トヨタイムズスポーツ
2026.11.04
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パラスポーツの魅力を、もっと多くの人へ。南井瑛翔と味の素社が語る未来

2026.11.04

アジアパラ競技大会(2026/愛知・名古屋)の盛り上がりを、どのように広げていくのか? 金メダル3冠を達成したパラ水泳・南井瑛翔選手と、食でアスリートを支える味の素株式会社・蘆名真平さんを迎え、パラスポーツの未来について考える特別対談。

日本のパラスポーツは、第5回アジアパラ競技大会(2026/愛知・名古屋)で一つの節目を迎えた。多くの人がパラアスリートの活躍に熱狂した大会を終え、その盛り上がりを今後はどのように広げていけばいいのか。パラスポーツの未来について考える特別対談を、トヨタイムズスポーツで開催。

参加したのは、金メダル3冠を有言実行で達成したパラ水泳の南井瑛翔選手と、食の面からパラアスリートを支える味の素株式会社の蘆名真平さん。まだまだ知られていない魅力と可能性が、パラスポーツにはある!

「ホームを味方に」南井瑛翔が3冠を達成

今回のアジアパラ大会で印象に残る活躍をした南井瑛翔選手。数々のアジア記録を持つ下肢障害のスイマーは4種目に出場し、金メダル3個を獲得。残り1種目も銀メダルで、閉会式では日本選手団の旗手を務めた。

・男子200m個人メドレー(SM10)金メダル 2分18秒11 動画
・男子100m背泳ぎ(S10)銀メダル 1分05秒13 動画
・男子100mバタフライ(S10)金メダル 1分00秒10 動画
・男子400m自由形(S10)金メダル 4分27秒44 動画

壮行会で南井選手は、4年前の杭州大会の金メダル2個を上回る3個を宣言していた。200mメドレーと100mバタフライで連覇を果たし、最後の400m自由形では日本記録と大会記録を更新して3冠を達成した。

収録が行われたのは閉会式の前日で、南井選手は全競技を終えてオフィシャルの記者会見を受けた直後。「自国開催での有観客が初めての経験だったので、いい緊張を持つことができ、しっかりそのホーム感を味方につけることができましたね」と語る。会場では自身への大声援に、笑みもこぼれたそうだ。

「自分の泳ぎを見に来てくれる、応援してくれる人がいる。その方々に向けて自分の最大限をぶつけていきました」

対談の冒頭で、獲りたてのメダルを披露する南井選手は1:06から。

同期が同じ400mでほぼ同時に金メダル!

くしくも3冠を達成したタイミングは、パラ陸上の石山大輝選手が400m(T12)で金メダルを獲ったのと同じ時間帯だった。トヨタ自動車に入社2年目の同期で、しかも同じ距離。「さすが同期だなと感じましたね」と南井選手は語る。

石山選手とは「競技は違いますけど、お互いに切磋琢磨しあえてる。いい関係だなと思います」と、刺激しあう仲。今回はお互いの競技を観ることはできなかったが、「同じ関東で練習しているので、試合が関東であれば、お互い見に行けるかなと思っています」と話していた。

味の素社が取り組むアスリートのサポート

対談相手の蘆名真平さんが所属する味の素株式会社は、TEAM JAPANゴールドパートナー契約を結び、世界に挑む日本のアスリートを支援している。トヨタも今年9月に同じゴールドパートナーになったが、味の素社の場合は、選手の栄養やコンディショニング面でのサポートを行っているのが特徴だ。

蘆名さんは、大きな大会では選手に帯同して栄養補助食品の提供などを行うだけでなく、普段から味の素ナショナルトレーニングセンターでもアスリートの食生活などを支援しており、南井選手にとっても「無くてはならない存在」だ。

「パラスポーツの場合、選手はみんな輝いてすごいんですけれど、なかなか光が当たっていなかったり、その存在を知らないと思うんです。もっとこの価値が社会に伝われば、もっといい社会になると我々は思っています」と蘆名さん。サポートしているという感覚ではなく、自分が力をもらえていると感じるそうだ。

蘆名さんが語る、パラスポーツを応援する理由は8:52から。

無いものを凌駕する、パラスポーツの魅力

「ブラジルでは、必ずオリンピック・パラリンピックって両方言いますし、メディアも同じように両方取り上げるんです」と、ブラジルに出向していた当時にリオ2016パラリンピックを経験した蘆名さん。その一方で日本では、どうしてもパラ競技になるとトーンダウンしがちという現状がある。

森田京之介も、パリ2024パラリンピックを現地で観戦し、会場の熱量やパラスポーツへの理解に驚いたという。

南井選手はパラ水泳の魅力について、「身体特性は脚がなかったり、手がなかったり、目が見えなかったり、耳が聴こえなかったり、さまざまな選手がいて。いかに速く泳ぐかを、それぞれの残された力で工夫をして泳いでいるところが面白いです。普通の競泳とパラ水泳で区別するのではなく、一緒の水泳として見てもらえると面白いし、選手側からしてもうれしいですね」と説明する。

実際に最近では、パラ水泳の選手らが中心になり、年代や障害に関係なく誰もが参加できるインクルーシブ大会が開催されている。

蘆名さんは「両腕がない選手も運転ができたりとか、『これだからこうじゃなきゃいけない』ということを突破しているのが、まさにパラ水泳。自由形だったら自由に泳げばいい。無いものがあっても、それを凌駕するような違うもので補って工夫をして、想像を超えていることをやられているので。そういう魅力がわかり始めるとパラスポーツは面白い」と語った。

熱く発信し続けることが大切

アジアパラ大会は、パラスポーツの生み出す熱狂が健常者のスポーツと遜色なく、ときには超えてみせることを示してみせた。

南井選手は、自身の競技について「水泳です」と話し、健常者の水泳との線引きは感じてない。「小さい時から自分の障害について特別だと思ったことはないですし、周りが決めているのかなというのは、選手としてやっていても感じますね。今回子どもたちに生でパラスポーツを知ってもらえただけでも、僕はちょっとうれしいですね」と言う。

大きな大会は、日本の社会が変わるきっかけの一つになる。だが、河合純一スポーツ庁長官がインタビューで「レガシーはハートに残さないといけません」と語ったように、一人ひとりの意識がどう変わっていくかが重要になっていく。

蘆名さんは「我々企業・パートナーとしては、4年に1回とか2年に1 回ではなく、ずっと発信し続けることが大切。明日に急にパラスポーツの認知が上がるってことはないですけれども、やり続けることによって、選手は見せ続けることによって、より良い社会になっていくと思いますね」と語った。

最後に森田キャスターは「パラスポーツを『あ、これスポーツじゃん』という風にみんなが見てくれる。そんな社会がやってくるのを、我々トヨタとしても味の素さんも、楽しみにしていきたいです。引き続き我々はパラスポーツを熱く発信していきますし、南井さんは熱く泳いでくれると思います」と締めくくった。

毎週金曜日11:50からYouTubeでお届けしているトヨタイムズスポーツ。次回(2026年11月6日)は、女子バスケットボール部アンテロープスを特集する。Wリーグ開幕カードを連勝し、渡嘉敷来夢選手ら新戦力にも注目! ぜひ、お見逃しなく!

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