CESに豊田章男会長が戻ってくる。2020年に登壇した際は、Woven City構想を発表し、大きな話題を呼んだ。本番を前に1本の動画が公開された。
2024年12月17日、トヨタの公式YouTubeチャンネルに一本の動画が投稿された。
タイトルは「CES 2025 ティザー動画:Welcome to Woven City」。同日、豊田章男会長が、2025年1月7日(日本時間)に開催されるCES 2025のプレスカンファレンスに参加することが公表された。
未来の実証都市をつくる
CESとは、毎年アメリカ・ラスベガスで開かれるデジタル技術の見本市を指す。50年以上の歴史を持ち、過去にはトヨタもe-Paletteや自動運転実験車「TRI-P4」などを発表してきた。
そして前回トヨタが参加したのは2020年。この時、豊田社長(当時)が打ち出したのがWoven City構想だ。
豊田社長(当時)
ある時、私は、ふと思いついたことがありました。
これらすべての研究開発を、ひとつの場所で、かつシミュレーションの世界ではなく、リアルな場所で行うことができたらどうなるだろう、と。
日本のとある工場を閉鎖しないといけなくなった時のことでした。
富士山のふもとにある工場の跡地で何をすべきだろうと考え、このことが頭に浮かんできました。
(中略)
そこにリアルな街をつくってみたら良いんじゃないのか?
そこに、本当に人が住んで、あらゆる技術を安全に実証してみるのはどうだろうか?
私たちはそう考えるに至りました。
そして、本日は、これを発表するためにここにやってまいりました。
私たちは、日本の東富士にある175エーカーの土地に、未来の実証都市をつくります。
Woven Cityはモビリティのテストコース
「未来の実証都市をつくる」――。あまりにも壮大に聞こえる計画に、トヨタイムズでも直接、豊田社長(当時)に想いを聞いたことがある。
この時のインタビューで、豊田社長は「Woven Cityはモビリティカンパニーになるにあたって、自動車のみならず、すべての人に移動の自由を(叶える)という、そのためのテストコース」と語っている。
構想発表から約5年。モビリティカンパニーへの変革を進める中、トヨタ自動車東日本の東富士工場跡地(静岡県裾野市)に、未来のモビリティのテストコースとして、生まれようとしている街。
ティザー動画では、豊田会長が、富士山を背に「Welcome to Woven City」と一言発しているのみだが、その部屋の様子からも開発が進んでいることが伺われる。
それでもまだまだ分からないことは多く、興味、疑問は尽きない。
Woven Cityでは、どんな暮らしが送れるの?
街を走るモビリティはどんなもの?
実証実験は何をするの?
これから少しずつ明らかになっていくのだろう。
まずは、来年1月7日に豊田会長が何を語ってくれるのか、楽しみに待ちたい。
トヨタイムズでは、引き続きWoven Cityの進捗を追っていく。
また、Woven Cityの進捗については、「Toyota Woven City」でも報告されているので、そちらも合わせてご覧いただきたい。