自工会 豊田章男会長が辞意表明から続投へ。そこに至るまでの経緯が明らかに。その内容をお伝えする。
一体となり難局に立ち向かう
持続可能な「進化する自工会」へ。各副会長から次々と想いが語られる。
永塚誠一副会長(自工会)
豊田会長には、カーボンニュートラル等の様々な課題に真正面から向き合い、経団連モビリティ委員会や官邸との懇談会の立ち上げを実現するなど、まさに業界の垣根を越えた活動を推進してきていただきました。
それだけに、豊田会長の続投は理事メンバーの総意でございまして、その声を受け止めていただきました会長のご判断に感謝を申し上げたいと思います。
日髙祥博副会長(ヤマハ)
変革の時代に、常に変化を求められる。これに自工会も対応していかなければなりません。2020年の自工会変革後、着実に課題解決型に進化している一方で、会長に過度な負担が集中しておりました。これではどなたが会長になっても持続性が厳しいと私自身改めて感じました。
ただ、このタイミングで体制見直しができるのはむしろチャンスと捉え、チャンスを逃さないためにも、変化を恐れず、この新体制で役割を分担しながら、オールJAMA(自工会)でこの難局をともに乗り越えてまいります。
三部敏宏副会長(ホンダ)
日本自動車工業会も様々な課題に対応すべく、これまで以上に副会長がリーダーシップをとり、チーム一丸となった運営に進化させることにいたしました。
私自身も、今以上に副会長としての役割を果たしていきたいと思っております。モビリティを通じた社会の変革や、新たな価値の創出を目指し、このたび副会長に加わっていただくトヨタ自動車の佐藤新社長も一緒に、皆で一丸となって取り組んでいきたいと思います。
内田誠副会長(日産)
今回、こういった論議をさせていただく中で、日本の競争力をさらにつけていく、また我々の業界としての価値をさらに伸ばしていく。引いては自工会の進化につながる。ここに我々一体となって注力していきたいと思いますので、引き続きオーナーシップを持って参画していきたいと思います。
鈴木俊宏副会長(スズキ)
自工会という立場だけでなく、日本の視点から発信力のある豊田会長に会長を継続していただくのがベストな選択であると考えます。副会長がしっかりと支えていく覚悟で、自工会を盛り上げていきたいと思います。
そして4月から、トヨタの社長を務める佐藤次期副会長が、こう続ける。
佐藤次期副会長
産業全体に貢献することであれば、まず行動してみて変化を生み、そこから得られる新しい発見を通じて改善していくといった実践的な取り組みが大変重要であると考えております。
今後、会員各社の心と力を合わせて、未来への挑戦を加速してまいりたいと思います。先ほど副会長の皆さまから温かいお言葉を頂戴いたしました。全力で取り組んでまいりますので、これからどうぞよろしくお願いいたします。
今後の自工会運営について、各社執行トップがひざを交えて会話し合うことで、「自動車はみんなでやっている産業」という想いが改めて示された。そして豊田会長が口を開く。