新型の発売を機にマイスター制度を導入したセンチュリー。販売店で働く人のわずか0.6%しかいないプロフェッショナルへ贈る、豊田章男会長の想いとは。
新型センチュリーの販売にあたり、新たに導入されたマイスター制度。面接や研修を経て、認定されたのは全国の販売店で働く人のわずか0.6%だ。そんなマイスターと豊田章男会長が、センチュリーと向き合い語り合う座談会が行われた。
豊田会長が最初に語ったのは、センチュリーとの思い出。生まれた時からそばにあったクルマだが、実はセンチュリーは近づきがたい存在だった。その背景には幼き日の章男少年と、父・章一郎名誉会長との苦い記憶があった…。
そんな記憶もあって「関わってはいけない」「なんとなく乗れないクルマ」だったはずが、「誰かがセンチュリーの継承者にならなければならない」と決意するまでに、どんなことがあったのか。
また、豊田会長には20年以上前からショーファードリブンカーへのこだわりがあった。そのこだわりが新型センチュリーの“形”に大きく影響している。ぜひご自身で確認していただきたい。
座談会の中で豊田会長はマイスターへ、初代センチュリーの開発の中心となった中村健也主査(当時)の言葉を紹介した。「同じでないこと」。マイスター制度を設けた原点は、他と同じつくり方、売り方ではなく、たくさん売ることに価値を求めないビジネスモデルの確立だった。
「センチュリーバカになってほしい」
センチュリーのことなら何でも知っている存在になるため、これからも興味と好奇心をもって学んでほしいという想いを込めて、マイスターに声をかけた豊田会長。
どのクルマにも物語があるように、ともにこれからセンチュリーの物語をつくっていくマイスターに向けて「私の分身となってください」と、力強く言葉を送った。
センチュリーを通して、豊田会長の人生をたどる旅に出られる。そんな1本をぜひ堪能してほしい。