日本最大級の社内イベントと噂される、トヨタの社内駅伝大会「HURE!フレ!駅伝」を特集。今年はトヨタイムズスポーツチームも初参戦! 高岡組立部と元町総組立部の戦いにも注目が集まった。
12月13日のトヨタイムズスポーツは、トヨタの社内駅伝大会「HURE!フレ!駅伝」を特集した。日本最大級の社内イベントと噂される、年末恒例の社内駅伝を伝えるのは3年目。今回はランナーの走りや支える人たちの想いを伝えるだけでなく、森田京之介キャスターらがチームを結成して初参加! メダリストや現役選手を含む強力布陣で、熱い戦いへと挑んだ。
「社内イベントの規模じゃない」伝統の駅伝大会
1947年から続く伝統の社内駅伝。12月8日に行われた第76回大会には、4つの部に計405チームが参加。会場のトヨタスポーツセンターには早朝から約2万人が集まった。
特集冒頭、謎の自信を見せるアスリート森田京之介
「甘えはゼロ。それがトヨタ社内駅伝。この本気を我々は2年間伝えたので、刺激を受けて。身をもって自分たちで走る方も体験して、現地現物しないとダメだなということで、私も今回ランナーとして参加しました」
実際に走った経緯をそう話す森田キャスターは、特集が始まると三好南穂アスリートキャスターにMCを任せ、ゲストの席に移動。スーツからトヨタイムズスポーツチームのユニフォーム姿に変身し、「やり切るっていいですね。今日はランナーですよ」と自分がアスリートであることを主張していた。
その表情はドヤ顔かと思いきや、いつもより精悍で引き締まって見えなくもない。「次の日は体バキバキかと思ったら、そんなこともなくニューイヤー駅伝の取材に行けました。トップ選手の走りを見て、一段と刺激を受けたなって感じです」と謎の自信に満ちている。
現役・OBアスリートらによるドリームチームを結成
駅伝のコースは、1周2.8km。ランナーは1区間で基本的に1周するが、鬼門は38mある高低差。アップダウンが激しく、序盤の登り坂で心を折られてしまう。
より本気で走るチームが競う「ロング」の部の参加チームでは、3連覇中の高岡組立部が、若手の成長株を迎えて今年も優勝候補。2年連続2位の元町総組立部は、双子の成田元気選手が1区を走り、2区の勇気選手へとたすきをつなぐ。
トヨタイムズスポーツのチームは「ふれあい」の部に出場。ショートトラックで冬季オリンピック4大会出場の寺尾悟さんが監督兼第1走者で、第2走者の森田キャスターに、パラリンピック出場経験のある陸上短距離の石田駆選手、やり投の高橋峻也選手が続く。硬式野球部OBの竹内大助さん、女子ソフトボール部の新人の島仲湊愛選手へとつなぎ、アンカーはリオ2016パラリンピック銅メダリストの佐藤圭太さんが締める。
森田キャスターは、自分以外の6人が現役やOBのアスリートであることを「豪華なプロの中に1人ジェントルマン」と、モータースポーツでアマチュアドライバーを指す言葉で表現していた。
現役・OBアスリートらによるドリームチーム
大会当日のVTRは午前6時半、三好キャスターによる選手らの会場入りのリポートから始まった。開会式では、プロフィギュアスケーター宇野昌磨さん、パラリンピック陸上の鈴木朋樹選手、やり投の高橋峻也選手らが聖火ランナーを務めた。
河合おやじ(河合満エグゼクティブフェロー)の号砲で今年の駅伝もスタート。トヨタイムズスポーツのチームは、予想以上にハードなコースに、アスリートたちも走り終えるとぐったり。森田キャスターもまた、三好キャスターの呼び掛けに「無理無理」と答え、両手両ひざをついて倒れ込んだ。
酸素を吸ってようやく落ち着いた森田キャスターは「応援がすご過ぎて、緩められない。この坂を上ったら休憩しようと思ったら、『トヨタイムズ頑張れ』って応援がきて、だめだ頑張ろうと。その繰り返しです。(応援が)なかったら歩いていましたね」と本音を語った。
チームは無事に7人が完走。監督の寺尾さんは「第1目標の完走をクリアできましたし、個々ベストを尽くしたと思う」、森田キャスターは「いいですね。こうやって競技の枠を超えて、現役そしてOB・OGの枠を超えて、職業も超えて多様なチームで」と話し、7人のランナーはそれぞれ充実した表情を見せていた。
ロングの部は高岡組立部が4連覇!
番組がもう1つ注目したのは、高岡組立部と元町組立部を中心とするロングの部の争いだ。3区で元町がトップに立つが、高岡も徐々に追いついてデッドヒートを展開。激しく競り合った5区の両チームの選手が走り終え、お互いをたたえあい笑顔で握手するシーンが印象的だ。
6区で高岡組立部が逆転すると、最後の7区でさらにリードを広げた。ゴールでは、休憩を経て戻ってきた森田キャスターが実況に復活。高岡の4連覇のシーンを伝えた。
アンカーの園田英義選手は、自身の誕生日を優勝で飾ったが、インタビューで聞かれてそれを思い出すほど、走りに打ち込んでいたそうだ。「ほっとしたという気持ちと、皆さんが今日この日まで応援してくださったので、それに感謝の思いを込めて走った」と答えていた。
見どころいっぱいの、社内駅伝当日のVTRは20:34から。
「無理だ」という気持ちを「頑張れ」の一言が跳ね返す
大会を振り返って、森田キャスターは「(我々は)普段は応援する側じゃないですか。応援の力っていうのは、 ああやって効くんだていうのを(感じた)。『もう絶対無理だ、もうやめよう』って何度も思うその気持ちを、『頑張れ』の一言が跳ね返し、それを繰り返し、 最後まで足を前に進める」と、アスリートの気持ちを実感していた。
トヨタイムズスポーツチームの結果は、113組中69位とまずまずだったが、三好キャスターらが所属するトヨタスポーツ推進部は70位。当面のライバルをわずかに上回った。森田キャスターのタイムは13分37秒で、チームで7人中5位。前日の練習から約2分も縮め、非常にうれしそう。結果の画面を見て「これ後でスクショしとこ」と悦に浸っていた。
来年の社内駅伝は新チーム結成?
自信を深めた森田キャスターは、来年に向けて「1日で2分縮まったでしょ。11分台目指して頑張ります!」と調子に乗って宣言した後に、「言ってしまったかー」と反省。山で鍛えるトレーニングを自分から提案するあたり、38歳にしてアスリートの向上心に目覚めてしまったのかもしれない。
チャット欄では、新体操の竹中七海さんやビーチバレーボールの溝江明香さんら元アスリートが、参加の意向を表明。複数のチーム結成によるチーム同士のバトルにも夢が広がっており、今後の動向が楽しみだ。
「僕は大会後に(選手に)マイクを向ける側ですけど、これから遠慮するようになるかも。『今苦しいからやめて』と。なんなら『来年は?』とか聞かれそうになるけど、『来年の話は今しないで』って思います。本当にすいません」と語っていた森田キャスター。アスリートに寄り添ったトヨタイムズスポーツに、今後も期待していただきたい。
毎週金曜日11:50からYouTubeで生配信しているトヨタイムズスポーツ。年内最後の放送となる次回(2024年12月20日)は、元日に行われるニューイヤー駅伝を特集する。前回は8年ぶりの優勝を果たした陸上長距離部が、2025年も最高のスタートを目指す。ゲストは2024年の1区走者、大石港与さんの予定。社内駅伝の翌日に合宿を訪れた森田キャスターが、駅伝経験者の目線で何を取材するのかにも注目。ぜひ、お見逃しなく!