クルマの野生味とは何か? それを表現しようとしたTOYOTA GAZOO RacingのTV CMが年始に流れる。試行錯誤を繰り返した舞台裏とあわせて一足先にお見せする。
「どんなクルマが好きですか?」と聞かれたモリゾウこと豊田章男が「ガソリン臭くてね…」と答える動画がバズったことがある。
豊田章男
本当のこと言っていいんですか? 僕はねぇ…やっぱり…ガソリン臭くてね…燃費が悪くてね…音がいっぱい出てね…。そんな野生味あふれたクルマが好きですね…。
音や匂いといった好きなクルマの要素を豊田章男は「野生味あふれたクルマ」という言葉に集約した。
豊田章男が求める“クルマの野生味”とはどういうものなのか? それを表現しようとした動画「WILD MOMENT」が60秒CMとして2024年の箱根駅伝中継で放映されることになっており、TOYOTA GAZOO RacingのYouTubeチャンネルでは、本日、一足先に動画を公開した。
今回は、そのCMのメイキング映像「BEHIND THE SCENES」を紹介したい。
Wild Momentを企画したクリエイティブディレクターの野添剛士氏は、映像の冒頭でこう語っている。
(野添氏は以前トヨタイムズでも紹介したGR86「THE FR」も手掛けている)
野添剛士氏
GRのクルマたちが持つクルマの野生味を、まるで野生動物や自然現象を撮るかのように、それぞれの戦いの場でカメラとクルマが超至近距離に近づいてスーパースローで切り取ります。
モリゾウさんとの会話から“ドライバーがそのクルマを生き物だと感じる瞬間”をドライバーの感覚とできるだけ同化して撮影するということを決めました。
主演は4台のクルマと4人のドライバーである。
【GR Yaris Rally1×勝田貴元】
【GR Supra(Nur#90)×佐々木雅弘】
【GR010 Hybrid×小林可夢偉】
【GR Dakar Hilux T1+×ジニエル・ド・ヴィリエール】
映像を見ると、モリゾウの求めるクルマの“野生味”をいかに表現するか、ドライバーたちは驚くほどに真剣であり、楽しそうである。
クルマから野生味が一番あふれ出る瞬間はどこなのか? 走り方や撮り方に試行錯誤を繰り返した舞台裏をご覧いただき、箱根駅伝中継を楽しみにしていただきたい。
ちなみに撮影に挑んだドライバーは本当は4人でなく5人。もう1人は勝田貴元の父である勝田範彦。「この瞬間を撮るためにはカメラをできる限り近づけないといけない…」と貴元選手はある役割を父にお願いしていた。