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小さな港町に13年ぶりのビッグイベント!子どもたちがあることを初体験!

2024.10.17

本業とは関係ないように見える取り組みを紹介する「なぜ、それ、トヨタ」。今回はオーケストラ!?

今回の舞台は愛媛県の最南端、スキューバダイビングの聖地としても知られる愛南町だ。

豊かな自然が魅力。しかし、逆を言えば高速道路も鉄道も走っていない交通の不便な場所でもある。この町で、13年ぶりに開かれたあるイベントを取材した。

トヨタがこの町で、大勢の子どもたちを集めて実施したこと。それは子どものためのコンサート。話を聞くと、こういった活動を40年以上も続けているという。

なぜ、人口が少ない町でコンサートを?

1981年から続くトヨタコミュニティコンサート(以下、TCC)。

40年を超える長期的な取り組みなので100回ほどコンサートを開いてきたのかと思って聞いてみると、なんと全国各地で1,864回も開催してきたという。

全国のトヨタの販売店とともに、地域で活動するアマチュアオーケストラを応援しているという。でもなぜ人口が少なく、過疎化が進む町でコンサートを開いたのか?

社会貢献推進部 坂田富恵

TCCは、日本アマチュアオーケストラ連盟との出会いからスタートしました。全国の販売店の協力も得て、地域のアマチュアオーケストラの応援を通じて日頃お世話になっている地域の方にコンサートをお届けし、音楽を通じた地域貢献が目的です。

プロのオーケストラ公演は大都市ばかり。子どもたちに聴く機会をつくってあげたい。地域の文化格差はなくすのは難しいですが、地道に続けています。

ところで読者の皆さんは、1つのオーケストラに何人くらい所属しているかご存じだろうか。

標準的な編成で50人以上。プロの楽団では100人を超えることも。交通費や楽器の輸送費を考えると、オーケストラの招致には多くのお金が必要だ…

しかたがってオーケストラの公演は、大都市に偏りがち。だからこそトヨタはプロのオーケストラの手が届かない地域での開催などに取り組んでいる。

通常のクラシック公演ではできないことまで

2011年の東日本大震災の時には、トヨタの呼びかけをキッカケに、全国からアマチュアオーケストラが楽器を担いで東北へと駆けつけた。

社会貢献推進部 坂田

忘れられないのは、ある児童養護施設で開催したときのこと。家庭環境から初めてコンサートを聴いたお子さんも多く「となりのトトロ」の演奏が始まった途端、身動きひとつせずに聴き入ってくれました。

また、東日本大震災から5年の2016年11月に開催した福島のコンサートでは、全国のアマチュアオーケストラからの応援メッセージで埋め尽くされた桜の横断幕が贈られ、音楽を通じて「心ひとつに」を実感できました。

これからも地域のみなさんに喜ばれることを続けたいです。

聴く人の心を動かし、幸せを届けていくこの取り組み。たしかにひとつひとつは大規模なイベントではない。

だが関わる人たちの熱意が、全国の子どもたちに着実に届いている。これまで143万人を超える人が来場したというから、その意義は大きい。

我々が取材したこの日、演奏したのは50年の伝統をもつ愛媛交響楽団だ。このコンサートは、通常公演とは決定的に違う点がある。

それは、子どものためのコンサートであること。

通常のクラシック公演では、未就学児は入場をお断りされることが多い。だからこそ裾野が広がる特別な機会であり、日頃、子育てで演奏会に行けないパパやママにとっても嬉しいイベントなのだ。

演奏された楽曲は、運動会でBGMに使われる「天国と地獄」の「カンカン」など子どもにも親しみのある曲ばかり。合間には楽器解説やクイズコーナーもあり、会場が一体感に包まれた。

本物のオーケストラの演奏で合唱も行われた

終始、笑顔に包まれたホール。しかし普段のアマチュアオーケストラには、たくさんの苦悩もあるという。その内容とは…。

また、記事のラストには世界最高レベルの贅沢な音も公開。是非みなさんの耳で味わっていただきたい。

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