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悩んで挑んで失敗して...それぞれの"場"で成長を 2026年 豊田会長・佐藤社長年頭あいさつ

2026.01.07

みんなで挑み、失敗し、悩み、また挑戦する。最後に「ありがとう」と言い合えるように。豊田章男会長、佐藤恒治社長が新年のあいさつを届けた。

「継承者」としての「タスキ」

豊田会長

私が初めて「モビリティカンパニー」を宣言したのは、2018年のことです。

当時クルマは「内燃機関」から「バッテリーEV」、「手動」から「自動」、「ハード」から「ソフトウェア」などと言われ始めていた時期だと思います。

その翌年の2019年、トヨタホームの株主懇談会で父・章一郎はこんな話をしていました。

「私は燃えない家をつくろうとコンクリートで平屋を建てた。平屋にしたのは、屋上から空飛ぶクルマで移動したいという夢があるから」

これは喜一郎が父に何度も語り、聞かせた夢でした。

今の私たちはすぐ自動車とか住宅とか事業別に分けたがりますが、当時喜一郎が描いていた夢には、そんな区分けはなかったわけです。

喜一郎がつくろうとしたもの。

それは「未来のモビリティ社会」という「場」だったのだと思います。

そのためにまず自動車事業を立ち上げる。同時に住宅も、航空機も、船舶もやらなければならない。

そう考えていたからこそ、喜一郎は父に住宅事業を託したのだと思います。

いつしか喜一郎の「夢」は、章一郎の「夢」になりました。

それから半世紀以上あとの2018年。私が「モビリティカンパニー」を宣言したことになります。

これは喜一郎が私の身体を使って私に言わせたのではないか。そんな風に思えてなりません。

いま思えば、この時私は、「継承者」としての「タスキ」を受け取ったのかもしれません。

私が社長になったのは2009年。

そこから多くの危機に直面し、乗り越えていく中で少しずつ仲間が増えてまいりました。

私は「9年」という時間をかけて、ようやく「継承者」になったのだと思います。

今、佐藤社長をはじめ執行メンバーの人たちは、「経営の舵とり」という役割を初めてやってみて、その苦しさを実感し、悩み、もがき続けているのが実情だと思います。

今の「もがき」を「行動」に変えられるか。まさに「正念場」だと思います。

それも成長するための大切な「場」だと思って、がんばってもらいたいと思います。

「継承者」としての「タスキ」を次代につなぐ。豊田会長は佐藤社長をはじめとする執行メンバーへエールを送り、続けて、この「場」に集まった仲間に向けて呼びかけた。

挑戦と実践の「場」

豊田会長

私も今年70歳になります。

自分に残された時間を意識する年になりました。そんなに多くはありません。

その中で、自分が「会長」としてやらなければならないことを3つに絞りました。

1つ、トヨタが「普通の会社」にならないための人材育成をすること。
2つ、グループ全体のあり方を考えること。
3つ、文化活動のプロモーション。

特に1つ目。私が会長でいる間に、私がいなくてもトヨタが「トヨタらしく」あり続けられるリーダーを育成すること。それが、私の一番のミッションだと思っております。

そんなことをなぜ今日この「場」で話しているのか。

それは、この話を聞いてくれている皆さんが自らの意志で集まった人たちだからです。

未来は、みんなでつくるもの。

自動車産業は、みんなでやっている産業。

そしてトヨタもみんなでやってきた会社だからです。

でも一人ひとりは違う人間です。

それぞれの「現場」や「持ち場」に自分なりの「場」があると思います。

ある人には「挑む場」、ある人には「支える場」、ある人には「闘える場」。

私にとっては、「現場」、「工場」、「市場」、「売り場」、そのすべてが「主戦場」であり、時には、「修羅場」でもありました。

ただその中でも、これからの世代に「挑戦」と「実践」の「場」を与えたい。

その一心でやってまいりました。

今年も私と執行メンバーは、みんなが集まって、挑戦して、失敗して、悩んで、また挑戦して、最後に「ありがとう」と言い合える、そんな「場」をつくれるよう、そんな場を皆さんに提供できるよう、努力したいと思います。

そして皆さんには、それぞれの「場」で自分を磨き、成長する、そんな1年にしてほしいと思っております。

皆さん、本年もよろしくお願いいたします。

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