トヨタイムズ放送部は都市対抗野球の初戦を7/19に生中継! その前に、悔しい思いをしたチームはいかに成長したのか? 取材とスタジオ解説をもとにトヨタ硬式野球部 レッドクルーザーズを大解剖。
7月13日に配信されたトヨタイムズ放送部は、都市対抗野球の初戦を19日(火)に迎える硬式野球部レッドクルーザーズを特集。2016年以来の優勝を目指すチームは、昨年からどう成長したのか? ゲストの細山田武史コーチ、スポーツ強化・地域貢献部の竹内大助さんが、進化のポイントを解説した。番組の最後にはレッドクルーザーズに関する重大発表も!
笑いのアクセル全開でスタジオを盛り上げる細山田コーチ
プロ野球時代からムードメーカーの捕手として知られる細山田コーチは、2015年にトヨタに入社し、今季からコーチに専任。竹内さんとは現役時代にバッテリーを組み、プライベートでも仲の良い関係だという。
サービス精神旺盛な細山田コーチは、放送開始直後から一発ギャグ? カメラワークを駆使した顔芸、選手や監督の声マネを連発。番組を見ていたスケート部の寺尾悟監督は「細山田さんのトークの滑り具合は今度スケート部で講演してもらいたいくらいです。選手の滑りに生かします」と冗談を交えたコメントでエールを送っていた。
他の視聴者からは「細山田さんが面白すぎて、今日の内容が頭に残らない…」という逆クレームが入るほど。笑いのアクセル全開の細山田コーチと、ブレーキ役となった冷静な竹内さんとのコンビネーションも今回の見どころだ。
優勝狙うチームの注目ポイントとは
東京ドームで行われる都市対抗野球の本戦に、レッドクルーザーズは東海地区第4代表として出場。1回戦の相手は日本製鉄かずさマジックで、5戦勝ち抜けば優勝となる。
2019年は惜しくも準優勝だったが、ここ2年は続けて初戦敗退。昨年の放送部の生放送で、総務人事本部の東崇徳本部長は「来年に向けて宿題をもらった」というコメントを残した。
今年もトヨタイムズ放送部では、初戦を生放送する。番組では事前に、選手たちが宿題としてどんなことに取り組んできたのか、森田京之介キャスターがチームを取材。その進化を8つの注目ポイントとしてまとめた。
「覚醒したサウナー」吉野光樹の表情に注目
この約半年で一気にエースへと急成長したのが、サウナ好きの吉野光樹投手だ。昨年の都市対抗では活躍できず、宿題が残った。「キャッチャーが構えているところから、自分は去年、逆に投げていることが多かったので、そこを減らすことを考えました。投球フォームを見直し、重心の位置、そしてトレーニングから全部見直して。勝負するしかないと思って、一から全部変えました」と語る。
球速も上がり、都市対抗の予選では23イニングを投げて1失点。19奪三振、防御率0.39という驚異的な成績を残した。
7月19日の初戦は、吉野選手にとって24歳の誕生日。運命的なものを感じるが、細山田コーチは登板の有無について言葉を濁し、早くも情報戦モード。「球の質というかノビが格段に変わっている。打者がボールと思ったのがストライクになり、当たったと思ったのが空振りなる」とコメントした。
そこに竹内さんが突然、「助助助(じょじょじょ)」という謎のプレートを掲げて乱入。これはフォローの解説を入れる合図で、東京ドーム生放送でも登場する予定。竹内さんは「吉野選手は相当な覚悟を持ってフォームを改造したと思います」と説明していた。
元中日ドラゴンズでテクニカルアドバイザーの吉見一起さんも「マウンド上での立ち姿、勝負師の顔を見てほしい」と言う。いつもはにこやかな笑顔の吉野投手が、どのような表情を見せるのかに期待したい。
盗塁数が大幅増「失敗から始まる走塁革命」
都市対抗予選での盗塁数は、昨年は1個だったが今年は10個に急増した。その立役者が、新任の辰巳智大コーチ。「緻密で0.1秒にこだわる」「走塁のオタク」と、細山田コーチや竹内さんも、その手腕を高く評価する。
辰巳コーチの指導の特徴は、次の塁にどんどんチャレンジしてもらい、スタートを切ることへのハードルを下げること。「『(アウトになっても)いいよ』じゃない、『(アウトに)なってください』。まずは『アウトを経験しましょう』から始めようと。極端な話をすると、本大会で決まれば、後は全部アウトになってもいいと思っていたんです」と本人は語る。
走りのキーマンである徳本健太朗選手は「今年は“いいスタートをしなくていい”“力を抜いていこう”というのがあるので、それがすごくハマった」と話す。去年にはなかった走塁力は、相手バッテリーの脅威となるだろう。
新人もベテランも関係なく「全員キャプテン」
今年から主将を務める北村祥治選手は「今年は誰がキャプテンを務めても、場が締まると言うか、そういったチームに仕上げてきたつもりです」と話す。全員が一つの練習に集中する空気感で取り組んできており、VTRでは新人の福井章吾選手がプレーの方針について積極的に発言する場面も見られた。
細山田コーチは「誰かのためにとかチームの勝利のために、一人ひとりが自ら考えて行動していく姿が大事なところ。そのチームに貢献する姿や、どうやって勝つためのピースに自分がなるかを考えてやれることが、自分のためにもなる」と、ここではさすがに真面目な表情でコメントしていた。
「狙うのは優勝じゃない」の真意
藤原航平監督へのインタビューで、森田キャスターは「今年は優勝まで駆け抜けるということですね」と質問。それに対して、藤原監督は「もちろんそうですね。ただ、選手は日本一だけじゃなくて3連覇しようと(している)。トヨタはリーディングカンパニーです。前人未到の3連覇15連勝を目指します!」と決意を語った。
竹内さんも「助助助」のフォローを入れて、チームのロゴの由来を解説。中央にある3つの星が3連覇を目指すことを意味していることを話すと、細山田コーチは「これはナイス・じょじょじょ。めっちゃ最高ランク、A5!」と褒め称えた。
番組では紹介しきれなかった残りの注目ポイント「SFKってナンだ?!」「二遊間のコンビ名は○○○○」「クルマと理化の合体パワー」「ベテランとルーキーの融合」は、東京ドームでの生中継にて解説するので、お楽しみに!
野球をできる喜びと感謝、応援が選手たちの力に
スタジオでは、予選時のスタメンや個人成績などもボードで解説。他の注目選手として、竹内さんは新人の今井脩斗選手や福井章吾選手、細山田コーチは高橋優選手の名前を挙げた。
そして、チームの原動力となるのが応援の力。細山田コーチが選手たちの思いをこう代弁した。
「プロ野球から来た僕なんですけど、職場の方とかと従業員の方の応援とか、すごく距離が近くて。出社した時に声を掛けてくれたり、していない時もメールに返信してくれたりとか、その近さが社会人ならでは。応援が本当に力になると、ずっと思っています。野球をやらせていただいている喜びというか、ありがたいという気持ちが一番強いです」
竹内さんも「横断幕を持って現場に駆けつけてくれたり、職場で『頑張ったな』と声を掛けてくれたり、そういった応援はものすごく力になっていました」と同感していた。VTRでも、福井選手を同僚たちがグラウンドで応援する映像が披露された。都市対抗を優勝するためには、やはり東京ドームや生中継での応援のパワーは欠かせない!
キャラクター名は「クルーガー」に決定!
番組の終了前には重大発表が行われ、募集していたレッドクルーザーズのキャラクターの名称が本邦初公開。細山田コーチにフリップが渡され、「クルーガー」という名前が発表された。
ところが細山田コーチは、自分が考えた別の名前のフリップを事前に仕込んでおり、最初の発表はドッキリだった。あまりにも似つかわしくない面白ネームに、竹内さんらは絶句、視聴者のコメント欄にも動揺が広がった。本当は「クルーガー」だと明かされると、森田キャスターは「間違えて覚えないでくださいね!」と強く訴えていた。
竹内さんは「ベンチにいるときは、ちゃんと真面目な細山田さん。今日のこの雰囲気とはまた違う細山田さんを見られるので、変化を楽しむという意味でも、ぜひ東京ドームに来て」と上手にフォロー。細山田コーチは「いざドームへ!(応援を)お願いします!」と呼びかけていた。
都市対抗の生中継は7月19日17:30から
YouTubeで生配信しているトヨタイムズ放送部。次回(2022年7月19日17:30~)は特別に火曜日の放送となり、東京ドームからレッドクルーザーズの都市対抗初戦を生中継でお届けする。
試合開始は18:00だが、オンエアは17:30から。実況は森田キャスター。解説は竹内さんのほか、元中日の吉見一起さん、元女子ソフトボール日本代表の峰幸代さん、ほかにも豪華ゲストが出演する。応援企画も予定しており、熱い放送となることは間違いない。東京ドームに行けない人は、中継を見ながら声援を送ろう! 勝ってこい、レッドクルーザーズ!