トヨタ博物館では、歴代の個性的すぎるエコカーを展示。そんな中、カーボンニュートラルへの革新的な研究が進んでいた?
トヨタ博物館(愛知県長久手市)に並ぶ個性豊かなクルマたち・・
この中のどれか一つ乗れるとしたら、あなたはどれを選ぶだろうか?
どれも普段は見ることができないクルマだが、これらは展示用ではなく、実際に運転できるようにつくられている。
例えば冒頭の「ソラえもん号」は、なんと頭の部分が開きコックピットになっている。
「トヨタ コミューター」の奇抜なハンドルは、どのように操作するのだろう?
展示では実際に乗ることはできないが、自分が運転する姿を想像することで、クルマの個性をより身近に楽しめるはずだ。
しかし、なぜ博物館でこのようなクルマが並んでいるのだろうか?
際立つ個性は、未来のかたち
トヨタ博物館の企画展「トヨタ博物館でSDGsを考える 第3弾 ~クルマとゴミとカーボンニュートラル~」(2024年1月14日まで開催)では、普段は見ることができない低炭素エネルギー車を展示している。
博物館として“Sustainability”というテーマに継続的に向き合うことを使命として捉え、2021年から毎年開催している企画展「トヨタ博物館でSDGsを考える」。
第3弾となる今回は、どのようなメッセージを込めたのか?
社会貢献推進部 トヨタ博物館 藤井麻希
SDGsやカーボンニュートラルは暮らしを制限するものと思われがちですが、その先には明るい未来が続いている。そんなメッセージを子どもから大人まで、年齢や世代を問わず感じて欲しい。
そのため、会場ではソーラーカーや空飛ぶクルマ、バイオディーゼル車まで幅広いクルマを展示し、未来へのワクワクを感じられる場所にしました。
会場にはカーボンニュートラルについて分かりやすく説明したグラフも並び、正しい情報を楽しく学ぶことができる。
「答えを一方的に押し付けるのではなく、現状を正しく伝え、お客様がどんな小さなことからでも取り組んでくれるよう、一緒にこの問題について考えていきたいです」。
博物館としての願いが込められた企画展。その中でも特に目を引くソーラーカーについて、お客様の反応からあることに気づかされたという。
社会貢献推進部 トヨタ博物館 小室利恵
小学生から20代のカップルの方々まで、多くのお客様がソーラーカーに興味を示しておられます。
我々も展示の準備をするまで知りませんでしたが、近ごろニュースで見る機会が少なかったこともあり、ソーラーカーの研究は今も続いていることに驚きました。
来館した多くのお客様からも同じ声があがっており、これからの実用化に期待が膨らんでいます。
ソーラーカーは過去のものじゃない―。
そんな声が企画展を通して聞こえてきているようだが、トヨタのソーラーカー開発は今どうなっているのか?
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