トヨタイムズスポーツ
2022.10.17
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ビーチバレーボールは"人を許す"スポーツだ!2人だからこそポジティブに!

2022.10.17

インドアとは違う、砂の上での2人だけの戦い。気力・体力・戦略・風向きなどが複雑に絡み合うビーチバレーボールの魅力を、ゲスト出演の川合俊一さん、山田紗也香選手が解説!

10月12日に配信されたトヨタイムズ放送部は、ビーチバレーボール部を特集。ゲストにゼネラルマネージャーの川合俊一さん、山田紗也香選手を迎えて、ツアーファイナルに向けての戦いや、競技の魅力についてトークを展開した。6人制バレーボールとの違いや、選手のメンタルを理解すれば、「悔しさって海で流せるの?」という言葉の意味が分かるはず。そして最後には、山田選手がスタジオで涙を流すサプライズも。

運気が上がる?川合俊一GMのスクショタイム

放送開始前のタイトル画面は、砂浜のイラストと弾むボール、そして波の音。去り行く夏を惜しむ雰囲気で始まった放送部のスタジオに、ビッグなゲストの川合さんが登場。靴の高さと合わせると2mを超える勢いだ。170cmの山田選手と一緒に立って並ぶと、視聴者も「山田さんがすごく小さく見えた」とコメント。

バレーボール日本代表としてオリンピックには2大会に出場し、かつては「コートの貴公子」と呼ばれた川合さん。日本人初のプロビーチバレーボール選手でもあり、今や日本バレーボール協会の会長と日本ビーチバレーボール連盟名誉会長を務めている。

川合さんと言えば、ある占いで「芸能界で幸運を呼ぶトップ3」と言われ、スマホの待ち受け画面にすれば運気が上がるという都市伝説で知られる。そのため、特別にスクリーンショットの時間が設けられ、画面は川合さんのアップに。川合さんもスクショに慣れているのか、余裕の笑顔を見せていた。

山田紗也香が自作漬け物をついに披露

今年トヨタに入社した山田選手は、14歳でビーチバレーボールを始めて競技歴9年目。通常はインドアから転向する選手が多い中で、異例の経歴の持ち主だ。

山田選手の趣味である漬け物は、5月18日の放送でクローズアップしていた。生放送のチャットで豊田社長がコメントし、山田選手も「社長には是非食べていただきたいです!」と伝えていたが、本人にはまだ直接会えていないという。

スタジオでは、山田選手がカラフルなマリネ風の漬け物を森田京之介キャスターにプレゼント。森田キャスターは「社長にはまだ届けていないのに、非常に食べづらいですけど」と恐縮しながらも試食し、「おいしい!」と太鼓判を押していた。

熱い応援と本格的コートで支える衣浦工場

バレーボール部は、男子が「ゴッツ」こと石島雄介選手、マルキ ナシム選手、進藤涼選手。女子が西堀健実選手、溝江明香選手、橋本涼加選手、山田選手。計7人の選手たちは、衣浦工場の異なる部署に所属している。

部の名物が、衣浦工場が一体となった熱い応援。部署ごとで個々の選手への応援も盛んだという。山田選手は「応援は数人かなと思っていたんですけど、大会に100人ぐらい来てくださって。すごく嬉しかったのと同時に驚きました」と話していた。

工場の施設内には、屋内と屋外にアジア最大級のビーチバレーボール専用コートがあり、オーストラリアの良質な砂を使用している。実際の砂が入ったビンを持って、川合さんが室内用と屋外の砂の違いを解説すると、ここでもスクショタイムの続きに。

2人だけで自然とも戦う過酷なスポーツ

番組では、ビーチバレーボールの基本についてもおさらいした。コートは片面が8m四方で、インドアのコートよりは少し狭いが、2人でカバーするのはキツい。川合さんは「運動量は激しいし、下は砂。6人制のように時間をかけると、みんな足を吊っちゃう」と話す。ビーチバレーボールに転向した当初は、レシーブをパートナーがいる方向にコントロールするのが大変だったそうだ。

親の影響でビーチバレーにハマったという山田選手は、「自分はスパイカーだったので、初めてレシーブ練習した時に楽しくて。(加えて)スパイクも打てるのが楽しい」と、ポジションに関係なく自分で何でもこなせる競技の魅力を語る。

「逆に言うと、全部やんなきゃいけない。控えの選手もいないし、チームを組んだらその瞬間にレギュラーですから」と川合さん。暑さや風との戦いもあり、見た目以上に過酷なスポーツであることが分かる。

他の会社の選手とペアを組むことが多いのも、ビーチバレーの特徴だ。川合さんは「『違う会社でも、同じ社員だと思って応援しましょう』と豊田社長から言われています。トヨタと組んでいる相手側の社員も、トヨタを応援しだして。ペアだからそれが面白い」と醍醐味を語った。

ゴッツ石島が試合後に向かった先は

放送部が取材したのは、10月1、2日に行われたマイナビジャパンツアー第6戦の松山大会。第5戦を優勝して勢いに乗っている石島選手、橋本選手、海外の試合でも活躍している西堀選手の各ペアが出場した。

サングラス姿で砂浜を歩く森田キャスターから始まったVTRは、まず西堀選手の1回戦に密着。コートには選手たちがコミュニケーションを取る声が響く。惜しくも敗れた西堀選手を、顧問の野村英司工場長が励ますシーンも印象的だ。

石島選手の初戦は、悔しい結果に。パートナーの選手が狙われ、動き回らされて消耗していき、フルセットの末に敗北。不完全燃焼な試合となった。

試合を終えて無言の石島選手が向かった先は、目の前の青い海。シャツを脱ぎ、海に入ると頭まで潜って沖へと泳ぎ出す。波間に浮かんで、しばらくして立ち上がっては、物思いにふける。そんな光景を見て、森田キャスターは「海に入って自分をリセットする、そんな時間でしょうか。負けた悔しさをこうやって、きれいな海で流すことができる」と実況解説していた。

「ヒーリングミュージックを聴くのですけど、それよりこれが一番癒やしてくれると思って。普段よりは落ち着きましたけど、全然まだまだ。もう1試合ぐらいやりたいですね」と石島選手。まさに自然を利用したクールダウンと言えるが、スタジオの山田選手は泳げないので、あまり海には入らないそうだ。

ビーチバレーボールはいかに“人を許せるか”

1回戦、準決勝と快勝した橋本選手のペアは、決勝で強豪のペアと対戦し、ところどころで持ち味を出すが、守備の固い相手に強みを消されて、要所で連続失点。善戦及ばずに敗れ、準優勝に終わった。

試合後のインタビューで、橋本選手は「自分たちのやるべきことをちゃんとできていなかったのが一番悔しいですね。また次リベンジできるように、修正していきたいと思います」と敗戦の弁。その後はやはり海に入って疲れを癒やしていた。

スタジオでは、決勝戦のポイントを川合さんが解説した。連続ポイントや失点が多くなる理由の一つがコートチェンジ。ビーチバレーボールでは、両チームの合計得点が7の倍数になるとコートを入れ替えるのだが、思い切り打ってもボールが入りやすい風下がビーチバレーでは有利で、コートチェンジで流れが変わることも多いという。

ケガによる中断などで試合の流れが変わることも。川合さんは「いい感じで行っていたのに途切れると、リズムが途切れちゃうんですね。カラオケで気持ち良く歌っていて、途中で消されて、1分後に途中から(曲を)かけられても乗り切れない、あの感じみたいな」と分かりやすくたとえていた。

試合中にミスをしても、パートナーを責めずに声を掛け合うことが大切。山田選手は「ケンカしていると相手にもばれるので、ポジティブにしようと心がけています」、川合さんは「監督もいないし、メンバーチェンジできるわけじゃない。お互いが協力して、人を許せなければ成立しないのがビーチバレーボール」と話していた。

山田選手が涙を流した憧れの人は?

ツアーファイナルの大阪大会は、この放送の週末に開催。出場する石島選手と橋本選手に、スタジオからエールが送られた。
気になる結果は、橋本選手のペアが優勝、石島選手のペアが準優勝。目標だった「ファイナルでの男女W優勝」はならなかったが、この両ペアは、シーズンを通した年間チャンピオン(マイナビワールドチャレンジ賞)に輝いた。
目標達成によるご褒美(全社ビーチバレーボール大会の開催と冷水機の導入)については再度交渉の余地があるかもしれない。まずは東公式解説委員に相談だ。

最後に、VTRで山田選手にメッセージが披露された。登場したのは、バレーボール日本代表でジェイテクトSTINGSに所属する西田有志選手。憧れの選手からのサプライズに、ワイプでは山田選手が驚いて感激のあまり涙を流すところが映し出されていた。

西田選手は山田選手への言葉に続き、視聴者に向けて「Vリーグは男子が10月22日から開幕します。僕たちは三冠を目指して練習をしていますし、ジェイテクト以外にも、豊田合成やデンソー、トヨタ車体など多くのトヨタグループが参戦しています。ぜひバレーボールの応援もよろしくお願いします!」と呼びかけていた。

ビーチバレーボールは国内シーズン終了後、冬の間は南半球の大会に参戦する選手もいれば、体力アップに励む選手もいる。パリ2024オリンピックに向けては、海外での大会で出場権獲得のためのランキング争いがいよいよ本格化。季節が変わっても、砂の上での熱い戦いは終わらない!

次週は宇野昌磨、紀平梨花の独占インタビュー

毎週水曜日11:50からYouTubeで生配信しているトヨタイムズ放送部。次回(2022年10月19日)はがらりと変わって冬のスポーツ、フィギュアスケートを特集する。今回の放送の冒頭でも「シーズン通してもっと素晴らしい自分になれるよう頑張っていきたいと思います」とメッセージを寄せてくれた宇野昌磨選手、長期休養から復帰した紀平梨花選手、2人の独占インタビューをお届けする。

スタジオゲストはもちろん、番組ではおなじみの小塚崇彦さんが久々の“本業”で登場。今シーズンの注目ポイントを解説するだけでなく、笑いのポイントも期待できそうだ。ぜひ、お見逃しなく!

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