数字だけでなく、経営にまつわるさまざまなテーマについて語られたトヨタの決算説明会を自動車経済評論家・池田直渡氏が徹底解説!
5月12日に行われたトヨタの決算説明会。ここ数年は、経理担当役員が実績と見通しを発表する第Ⅰ部と、社長が出席して、決算の受け止めや経営ビジョンを語る第Ⅱ部からなるのが慣例となっていた。
しかし、今回は説明会第Ⅱ部の場に、豊田章男社長の姿がない。代わりに登壇したのが、トヨタの経営を預かる5人の執行役員(Chief x Officer)だった。
第Ⅰ部にも出席した、近健太Chief Financial Officerと長田准Chief Communication Officerに加え、Woven Cityやデジタル領域を担当するジェームス・カフナーChief Digital Officer、技術担当の前田昌彦Chief Technology Officer、生産担当の岡田政道Chief Production Officerが参加し、カーボンニュートラルを中心に、トヨタの経営にまつわるさまざまなテーマを、具体的なファクトに基づいて説明した。
コロナ禍のトヨタの業績や、役者を代えて発信を行った今回の決算説明会を、長年にわたりトヨタを見てきた自動車経済評論家の池田直渡氏はどう見たのか――。
今回は、そんな同氏をトヨタイムズの森田京之介記者がインタビュー。主に業績を中心としたテーマを扱う前編と、トヨタの電動化戦略を取り上げた後編の2本立てでお届けする。
【前編】決算の数字について
00:00 はじめに
00:45 今回の決算を振り返って
02:32 減収増益になった理由
03:56 通常運転ができた背景
05:07 リーマンショックとの違い
09:02 注目すべき見通しの数字は
12:16 豊田章男不在の決算について
14:41 メッセージのポイント
16:22 カーボンニュートラルに向けて
【後編】電動化戦略とその課題について