コラム
2024.04.25

「私服の自分」が世の中を変える? "時間外"が起こすイノベーション

2024.04.25

誰かに命じられたわけでも、仕事が残っているわけでもない。トヨタ社員が業務時間外に集まる理由とは?

業務時間が過ぎたはずのトヨタの会議室。

何やら多くの人が集まり、プレゼンに耳を傾けている。

「共働き夫婦のコミュニケーション」「リラックス効果のあるアロマ」。

聞こえてくるのは、クルマづくりとは関係ないようなものばかり。いったい何が行われているのか?

阿呆(あほう)たちを応援

実はこれは、トヨタ有志が行っている社内ビジネスモデルコンテストだ。

クルマに限らない自由な事業アイデアを競う「A-1 CONTEST」。世の中を良くしたいと考える“阿呆”(A-ho)のナンバーワンを決める。

“阿呆”の由来は、豊田喜一郎がトヨタ創業当時に語った「こんな事業を向う見ずにやる者は、よほどアホーだと私自身も思っています。誰もあまりやらない、又やり難い事業をものにしてみる所に人生の面白味がある」という言葉。

トヨタ自動車の創業者である豊田喜一郎

創業から続くトヨタのイノベーションスピリットを、現代の社員で体現したい。そんな想いが“A”の一文字に込められている。

毎年約100人のトヨタグループ社員が参加。8月ごろにチームを結成したのち、約4カ月かけて顧客課題に向き合い、事業アイデアをブラッシュアップ。

12月に行われる最終プレゼンで、その年の優勝チームとアイデアが決まる。

今回トヨタイムズは、2023年の最終プレゼンの現場に潜入した。

地方活性化や買い物代行など、さまざまな事業が発表され、なかには試作品をつくってきたチームも。

リモートでの同時中継も行われ、幅広い職種と年齢層の社員が参加した。

最優秀賞の審査基準は収益性ではなく「顧客課題に真摯に寄り添っているか」。

2023年度は、どんなアイデアが優勝したのか。

答えは記事の後半で発表。ぜひ最後までご覧いただきたい。

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