今回のニュースは2本立て。トヨタバッテリー出発式と世界自動車博物館会議で、豊田章男会長が語ったこととは?
プリウスをはじめとしたハイブリッド車用の電池を生産してきたプライムアースEVエナジー(PEVE)が、3月にトヨタの完全子会社となった。そして10月1日、社名を「トヨタバッテリー」に変更しての出発式が行われた。
式が行われたのは静岡県湖西市。トヨタグループの創始者である、豊田佐吉の生まれ故郷だ。式典に参加したトヨタバッテリーの岡田政道社長、影山剛士市長によるスピーチののち、豊田章男会長が登壇。
佐吉のふるさとに、トヨタの名を冠する電池事業をリードする新会社が生まれることについて、想いを語った。
実は、佐吉は生前、電池の開発に並々ならぬ思いをもっていた。現在の価値にして100億円以上の懸賞金をかけ、蓄電池の開発を推奨。条件は「飛行機に載せて、太平洋をひとっとび」できること。しかし、これほどの性能をもつ電池は、現代においても実現できていない。
なぜ、佐吉は突拍子もない電池に懸賞金をかけてまで、開発を奨励したのか。その根底にあったのは、日本の繁栄への願い、そして人の「考える力」への果てなき期待だった。
「誰かの役に立ちたい」「世の中をもっとよくしたい」。佐吉に始まり、豊田喜一郎から豊田章一郎名誉会長へ。そして豊田章男会長に受け継がれる情熱。
「私たちは皆、佐吉の夢の継承者」。出発式で語られた言葉を、ぜひ映像でご確認いただきたい。
番組後半では、トヨタ博物館で開催された「世界自動車博物館会議(The World Forum for Motor Museums)」を特集。
「自動車を収集展示する博物館関係者が集うフォーラム」として1989年から開催されている、“自動車博物館の国際会議”。2年ごとに欧米を中心に行われていたが、2024年は史上初のアジアでの開催となった。
17カ国から約200人が参加した会議では、クルマの文化的な歴史に焦点を当て、各国の博物館関係者がさまざまな講演を行った。さらに、国内自動車メーカー14社が、各社を代表する歴史的な名車を展示。走行披露も行われ、トヨタの“歴史的なクルマ”に富川悠太が試乗した。
イベント最終日は、会場を富士モータースポーツミュージアムに変え、出席者全員を招いたパーティーを開催。その始まりを祝し、豊田会長が挨拶を行った。
歴史を保存するとともに、次世代にクルマがもたらす情熱を伝え、クルマを文化として残し続ける。普段の交流は少なくても、その使命を同じくする世界中の博物館関係者たち。
そんなクルマ好きが一堂に会する場で、同じクルマ好きとして豊田会長が語ったこととは?
「継承」をテーマとした2つの話題をまとめた今回のニュース、ぜひお見逃しなく。