トヨタイムズスポーツ
2024.02.28

トヨタから誰か一人でもパリに出る! マラソン最後の切符にチームで挑む

2024.02.28

パリ2024オリンピック出場に向け、男子マラソン最後の1枠を争う陸上長距離部を特集。ケニアで練習する服部勇馬選手含む、出場者8人8様の想いとは?

2月23日のトヨタイムズスポーツは、マラソンを特集した。パリ2024オリンピック出場の最後の1枠を争う大阪マラソンと東京マラソンに、陸上長距離部から計8人がエントリー。ケニアで新しい自分にチャレンジした服部勇馬選手、ケガからの復活を期す西山和弥選手、MGCでの悔しさを東京で晴らしたい西山雄介選手、現役最後のレースとなる大石港与選手らが意気込みを語った。想いはそれぞれ8人8様だが、目標はただ一つ、「トヨタから誰か一人でもパリに出る!」

パリへの最後の1枠の条件は?

パリ大会の男子マラソンの代表枠は3つ。うち2つは、昨年10月に東京で行われたMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)の上位2人に内定済み。最後の枠は、大阪マラソンと東京マラソンで基準タイムの「2時間5分50秒」をクリアした対象の選手の中で、最も速いタイムを出した1人に決まることになった(該当者がいない場合はMGC3位の選手)。

2月25日の大阪マラソンには、陸上長距離部から3人が出場。3日3日の東京マラソンには5人が出場を予定している。

スタジオゲストは、昨年のMGCを走った安井雄一選手と畔上和弥選手。2人とも現地に応援に行く予定で、畔上選手は「世界陸上を含めてトヨタからマラソンの代表を連続で出しているので、パリも出したいという思いはみんな感じている。頑張ってほしいです」と語った。

大阪マラソンに挑んだ3選手

放送後に開催された大阪マラソンは、雨上がりで気温の低い悪条件の中で、厳しいレースとなった。優勝した国学院大の平林清澄選手のタイムは2時間6分台で、基準タイムをクリアする選手はいなかった。

丸山竜也選手は先頭集団でレースを進め、30kmを過ぎて引き離された。終盤に前の選手を抜いて2時間7分52秒のタイムで、6位に入って意地を見せた。

野中優志選手は20位、田中秀幸選手は21位だったが、2人そろって自己記録を更新。田中選手が「東京ではトヨタから何人も出場しますので、心の火をさらに燃やさせてあげたい」と語っていたように、東京へとたすきをつないだ。3人へのレース前のオンライン取材は13:12から。

原点に戻って「新しい服部勇馬」へ

東京マラソンに向けて多くの選手が国内で練習する中で、直前までケニアで合宿をしていたのがキャプテンの服部勇馬選手だ。標高2400mの高地で、チームメイトのビダン・カロキ選手とハードなトレーニングを重ねてきた。

東京2020大会の代表だった服部選手は、「このまま行ったら、これまでの自分自身を超えられないんじゃないかって。もう1回自分自身のマラソンを見つめ直したいという思いに至りました」と、ケニアで練習する理由を語る。

「ケニアの選手たちを見ていて、自分はまだまだ甘いなと感じた。自分自身が陸上を始めたときの気持ちに戻らせてくれたというか、『陸上を始めたきっかけって、こうだったよな』っていうのを再認識しました」

カロキ選手の練習メニューをベースに取り組み、「自分自身のマラソンの固定概念を完全に取っ払った。新しい服部勇馬を皆さんにお見せできたら」と話す服部選手。他のライバル選手たちにとっては気になる存在になるだろう。オンラインでのインタビューは41:51から。

西山雄介「娘をパリのディズニーに」

松本稜選手、西山雄介選手、西山和弥選手には、奄美大島で合宿中のところをオンライン取材した。昨年の世界陸上の後、けがで苦しんできた西山和弥選手は「ドラマの『ルーキーズ』を見て、自分の気持ちを高めるというか、陸上競技をもう1回頑張ろうという気持ちになります」と話す。

松本選手は、意外なゲン担ぎをしていることを明かした。自分の声で「もう1回ここからスタートする気持ちで行こうよ」「行けよ!自分!」などの言葉を録音し、練習の前などに聞いて自分を励ましているそうだ。

「日本代表クラスの胃袋」と、その大食ぶりが暴露された西山雄介選手。昨年のMGCの後は落ち込んだが、「助けられたのが、やっぱり娘の存在。練習に行く際も、娘の面白い動画を見てから向かいます。ここでパリを決めて、パリのディズニーに連れて行けるように頑張りたいです」と決意を語る。

西山雄介選手のご飯。さらにおかわりすることも

大石港与、最後のトヨタのユニフォーム

オンライン取材には、中央大学のコーチとして宮崎で合宿中の大石港与選手も参加。東京マラソンがラストランとなり、「トヨタのユニフォームを着て走るのが最後というのも、大きな意味があるのかなと思っています」と話した。

「僕にも(2時間5分50秒を)目指す権利はあります。自分の持っている100%を出し切ることを大切にして競技を続けてきて、どういうふうに自分が走る最後のレースでそれを表現するかは、すごく大事になってくると思う。しっかりプランニングしてスタートラインに立つ予定です」

後輩たちが大石選手への想いなどを語った、4人へのオンライン取材は24:28から。

鈴木朋樹が新しい相棒と王者に挑む

東京マラソンの車いすの部には、昨年2位の鈴木朋樹選手が出場の予定。昨年敗れた世界記録保持者のマルセル・フグ選手に対して「正直まだまだ目の前に見えている段階ではないと思っています。でもそれを1cmでも2cmでも近づけている自信はあります」と語った。

パリ大会ではマラソンのメダルに近い位置にある鈴木選手の強い味方が、新しくなったレーサー(競技用車いす)。開発に取り組んでいるエンジニアやメダルへの想いなどを紹介した「三好南穂のCatch! TOYOTA Athletes!」のコーナーは、51:36から。

東京マラソンは3月3日に号砲

東京マラソンは3月3日、車いすの部が9:05に、マラソンが9:10に東京都庁をスタートする。ゴールの東京駅の先にある、パリにまでたどり着くのはいったい誰か。前半からハイペースなレースが予想される。

選手たちは「(2時間5分50秒は)届かないタイムでは絶対ない」と話しており、「トヨタの1つのチームとしてみんなで戦っていきたい」と西山雄介選手。ぜひ皆さんもチームの一員として、沿道やテレビ中継(日本テレビ系)から選手たちを応援の力で後押ししていただきたい。

ラリー三河湾の3日連続特別企画を放送

次回のトヨタイムズスポーツは特別編。3月2・3日に開催される全日本ラリー選手権の開幕戦「ラリー三河湾」を、YouTubeで3日間にわたり特集と生中継を行う。注目は若手ドライバーが走る新カテゴリー「MORIZOチャレンジカップ」。

前日の3月1日(金)は、どんなドライバーが参戦するのかなど、事前取材した特集を22:00頃から放送する予定(昼の生配信はお休み)。3月2日(土)は18:00から、3月3日(日)は9:45から現地で生配信。デモランやSSの映像、ドライバーへのインタビューをたっぷりとお届けする。ぜひ、お見逃しなく!

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