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2026.06.24
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豊田会長3年ぶりに議長席へ 株主総会で語った3つのスタートポイント

2026.06.24

3年ぶりに議長席へ戻った豊田章男会長。株主からの問いにどう向き合ったのか。

トヨタの文化貢献活動

6月13日に、TOYOTA ARENA TOKYO(江東区)で開催された「MUSIC AWARDS JAPAN 2026」授賞式。豊田会長はアーティストをレッドカーペットへ届けるドライバーに扮したかと思うと、その後はプレゼンターとしても登壇した。

これには驚いた株主もいたようだ。豊田会長は改めてトヨタが文化活動に力を入れる意義について「どういう形であれ、ステークホルダーの皆様方から『やはりトヨタが成長するのは社会にとって良いことだ』と認めてもらうことが必要」としたうえで、こう続けている。

豊田会長
今の日本には世界に広がった自動車工業があります。そして、音楽やスポーツの世界でも、日本の魅力を世界に発信し続ける若者たちがいます

これらが結びつけば、もっと世界と交流することができるのではないか、平和な社会の実現にも貢献することができるのではないか、私はそのように考えております

トヨタはこれまで真面目に仕事をしてきたと思います。だから今のトヨタには、世の中のために働くだけの体力が備わってきたと思います。

この体力をモータースポーツや相撲、スポーツ、音楽など、世界とつながるためにお手伝いに使うことが、文化の交流にもつながり、ひいては「トヨタが成長することは世の中にも良いことだよ」と思ってくださる方がもっと増えるのではないか、そのように考えて活動を進めております

そのため、なぜ音楽なの? ということよりも、グローバルに企業展開しているトヨタ(グループ)は、日本で活躍している若者、日本で苦労しながら世界を夢見ている若者、こんな人たちと一緒に、旅を続けられるパートナーとして選んでいただけるよう、これからも全社一丸頑張ってまいります。

ぜひとも文化交流に対しても、ご理解賜りたいよう、よろしくお願いいたします。

トヨタは時代に求められるものをつくってきた

近社長も「まだ答えはありません」と語った、トヨタが目指すモビリティカンパニー像。豊田会長からは、そのヒント?とも思われる発言もあった。

豊田会長
トヨタグループの原点とは、(豊田)佐吉少年の「お母さんの仕事を楽にしたい」という親孝行の気持ちだと私は理解しています。その想いが自動織機の発明につながり、ニンベンのついた自働化、人間性尊重を柱とするTPSにもつながっていったと理解しています。

佐吉が興した豊田自動織機製作所は、イギリスのプラット社とともに、世界の織機市場を二分するまで成長しました。

そして、織機で世界トップに立ったとき、(佐吉の息子の)喜一郎は織機の事業をさらに拡大しようと考えるのではなく、次の時代に必要な自動車事業に挑戦しようと考え、自動車部を設立しました。これがトヨタ自動車の原点です。

この自動車部から分かれ、グループ各社が生まれたわけですので、トヨタおよびトヨタグループの根っこは同じだと思っています。

私が会長になって3年間、執行メンバーに「モビリティカンパニーと言ったけど、トヨタってどういう会社なの?」と考えてもらい、(社長就任時の)「もっといいクルマをつくろうよ」と同じように、決して答えを言わないようにしてまいりました。

しかし、最近は「トヨタという会社は、その時代に求められるもの、必要とされるものをつくってきた会社なのではないか」と思っています。

そういう意味で「モビリティカンパニーとは何なのか」ということを、株主の皆様のご支援を受けながら、みんなで考えていきます。

その都度、皆様方に「こんなものができましたよ」「世の中に役に立ちますかね」「必要ですかね」というようなものを(問いながら)、時代の変化に合わせてつくっていく会社に引っ張ってくれると思います。ですから、さらなる応援をよろしくお願いいたします。

“責任者”という人を育てていくのも私の役割

総会終盤、近社長が「いつかは豊田から『お前も責任取れるようになったな』と言ってもらえるように精進してまいりたいと思います」と決意を示した場面。株主から拍手が贈られ、豊田会長も「この拍手は応援だよ」と声をかけたが、このシーンには続きがある。

豊田会長は、最後にトヨタのこれからのフォーメーションを次のように示し、総会を締めくくった。

豊田会長
佐藤副会長が、自動車産業全体を見ながらその発展のために働き、近社長が企業体質を強化し、トヨタの持続的成長を実現する。

そのために、中嶋(裕樹)副社長が商品軸で、宮崎(洋一)副社長が地域軸で経営を支える。そしてその4人を、私、豊田章男がトヨタの責任者としてサポートし、まさに一枚岩になって世界を、未来を、もっと良くするための仕事をして参ります

だからといって、謝罪会見全部僕はないんじゃないの?と思いますけど(笑)。

世間に認められる責任者という人を育てていくのも私の役割だと思いますので、ぜひ長い目で応援よろしくお願いをしたいと思います。

どうかこれからのトヨタにご期待いただき、株主の皆様の長期的な視点に立った、一層のご支援をよろしくお願いいたします。

議場の外にも広がった熱気

ここからは少し、会場の外にも目を向けてみたい。過去最多9,040人の株主が集まったこの日、株主にお土産として配られたのは、今年の東京オートサロンで注目を集めたLFAコンセプトモデルのミニカー。

総会を終えるにあたり、豊田会長から「実車も飾ってあります」とアナウンスがあったこともあり、メイン会場近くの企業展示施設「トヨタ会館」には、総会本編とは違った熱気があった。

トヨタ会館の入口に設置されたボードには豊田会長のサインとステッカーが残され、記念撮影をする株主の姿も多く見られた。

館内では、ミニカーと実車を並べて写真に収める人の姿も。

トヨタ関連グッズを扱うミュージアムショップにも長い列ができた。

三重県から来たという株主は、「ハイラックス」と「GRカローラ」のミニカーを購入。毎年総会に足を運んでいるといい、「来るたびにコレクションを増やしています」と、この日の買い物に満足そうな表情を見せた。

神奈川県から来たという株主は、今回で5回目の参加。メイン会場に入るため、前日から豊田市に宿泊したという。近社長の印象については、「真面目そうで、人間味がある。期待しています」と話し、これからもトヨタを応援していきたいと語った。

京都府から来たという小学5年生の児童は、ジュニアNISAでトヨタ株を保有する株主として、父親とともに来場。担任の先生には「トヨタの株主総会に行くので学校を休みます」と伝え、快く送り出されたそう。空飛ぶクルマの開発に興味があり、「次は総会で質問してみたい」と目を輝かせた。

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