2025年、トヨタグループと連携を発表した一般社団法人カルチャー アンド エンタテインメント産業振興会(CEIPA)。結成の狙いは?トヨタグループに期待することは?稲葉豊理事に話を聞いた。
クルマと音楽、重なり合う文化
さて、今年のトヨタの年頭あいさつで豊田会長は、会長としてやらなければならないことの3番目に「文化活動のプロモーション」を上げている。
昨年はCEIPAとの共創だけでなく「THE MOVEUM YOKOHAMA」を開催するなど、文化活動に力を入れてきたが、これは昨年に始まったことではない。
音楽では、販売店と一緒に、地域で活動するアマチュアオーケストラを応援する「トヨタコミュニティコンサート」が1981年に始まり、2027年2月の東京公演で2,000回を迎える。ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のメンバーを中心に迎えたコンサートツアー「トヨタ・マスター・プレイヤーズ,ウィーン(TOMAS)」も定期的に開催。
美術分野に目を向けると、子どもたちの想像力を育む「夢のクルマアートコンテスト」は昨年、90の国と地域から作品が集まった。「MUSIC AWARDS JAPAN 2026」のメイン会場となる「TOYOTA ARENA TOKYO(東京都江東区)」の案内板やトヨタの社有車には、障害のある方々が描いた「エイブル・アート」が施されている。
こうした活動は、クルマづくりとは離れているように思うかもしれない。だが、トヨタが目指しているのは「幸せの量産」と「誰一人取り残さない社会」の実現。CEIPAとの共創や「THE MOVEUM YOKOHAMA」の開催もその流れにある。
そして「文化」と言えば、豊田会長は日本自動車会議所の会長に就任した際のスピーチで、真っ先に自動車会議所の合言葉「クルマをニッポンの文化に!」を打ち出した。
こうした動きを、稲葉理事はどのように捉えているのか。
CEIPA 稲葉理事
非常にありがたいことですし、重く受け止めています。
CEIPAの活動を、単にトヨタグループさんのビジネスのプロモーションや一義的なマーケティングとしてお返しするだけではいけないと思っています。
トヨタグループさん、トヨタさんは、クルマを文化として語られていると思いますが、まさに音楽もエンタテインメント、文化です。
クルマの文化とエンタテインメントの文化。「文化」というテーマで、もっと重層的な連携を継続的に続けていくことによって、クルマとエンタテインメントが一体化して、一つの大きな日本の文化として、海外から見ていただけるようになればいいなと思っています。
ですので会長の発言や、お話というのは、非常に納得感もあり心強いです。
いよいよ「MUSIC AWARDS JAPAN 2026」!
いよいよ1週間後に迫ってきた「MUSIC AWARDS JAPAN 2026」の授賞式。全78部門から、どのアーティスト、作品が選ばれるのか。(ノミネート作品・アーティストはこちら)
授賞式は6月13日だが、この記事が掲載される5日から「MUSIC AWARDS JAPAN WEEK」として、YouTubeのオンラインフェスやリアルでのライブ、音楽業界を志す人たちのためのセミナーなど、さまざまなイベントで盛り上げていく。
「『MUSIC AWARDS JAPAN』は、日本のアーティストや世界のアーティストに、もっとコミュニケーションをとっていただけるプラットフォームになればと思ってやっている部分もあります。そこも少し感じてもらえたら」
そう語る稲葉理事の胸元で「MUSIC AWARDS JAPAN」のバッジがキラリと光っていた。
クルマと音楽は切っても切り離せない
ちなみに、クルマで移動する際には、いつも音楽を聴いているという稲葉理事。
「クルマと音楽は切っても切り離せません。18歳になったら車の免許を取って、親父のクルマ(フォルクスワーゲンのゴルフだったそう)を借りて、そこに音楽はマストでしたね」
今は音楽が仕事になっているが、クルマの中は1人で集中できる空間なので、そこで最新の流行を聴いているそうだ。