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SUBARU・マツダ・トヨタ、脱炭素へエンジンで"共創"と"競争"

2024.05.28

SUBARU、マツダ、トヨタ、長くエンジンで切磋琢磨してきた3社。そのトップが一堂に会し、電動化時代に向けた新たな開発を宣言した。

「エミッション適合性の開発に全力」マツダ・毛籠勝弘社長

大崎さん、ありがとうございました。皆様こんにちは、マツダの毛籠です。

自動車業界がモビリティ社会へ変貌を遂げていく。その黎明期において、真に持続可能な社会に向けて、マルチパスウェイという考え方で責任あるトランジションを進めていくことが重要であると考え、その鍵となる電動化時代における内燃機関の役割という点について、今回の趣旨に全面的に賛同をしています。

G7広島サミットでも、多様な選択肢でカーボンニュートラルに取り組んでいくことがメッセージされました。

その実現に向けて、「志」を同じくする仲間と切磋琢磨し、また協調し、ともに取り組んでいくことで、お客様がワクワクするクルマを提供し続けていきたい、そう思っています。

当社は、2007年の長期技術ビジョンの公表以降、ライフサイクルアセスメントの考え方をベースに、技術資産をビルディングブロックのように積み上げる方法で、マルチソリューション戦略を構築してきました。

今まさに、内燃機関と電動化デバイスを組み合わせ、そしてカーボンニュートラル燃料まで含めた取り組みをしっかり進めることで、既販車も含めて、足元からCO2の総排出量を引き下げていくこと、多様なソリューションをお客様のニーズ、ライフスタイルに合わせてご提供することにより、より多くのお客様に地球環境保全へ参画していただけるようにすることが非常に大切だと考えています。

その観点から、昨日公表された出光さん、ENEOSさん、三菱重工業さん、トヨタ自動車さんの、業界を越えた連携により、カーボンニュートラル燃料の社会実装に向け、課題解決を加速していくという取り組みは、非常に強く賛同できるもので、ぜひ当社も活用促進などに協力していきたいと思っています。

今回の趣旨である電動化時代における内燃機関に関して、当社にはロータリーエンジンというユニークな内燃機関があり、長年研究開発をしてきました。

1990年ごろには、水素を燃やすなど、早くからロータリーエンジンの環境性能の機会にも着目をしてきました。

ロータリーエンジンは、小型・軽量・高出力で、その構造の特性上、燃料に対する雑食性があるという特徴を持っています。

また、あまり知られてないかもしれませんが、コンパクトなサイズに加え、エンジンの補器類のレイアウトの自由度が大きいので、電動化デバイスと組み合わせる場合、スペース効率は抜群で、搭載性に優れている点は大きな優位点であり、革新的パッケージやデザインを実現できる利点があります。

加えて、静粛性や振動の少なさという特徴も唯一無二の価値だと思っています。

私はこのロータリーエンジンは、電動化時代に新たな価値を提供できるユニットとして、大いなる可能性を持っていると考えており、現在ロータリーエンジンが克服すべき課題であるエミッション適合性の開発に全力を傾けているところです。

マツダの2ROTER ROTARY -EV SYSTEM CONCEPT

このエミッション適合性の開発は、内燃機関にとって将来最も鍵となる技術であり、この経験は必ず有益なものになると考えています。

こういった学びも、新たな協調領域にしていくことができれば、電動化時代における日本の自動車産業のコアコンピテンシー*として、内燃機関を磨き、国際競争力を高めていけると思っています。

*企業の核となる強み。

最後に、このロータリーエンジンは、マツダの代名詞ともいえるエンジンだと思っています。このロータリーエンジンを社会に広く貢献できる技術として活用できるようにすることが、この時代における私たちの使命だと思っています。飽くなき挑戦のスピリットで取り組んでいきます。

最後に、このCEOセッションを少しまとめたいと思いますので、佐藤さん、大崎さん、ステージへ戻ってください。

この写真は、ちょうど1年前、富士スピードウェイでの共同会見のものですが、今日ここに再び3社が集って、佐藤さんと大崎さんとともに育んできた、私たちに共通する想いを皆様の前で述べる機会が持てることを、大変うれしく思っています。

2つの“きょうそう(共創、競争)”で、電動化時代にエンジンの未来を変えていく。

マルチパスウェイで誰一人取り残さない。カーボンニュートラル社会への責任あるトランジションを実現していく、同じ「志」を持つ仲間を広げ、ともに切磋琢磨していきます。

今日のワークショップで、ぜひ私たちの熱い想いに共感いただければ大変うれしく思います。よろしくお願いします。ありがとうございました。

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