トヨタイムズスポーツ
2023.04.05

赤と青のライバル対決! 男子バスケのトヨタグループダービーをOBが解説

2023.04.05

B1リーグでのトヨタグループダービーを前に、アルバルク東京(トヨタ)とシーホース三河(アイシングループ)の戦力を徹底取材。スタジオには両チームのレジェンドOBが登場!

3月31日に配信されたトヨタイムズスポーツは、男子バスケットボールを特集した。トヨタのアルバルク東京とアイシングループのシーホース三河は、ともに強豪として男子バスケ界を盛り上げてきた。そこで、B1リーグでのトヨタグループダービーを前に、アルバルク東京OBの正中岳城さん、シーホース三河OBの嶋田基志さんをゲストに迎え、両チームの戦力を徹底分析。日本代表選手や頼れるベテラン、マスコットへのインタビューをまじえた、バチバチのライバル対決は試合前からヒートアップした!

スタジオゲストは両チームのレジェンドOB

今季のB1リーグも佳境に入り、負けられない試合が続く。東地区2位でチャンピオンシップ出場圏内のアルバルク東京は、4月1・2日と敵地ウィングアリーナ刈谷に乗り込み、シーホース三河と戦った。その前日に放送された今回は、スタジオゲストもビッグ。嶋田さんは身長197cmで、並んで座った正中さんが小さく見えるほど。2022年に引退し、現在はシーホース三河のユースコーチを務めている。

一方、正中さんはアルバルク東京のレジェンドであり、現在はトヨタ広報部に所属。番組ではおなじみだが、今回は嶋田さんから、若手時代に日本代表のキャンプで会った当時のエピソードも聞くことができた。

相撲やセーリングも、アイシンのスポーツ活動

特集は、アイシンのスポーツ活動支援の紹介から。グループの強化クラブとして女子バスケットボール、相撲、男子バレーボールなど7種類の競技で、計69人のアスリートが活躍している。

セーリング部は、全日本選手権で何度も優勝経験のある強豪チーム。昨年の世界選手権では、笹井正和選手と伊藤和央選手のペアが日本勢トップの18位。仕事と両立させながら蒲郡の海で練習に励んでいる。

女子レスリング部の源平彩南選手は、2018年の世界選手権で3位の実績を持つ。パリ2024オリンピック出場を目指しており、本人から動画で番組にメッセージが寄せられたほか、アレンジ料理の写真も公開された。

男子バスケの歴史を支えてきた両チーム

トヨタとアシシンの両社が激しい戦いを繰り広げてきたのが男子バスケットボール。リーグや天皇杯の歴史をまとめたボードを見れば、両チームの名前が並んでいることがわかる。

思い出に残っているシーズンをゲストに聞くと、正中さんが挙げたのがルーキーイヤーの2007-08シーズンと、リーグ優勝を果たした2017-18シーズン。アルバルク東京にとっての大きな壁がシーホース三河で、「アウェーの刈谷の体育館での延長戦を乗り越えたことで、ファイナルを勝ち切れた。チームにとって大きい試合でした」と振り返る。

2人が挙げたのが2011-12年シーズンで、アルバルク東京が優勝、シーホース三河が準優勝だった。嶋田さんは「いろんな選手にブザービーター(クォーター終了直前のシュート)を決められ、その流れに乗って負けた悔しいシーズンだった」と話し、当時の選手たちのマッチアップを懐かしんだ。

ちなみに、ボードに貼った似顔絵の嶋田さんは長髪だが、最近になって髪を切ったそうだ。視聴者からは「嶋田さん、刈谷で刈ったのかな」というコメントも。

森田キャスターがシーホース三河に潜入取材

直接対決を前に、森田キャスターが取材に訪れたのは愛知県刈谷市のアイシン本社。アルバルク東京のユニフォームを着て体育館の練習を見学しようとするが、高い壁が立ちふさがる。待ち受けていたロン毛(当時)の嶋田さんに止められ、シーホース三河のユニフォームに着替えさせられた。

番組では、3人の選手に注目してインタビューを行った。1人目のシェーファー アヴィ幸樹選手は、高校2年でバスケを始めた1年後にU18日本代表になった才能の持ち主。身長206cmの高さに加え、最近では3Pシュートの成功率も高め、プレーの幅を広げている。

アルバルク東京に在籍したこともあるシェーファー選手は「隙のないバスケをするチーム」と古巣を警戒。「僕自身もビッグマンとしてとにかく走り続けるタイプなので、ぜひ注目してほしい」と話していた。

しかし、取材後の3月26日の試合中に負傷し、右膝前十字靭帯断裂と診断された。非常に残念だが、日本代表の主力でもあるシェーファー選手の少しでも早い回復を願いたい。

若手の持ち味を引き出す41歳の“ビッグボス”

エースの西田優大選手は、守備でもエースキラーとして体を張っている。今シーズンは「気持ちを出しながらもまだ結果に結びついていないので、残りの試合でそこをしっかり体現できれば」と語る。

アルバルク東京の吉井裕鷹選手とは日本代表で同期。吉井選手のダンスが一部で注目されていることから、森田キャスターから阿波踊りをムチャブリされた徳島出身の西田選手。堂々とした踊りで見事なステップを披露すると、後日、プロフィールの特技の欄に阿波踊りが追加されていた。

41歳のキャプテン、柏木真介選手は「若い選手が多く、これからのチーム」と自身のチームを評価。アルバルク東京については「タレントがいますし、しっかりしたディフェンスのシステムも持っていますし、全てがリーグの中でもトップにいる」と語り、安藤周人選手とライアン・ロシター選手を警戒していた。

若手から柏木選手がイジられていると聞いて、驚いていたのがゲストの2人。正中さんは「私にとっても大変恐ろしい大先輩。チームの顔で、ビッグボス。今は年齢を重ね、若手の持ち味を引き出していくことに注力されている」と解説していた。

安藤周人が振り返る今季のアルバルク東京

続いて取材したのが、東京・府中で練習中のアルバルク東京。ここでも森田キャスターは、着ていたアルバルク東京のユニフォームが昨年のものだと正中さんに指摘され、ファンクラブ特典の最新Tシャツに着替えさせられていた。

アルバルク東京の注目選手も3人。安藤周人選手は、今シーズンの戦いを「苦しかったですね。誰かがケガしての繰り返しだったので。その中で東地区2位は、一人ひとりが言い訳せず、自分たちができることを一生懸命やった結果だと思います」と振り返った。

デイニアス・アドマイティス ヘッドコーチ率いる今年の新体制チームは、ディフェンスを大幅に強化。安藤選手は「失点のところを重要視しているヘッドコーチなので、僕らもそれをしっかり体現できるのかなと思います」と話し、「3ポイントをたくさん決めるのを見てもらえれば」と勝利を誓った。

吉井裕鷹選手が見てほしいと語ったのは「アルバルク東京のチーム力」。森田キャスターからのムチャブリで、特技であるヲタ芸のダンスを披露。試合前の選手入場などで踊っていた理由は「アルバルク東京がペンライトを発売したということで、それを宣伝するべく」と、チーム想いの一面も明らかになった。

「No Excuse」でチーム一丸となって戦う

ザック・バランスキー選手は「ケガ人も続いてる中で、No Excuse(言い訳しないこと)をずっと意識して、チームワークの完成度は日々上がっていると感じています」と語る。ディフェンスも、マンツーマンを破られた時はチーム全員で助け、相手の強みを消しているという。

シーホース三河の攻撃の爆発力を警戒していたザック選手。「楽しんでやることを大事にしていて、そこをしっかり崩さず、自分のシュートは打てるときに打つ。スタンスは変えずにチーム全員でやっていきたい」と抱負を語った。

今年のアルバルク東京の大きなテーマとも言える「No Excuse」。嶋田さんも「チームとしては本当に手ごわい。チーム一丸でディフェンスして、脅威だなと感じています」と評価していた。

正中さんは「チーム事情は難しい面もありますけど、何を言おうとも助けにならない。とにかく勝つために、それぞれの強みややるべきことに軸を置きながらやってきている。ザック選手らがしっかりと役割を果たしていると思います」と解説した。

トヨタグループ対決の見どころと結果は?

アルバルク東京の注目ポイントについて、正中さんは「安藤選手の3Pシュート」「ジャスティン・コブス選手のゲームメイク」を挙げた。嶋田さんが注目するシーホース三河のポイントは「西田選手のオフェンスとディフェンス」「細谷将司選手のファイティングスピリッツ」だった。

もう一つ、嶋田さんが挙げたのが、声援ならぬ“青援”。シーホース三河のチームカラーが青というのが由来だが、「声出し(応援)OKになって、この青援が盛り上げてくれれば」と話していた。

森田キャスターは、今回の特集について「企業同士で交流ができたのは本当に素晴らしいこと。スポーツを軸にトヨタグループが一丸となって盛り上げていければと思っております」と締めくくった。

気になる試合結果だが、4月1日は83-81、4月2日は80-67でシーホース三河が連勝。解禁されたホームの“青援”を大きな味方にして接戦を制し、翌日も後半に一気に逆転した。アルバルク東京は気持ちを切り替えて、次戦に臨む。

アルバルク東京全面協力のサプライズ企画動画も公開

この日の放送はバスケットボールざんまい。選手だけでなく、マスコットの戦いもヒートアップ。Bリーグマスコットオブザイヤーの投票期間(4月4日まで)が放送日と重なっていたため、正中さんはアルバルク東京の「ルーク」、嶋田さんは「シーホースくん」をアピールしていた。

女子バスケットボールでは、アンテロープスが4月8日からプレーオフのセミファイナルを迎える。キャプテンの川井麻衣選手が、特別にリモートで生出演し、「相手に合わせるのではなく、自分たちらしいバスケットをしていけばリズムに乗れると思う」と応援を呼び掛けた。さらに、プレーオフの特別Tシャツ企画の告知も忘れていなかった。

トヨタイムズでも、次世代アスリートを支援する「一般社団法人スポーツを止めるな」に、アルバルク東京が全面協力したプロジェクトを取材。小学生のミニバスケットボールクラブの卒業試合が実現した動画が公開されており、田中大貴選手や吉井裕鷹選手もサプライズで出演している。

放送ではほかにも、フィギュアスケート世界選手権を連覇した宇野昌磨選手から番組へのメッセージを冒頭で公開。スポーツに関するさまざまな情報をはじめ、スペシャルな動画や視聴者プレゼントなど、トヨタイムズスポーツでは今後も独自のコンテンツや企画をお届けしていく。

毎週金曜日11:50からYouTubeで生配信しているトヨタイムズスポーツ。次回(2023年4月7日)は、JDリーグ開幕が迫る女子ソフトボールを特集する。日本代表選手4人を擁するレッドテリアーズを、OGの峰幸代さんと森田キャスターが取材。"超”戦をスローガンに掲げるチームが、超えようとしているものとは何か? ぜひ、お見逃しなく!

RECOMMEND