楽団 花岡さん
大勢のメンバーが移動すると交通費もかかるし、住む場所によっては前泊の必要も。準備を含めた運営も大変だったり遠方での演奏会の開催には難しさがあるのですが、トヨタにその援助をしていただけるのは本当にありがたいです。
参加した子どもたちは「すっごい迫力!!」「トランペットが好きになった!」「いつもの遊びは鬼ごっこなど。自分の町に来てくれてすごい!」と大喜び。
コンサートの運営をサポートするのはトヨタの販売店の方々。この日は35度の猛暑のなか、駐車場の誘導からチケットのもぎりまで。
コンサートの合間のクイズでは、正解した子どもたちに販売店からグッズをプレゼント。トヨタカローラ愛媛の戸井田典主任は「ラジコンなど子どもが大喜びするものが入っていますよ」と教えてくれた。
販売店としてこの活動に協力する意義を聞くと「子どもの教育や成長に関われること。これを機会に音楽に興味を持てば人生の選択肢が広がる。子どもの頃のこういう体験は大事ですから」と嬉しそうだ。
音楽は、垣根のないインクルーシブ教育
教育の観点ではこんな声も。
愛南町・教育委員会 教育長 濵見陽計さん
松山から遠く離れた愛南町にオーケストラが来たのは13年ぶりです。今日は年齢や障がいの垣根がなくてとてもいい音楽会でした。多様な人と関わりながらお互いを尊重する視点が育つインクルーシブ教育にもなりました。
大人でも、生でオーケストラを聴いたことがある人は少ないかもしれない。全身に鳥肌が立つような心が震える体験は、教育観点でも非常に重要なのだ。
町全体でも小中学生の子どもは1000人に満たないのに、この日は、子どもを中心に500人弱が来場。垣根のない特別なコンサートだからこそアットホームな雰囲気が印象的だった。
また、トヨタにはアマチュアオーケストラの応援だけでなく「世界最高レベルの音楽に触れてほしい」との想いから「トヨタ・マスター・プレイヤーズ,ウィーン(TOMAS)」という取り組みもある。
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のメンバーを中心に、世界最高レベルの演奏家が毎年春、全国7都市で開催するコンサートツアーのためだけに特別編成された室内オーケストラを聴けるイベントだ。
今回はその映像も特別公開!最高峰の音をお楽しみいただきたい。
誰もが楽しめる音楽で、一人でも多くの人の心を動かしたい。トヨタや全国の販売店、そして音楽を愛する多くの人たちの願いが、人と人をつなぎ合わせ、きっと地域のつながりを強めていくだろう。
ちなみに音といえば、この記事も是非。クルマ好きがどっぷりハマるエンジン音って何?
GRヤリス専用に開発されたG16エンジンの音をお楽しみください!