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家庭的でプロフェッショナル WRCを戦うのはそんなチームだった!

2023.01.20

WRC(世界ラリー選手権)の初戦がいよいよ開幕! 東京オートサロン2023に駆け付けたチームの顔とモリゾウとのトークセッションには、チームの魅力が詰まっていた。

開幕を控えるチームの仕上がり

2人のバトルで盛り上がるステージ。ここから話題は翌週からシーズン初戦を戦うWRTの今の様子へと移っていく。

富川
クルマづくり、人づくりの究極のところがWRCのRally1というカテゴリーになりますけれども、来週からモンテカルロ…ということは、もう今週からシーズンが始まるっていうことですよね。

ラトバラさん、春名さん、こんなとこ…という言い方もなんですけど、日本にいていいんですか?

モリゾウ
それだけ日本のファンを大切にしているってことですよ。

ラトバラ
実は明日の夜には日本をたって、春名さんとモンテカルロに向かう予定です。日本に来られてすごくうれしいんですが、ちょっとスケジュールがタイトで…。

ただ、この東京オートサロンに来るのも、とても大事だと思っていたので、タイミングを見つけてこられて、本当に良かったです。

モリゾウ
フィンランドではヒストリックカーラリーというものがあって、そこで、この間優勝した個人所有のクルマを、今回、ラトバラさんが展示してくれているんですよ。

ラトバラ
自分のクルマ、セリカを持ってきて、展示していただいて、光栄に思っています。アキオさんのおかげです。

こうやって私のセリカを皆さんの前でお披露目することができました。モリゾウさんとの対決に勝ったら、今度はWRCのヤリス2017を、私のクルマとして皆さんにご披露できるかもしれません。

モリゾウ
If you win!(もし君が勝ったらね)

富川
でも、皆さんも見たいですよね? 2017年のね。この拍手の期待に応えるしかないですよ、ラトバラさん。

ラトバラ
皆さん、ぜひ、私を応援してください! 皆さんにもクルマを見せたいので!

富川
本当に温かい拍手を送ってくださっています。

モリゾウ
ありがとうございます。

富川
春名さん、シーズンに向けての準備は大丈夫なんですか?

春名
来週モンテカルロなので、準備はバッチリで、我々はここに来ています。チームはもう現地に向かっている組と、2~3日後に移動する組に分かれてしっかり準備をしています。

富川
なるほど。ラトバラさん、チームメンバーは今、どんな様子なんですか?

ラトバラ
テストも最近終わって、うまくいったと聞いています。それからドライバーのみんなも今の状況に満足していると聞いています。参戦の準備は整っています。

今年、興味深いこととしては、タカ(勝田貴元選手)が、ファクトリーチームの一員として参戦をします。モンテカルロはセカンドチームでの参加となりますが、今年はタカの活躍にも注目いただきたいと思います。

ラリージャパンで表彰台に上った勝田選手

富川
貴元さんは、去年も年間を通して安定した成績を残されていましたもんね。

モリゾウ
そうですね。ニュージーランドがリタイアでしたけど、あとは上位で非常に安定していたと思います。

富川
2年連続で表彰台にも上っていますし。

モリゾウ
今年レギュラーに入ると、本人へも強いプレッシャーがかかると思います。今度はチームへの貢献が求められますから。

さらに、彼がもう1ステップ上に行く成長のチャンスに使ってほしいと思っていますね。

家庭的でプロフェッショナル

富川キャスターは、ラリージャパン開幕前にトヨタイムズの特集でWRTのメンバーに取材。

そこで、ドライバー、コドライバー、メカニックだけでなく、気象予報士やシェフに至るまで、80人のスペシャリストたちの仕事ぶりをレポートした。

一連の取材を通じて感じてきたチームの雰囲気について言及した。

富川
このチームはスタッフたちも家庭的な雰囲気で、まさに家族のようなチームですね。

モリゾウ
家庭的であり、プロフェッショナルでもあると思うんです。先ほど貴元の話題も出ましたが、チームメンバーで誰がチャンピオンになってもおかしくない布陣が整っていると思います。

カッレ・ロバンペラは最年少で、久しぶりのフィンランドからのワールドチャンピオン。エルフィン・エバンスも、虎視眈々といつチャンピオンを獲ってもおかしくないメンバーです。セバスチャン・オジェはご存知のように、何度も獲ってるわけですから。

こういうメンバーなので、誰が今年抜きん出てくるか。そして、ライバルもMスポーツ・フォードとか、ヒョンデとか、おもしろい選手が散らばり始めましたからね。

富川
こちらを見ていただきたいんですが、ラッピ、タナック。トヨタにいた選手たちですね。

僕がベルギーに一緒に行ったとき、ヒョンデのタナックさんが優勝して。言っていいのかなぁ…。真っ先にヒョンデの方じゃなくて、章男さんに駆け寄ってきたんです。

モリゾウ
そうそうそう(笑)

富川
トヨタにいた選手たちも含めて、家庭的かつプロフェッショナルな関係。

モリゾウ
そうですね。全員への共通点は、ラトバラ代表みたいに「負け嫌い」だってことです。とにかく「負け嫌い」ですよ。

ラトバラ
そうなんです。それこそがチャンピオンになるのに大事なスピリットなんですよね。

「負け嫌い」こそ、自分をより良くしていって、どんどん「改善」をしていくんだと思います。

富川
だからこそ、(ラトバラさんも)モリゾウさんに負けられない。

ラトバラ
勝たなければなりません(笑)

富川
ラトバラさんから見て、他のチームに行った選手たちがモリゾウさんのところにあいさつに来たり、仲良くしたりしているのはどういう感覚なんですか?

ラトバラ
みんなアキオさんが大好きなんですよ。過去に同じチームで戦った人たちも、この家庭的な雰囲気にすごく居心地が良かったと思うんですよね。それでいて、プロフェッショナルな仕事をしている。

アキオさんのおかげで、こうやってラリーがすごく活発に進んでいることに、皆が本当に感謝していると思っています。

それからドライバーの人たちは、すごく楽しんでくれていたんですよね。

ただ、プロなので、いろんな機会もありますし、同じチームで楽しんでいたとしても、ライバルの側に立ったらどんな世界があるんだろう…という興味もあると思うんです。

オファーをもらって離れることはあるんですが、とてもいいつながりは続いています。

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