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【ランドクルーザー75周年】伝統と継承が育てた"信頼"

2026.10.09

生誕から75年を迎えたランドクルーザー。2026年は"FJ"やハイブリッド車の導入など、活躍の場を広げている。そこで"300"、"250"、"70"、"FJ"の役割や開発陣の想いについて特集した。

ランドクルーザーの本質を見つめ直して見えてきたもの

ランドクルーザーの原点回帰 -コアモデル“250”

豊田会長の「原点回帰」を受け、開発陣は「ランドクルーザーは誰のために、何を守るクルマなのか」を問い直し、フラッグシップの“300”、ワークホースの“70”というようにそれぞれの立ち位置を改めて整理。

そしてお客様の生活と実用を支えるコアモデルとして誕生したのが、「The Land Cruiser:質実剛健を追求し、お客様の生活と実用を支え、お客様に信頼されるクルマ」、ランドクルーザー“250”である。

悪路を走り抜く強さはそのままに、“250”が目指したのは、人に寄り添うランドクルーザーだった。“300”シリーズと同じ強固なGA-Fプラットフォームを採用するなど、オフローダーの基本性能である悪路走破性を大幅に向上。機能性を追求したパッケージと、伝統とモダンを融合した内外装デザインを取り入れランドクルーザーらしさを追求するとともに、ランドクルーザー初となる、電動パワーステアリング(EPS)とSDM(Stabilizer with Disconnection Mechanism)*の搭載や見切りの良いパッケージングで扱いやすさを進化させた。仕事へ向かう道も、日々の暮らしも支える実用のパートナーへと進化している。
*悪路ではタイヤが路面に追従しやすく、舗装路では車体のふらつきを抑えて安定した走りを実現する機構。

GA-Fプラットフォーム

ランドクルーザーが持つ「どこへでも行き、生きて帰ってこられる」というDNAはそのままに、オフロードであっても、舗装路であっても、よりお客様の実生活に寄り添い、支えられるクルマとなっている。

仕事場へ行く荒れた路面、家族で出かけるアウトドア。“250”はお客様の生活に寄り添う

伝統を継承しつつ時代に合わせ進化 -「働く」を引き継ぐ“70”

BJ型の「働く」を引き継いで1984年に誕生した“70”は、約40年間ランドクルーザーの普遍的価値「信頼性・耐久性・悪路走破性」を変わることなく絶えず追求してきた直系ともいえる存在だ。世界各地でお客様の生活を支えるワークホースとして、主に中東の砂漠やアフリカのサバンナなどの荒れた路面の走行シーンで活躍している。農業、鉱山、救援活動、地域医療。人や物資を運び続ける使われ方から、こうした地域では、「クルマではなくインフラだ」とも言われている。

オマーンの漁村(左)とコスタリカの農場。ワークホースとして今日も人々の仕事を支えている

そんな“70”は、国内では、特にクロスカントリー好きの間で高い人気を誇っていた。だが2000年代に入ると、そうした市場そのものが縮小、さらには排ガス規制強化への対応に迫られ、2004年に販売休止。2014年に再販したものの期間限定だった。それでもファンの間から“70”を求める声は根強く、2023年、規制にも対応し満を持して復活。“250”とともに話題を集めた。

ワールドプレミアの場で、ハンフリーズCBOはランドクルーザーの価値をこう表現している。

ハンフリーズCBO

ランクルが壊れれば不便になるだけでは済まされない。人々の、かけがえのない命が脅威にさらされるのです。

ランクルの価値は一言で表すとしたら…信頼。命を託せる、という信頼です。

そんな信頼の礎を築いたトヨタBJには、血のつながった直系の子孫がいます。「70」シリーズです。

今回再導入された“70”は、2014年の再販時と比較して最大トルクが4割向上し、けん引力がアップ。また、6速オートマチックトランスミッションによる扱いやすさだけではなく、先進の安全装備も採用。過酷な環境で働くクルマに求められる強さと安全性をさらに充実させた。

「伝統を継承しつつ進化」。

“250”が生活に寄り添う存在だとしたら、“70”は仕事と現場を支え続ける存在である。

もっといいクルマづくり

フラッグシップが切り拓く未来 -可能性を広げる“300”

では、同じくワールドプレミアでハンフリーズCBOが「フラッグシップ」と称した“300”の役割とは何か?

直系として進化してきた“70”に対して、“300”に求められていることはランドクルーザーの可能性の拡張にある。

その目的は単純な環境対応ではない。ランドクルーザーが75年にわたり培ってきた「信頼性、耐久性、悪路走破性」を守りながら、新たな価値を提供すること。ランドクルーザー群を進化させることである。

オフロード走行中のランドクルーザー“300”(HEV)。フラッグシップとして群を牽引し、悪路も走りぬく

“300”に連なるステーションワゴンの系譜は、お客様により快適な移動を提供する進化を遂げてきた。V8エンジンやフロント独立懸架サスペンションを採用し、より力強く、かつ上質な乗り味を両立した“100”、先進のオフロード制御技術を採用し、安全・安心を進化させた“200”。そして2021年から始まった“300”に今年、オフローダーにふさわしいハイブリッドシステムを搭載したモデルが国内に初導入された。

他のHEVにはない強みが、この“300”にはある。

例えば、万が一ハイブリッドシステムに異常が発生した場合でも、エンジンのみで走行が可能。また、HEVにもかかわらず、水深700mmまでの河川を走行することができる。お客様の生活と命を支えるクルマとして、たとえシステムに異常が発生しても、道なき道を進んでも「どこへでも行き、生きて帰ってこられる」。そして、ここで得られた知見が、他のランドクルーザー群に活かされていく。

こうした進化は、世界中の過酷な環境でクルマを鍛え続けることで重ねられている。その一つが「世界一過酷」ともいわれるダカールラリーへの参戦だ。

「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」はランドクルーザーも例外ではない。その中で“300”はフラッグシップとしてランドクルーザー群の進化の最前線を走っている。

ダカールラリーで鍛えられるランドクルーザー“300”。性能だけではなく、鍛え方もランドクルーザー群を先導している

もっと多くのお客様へ -移動の自由と楽しみを提供する“FJ”

“250”は生活と実用を支える中核モデル、“70”はワークホース、“300”はフラッグシップ、という役割で進化の形を見てきた。その中で、開発陣に芽生えた「もっと多くの人にランドクルーザーの魅力を」という想い。

その答えを形にしたのがFJ=Freedom & Joyである。

全長4,575mm(“250”シリーズ比マイナス350mm)、全幅1,855mm(同マイナス125mm)という、他の3車系と比べてコンパクトなボディサイズ。ホイールベースも2,580mm(同マイナス270mm)と、より取り回しやすくなっている。

一方で、伝統の耐久性に優れ信頼度の高いラダーフレームを採用するなど、コンパクトになっても“ランドクルーザー”であることは変わらない。スムーズな走行性能と高い信頼性を持つ2.7Lガソリンエンジンと6速オートマチックトランスミッションを採用。オフロードだけでなく、オンロードも含めた日常シーンでの扱いやすさも追求している。

FJにも採用されているラダーフレーム(左)。耐久性だけでなく、優れたホイールアーティキュレーション(タイヤの浮きづらさ)による悪路走破性も兼ね備える

もう一つの特徴は、過酷な道を走行するランドクルーザーだからこその修理のしやすさを活かした、カスタマイズ性だ。お客様の好みに合わせて、より自由に、より楽しく。ランドクルーザーのDNAを“FJ”らしく引き継いだ。

変わらない使命のために変わり続ける

原点に立ち返りコアモデルとして生まれた“250”。ランドクルーザーの信頼を守り続けた“70”。技術で未来を切り拓く“300”。そして新たなお客様との接点を広げる“FJ”。トヨタはブランドコンセプトに「TO YOU(あなためがけて)」を掲げているが、ランドクルーザーもまた、それを体現していることがわかる。

「どこへでも行き、生きて帰ってこられるクルマ」であり続けること。その使命を受け継ぎつつ、ランドクルーザーはこれからも進化を続けていく。

そんなランドクルーザーはどんな人たちが、どんな想いでつくっているのか。どんな未来を描いているのか。後編は後日公開。お楽しみに。

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