ランドクルーザーの力強い走りと、それに負けないくらい力強い湘南乃風の歌声。トヨタとのコラボレーションCMはどのようにして生まれたのか。
12月20日、ダカールラリーを走るチームランドクルーザー・トヨタオートボデー(TLC)の映像を使ったTVCMの放送がはじまった。
2025年1月3日から開催されるダカールラリー2025で12連覇を目指すTLC。その迫力ある映像と合わせて流れているのが、湘南乃風が歌う「冒険者」という曲だ。
「道が俺を試してるんだろう」「重なり合い増す力」
まるでTLCを、トヨタに関わるすべての人の背中を押すような歌詞。
それもそのはず。実はこのコラボレーション、2024年6月に開催されたトヨタ販売店の従業員への感謝のイベント「ARIGATO Fes.」に、湘南乃風が出演したことをきっかけに生まれた一曲なのだ。
曲間のMCで、リーダーのRED RICEさんが贈ってくれたトヨタへのエールがある。
RED RICE
夢を見ている人が
夢の目的地まで、
どんな悪路だろうが、
走り続けられるクルマをつくってくれる。
どんな困難が、
どんな問題が起きたって、
トヨタならランクルみたいにゴールまで突っ走っていける。
アーティストとしてデビュー後、初めて購入したクルマは6万キロ走った中古のハリアー。その後もRED RICEさんが描いた夢の節目には、トヨタのクルマがあった。
アーティストと自動車メーカー。
立場は違えど、「夢を見せる」という想いは同じ。
「お互いにがんばっていきましょう」。
RED RICEさんのエールは、ここで終わった…かと思いきや、すぐに次の言葉が紡がれた。
「いや、いま思いついた。1つ夢ができた。俺ら湘南乃風は、笑われるかもしんねーけど、いつか!トヨタの…CMソングをやりたい!」
客席にいた豊田章男会長は、タオルを振りながら、笑顔でこの言葉を受け止めた。
この瞬間、CM制作という湘南乃風の夢が動き始めた。
実はこの楽曲のタイトルにもなった「冒険者」という言葉にもストーリーがある。
もともとは、違うキーワードで上がってきたが、「冒険者」というニュアンスを加えられないかアイデアを出したのは豊田会長だった。
豊田会長
自分も挑戦者であり、冒険者。
今までやったことないこと、道なき道を行く冒険者。
ランクルにもダカールにも冒険が似合う。
それにチームランドクルーザーは今までV11、次は12連覇がかかる。
挑戦者じゃなく、冒険者
その言葉も加わってこの曲は完成した。
TLCはダカールラリー12連覇を目指す。
モータースポーツを起点とした、もっといいクルマづくりを体現する、道なき道を行く、まさしく冒険者だ。
2021年TLCが8連覇を達成した時、豊田社長(当時)から間違って「12連覇おめでとう」というメッセージが届いた。
三浦昂ドライバーをはじめ、チームのメンバーにとっては12連覇は絶対。
その約束を果たす大会にもなる。
このCMと合わせて、ぜひTLCの冒険にもご注目いただきたい。