JDリーグ年間女王を決めるダイヤモンドシリーズ優勝に挑む、女子ソフトボール部レッドテリアーズを特集。昨年引退しマネージャーの長谷部陽香さんと共に、注目選手たちの意気込みを聞いた。
11月8日のトヨタイムズスポーツは、女子ソフトボール部レッドテリアーズを特集した。JDリーグ年間女王を決めるダイヤモンドシリーズは11月16日に準決勝、17日に決勝が行われる。苦い敗戦も経験したチームのWエースや新4番を取材し、今シーズンの変化や最終決戦への誓いなどを聞いた。トヨタイムズスポーツでの試合の生中継も決定し、連覇に向けて準備は整った!
トヨタの3週連続優勝に女子ソフト部が挑む
トヨタの球技チームが2週続けて優勝を飾っている。サッカーでは11月2日、名古屋グランパスが永井謙佑選手の2ゴールなどでルヴァンカップを3年ぶりに制覇。翌週の9日には、社会人野球日本選手権でレッドクルーザーズが2年ぶり7度目の日本一。増居翔太投手が、準々決勝に続く完封勝利でMVPに輝いた。
次はソフトボールの番だ! 昨年、5年ぶりの年間チャンピオンとなったレッドテリアーズは、西地区1位でレギュラーシーズンを終え、ダイヤモンドシリーズのセミファイナルから登場する。
スタジオゲストは、昨年で引退し、現在はマネージャーを務める長谷部陽香さん。現役時代は左のパワーヒッターで、森田京之介キャスターもバックスクリーンへの本塁打が印象に残っているという。試合当日もスタンドで応援しているそうで、「選手より熱い気持ちで戦います」と宣言した。
まさかの敗戦から引き締め直したチーム
リーグの前半戦は18連勝で無敗だったレッドテリアーズだが、後半戦は初戦でいきなりの黒星を喫する。さらに9月には、学生などを含む全国のチームが競う皇后盃で、日本体育大学を相手に初戦敗退。長谷部さんは「相手が誰であろうと恐れずに立ち向かってくる雰囲気に圧倒された」と話し、これらの敗戦がチームのターニングポイントになったという。
最初に話を聞いた主将の鎌田優希選手も「勝つためには何をしなきゃいけないかをあらためて考える時間になったと、今になって思う。勝ちに対する貪欲さみたいなものが薄れつつあったりした」と振り返る。
最終決戦は、セミファイナルもファイナルも1試合で勝負が決まる。鎌田選手は「どんな逆境であっても前を向いて、チームを熱く鼓舞したいと思います」と語る。
キャプテンのインタビューは13:51から。
サードのレギュラーを争う舟阪育枝と高島歩
今年のチームでバチバチのレギュラー争いを繰り広げているのが三塁手だ。守備が得意な舟阪育枝選手と、元気な声でチームを助ける高島歩選手は、出場試合数がほぼ互角。打率は舟阪選手の方が上だが、高島選手はフォアボールが多いという。同学年のライバル2人に、3歳下の後藤実来選手も控えている。
ダイヤモンドシリーズに向けて、舟阪選手は「チャンスで必ず打ちます!! 点を取るためにはやっぱり打たなきゃいけないので、私がチームの勝利に貢献できるように必ず打ちます」と話し、右中間へのタイムリーヒットをイメージしていた。
自身のキャラクターを「やっ イェーイみたいな感じ」と表現する高島選手は、試合での出番が増えて、気持ちの面で成長したそうだ。「自分自身が試合を楽しんで、見ているお客さんにも楽しんでもらいたい」と抱負を語った。
長谷部さんが「緊張してちょっと猫をかぶっている」と評した両選手のインタビューは23:01から。
失点しない宣言の後藤希友、魂の奪三振のメーガン ファライモ
左右の二枚看板、後藤希友投手とメーガン ファライモ投手は、昨年に続いてチームを支える。2人とも防御率0点台の圧倒的な成績を残しており、メーガン投手は投球回数を上回る奪三振数を記録。後藤投手は失投が少ない安定したピッチングで、唯一打たれたホームランを本人は悔やんでいる。
後藤投手は今年、投球スタイルが変化した。「打ち取ってどんどんリズムを上げていくピッチングはできている。ヒット1本を打たれないために、考え方が根本的に変わったのはあります」と語る。最終決戦への決意は「私、絶対に失点しません!!!」。「0点で抑えたら負けることはないので、あとはなんとかしてくれるかなと思って」と、打線への信頼を感じさせる。
初めて日本でフルシーズンを戦う米国代表のメーガン投手の抱負は「I PROMISE TO LEAVE MY HEART ON THE FIELD!!!(私、魂こめて投げます)」。三振を多く取っている理由について、「それは間違いなくキャッチャーと素晴らしいサインの組み合わせのおかげです。現実的に考えると(勝利数が)私としては唯一重要な数字かなと思います」と語る。
4番・山田柚葵が愛用する先輩のグラブ
バッバ ニクルス選手が抜けて、空いた4番に座ったのが、ケガから復帰した山田柚葵選手。シーズンの最終節でもサイクルヒットを記録している。打つのが苦手だったチェンジアップに対する意識も変わり、「打席にすごく落ち着いて入れるようになったことが成長かなと思います」と語る。大一番に向けては「私 決勝打 打ちます!!」と、ガッツポーズの角度も決めているようだ。
山田選手が愛用しているのが、サクランボの絵と「ベ」のマークが入ったグラブ。大学の2年先輩で山形県出身の長谷部さんから譲ってもらったものだ。「他のが使えないぐらいの安心感があります。これをつけたら『大丈夫』ってなります」と愛着を語った。
そのVTRを見た長谷部さんは、山田選手に対して「かわいいところもありますけど、先輩と思っていない」とグラブへの思い入れを疑っている感じ。「あれが本当だったらうれしいですけど」と話す。
11月16日朝にセミファイナル、トヨタイムズでも生中継
決戦の舞台は名古屋市のパロマ瑞穂野球場。11月16日(土)10:30からのセミファイナルは、ワイルドカードから勝ち上がってきたHondaと対戦する。下剋上で調子を上げてきた相手とは、今年は1戦しか経験しておらず、長谷部さんは「外国人ピッチャーが2人いて、どちらが投げてくるかもすごく重要なところ」と警戒する。
勝ち進めば翌17日(日)13:00からのファイナル。今シーズン飛躍した東地区1位の日立、2年前のチャンピオンのビックカメラ、どちらが勝ち上がってきても相手に不足はない。
そして、レッドテリアーズの試合をトヨタイムズで生中継することが決定! 豪華ゲスト解説陣を迎える予定で、実況の森田キャスターも気合が入っている。
くしくも社会人野球の決勝の相手がHondaで、女子ソフトボールのセミファイナルもHondaとの一戦が待っている。終盤を迎えた国内のモータースポーツでもHonda勢と激しい戦いを繰り広げており、自動車メーカーの熱いライバル対決から目が離せない。
毎週金曜日11:50からYouTubeで生配信しているトヨタイムズスポーツ。次回(2024年11月15日)はスーパーGTとスーパーフォーミュラを特集する。11月10日に最終戦を迎えたスーパーフォーミュラは、坪井翔選手がドライバーズチャンピオンを獲得。坪井選手はスーパーGTでも山下健太選手とのコンビでポイント1位をキープしており、12月7・8日に鈴鹿で行われる最終戦の見どころなどを探る。ゲストはモータースポーツMCの今井優杏さん。ぜひ、お見逃しなく!