アマチュア層を育成するレース「S耐チャレンジ」。その魅力を伝えるべく、富川悠太が初参戦。幾多のトラブルに見舞われながらも、完走を目指す道のりを追った。
「憧れのレースに出てみたい」「一度でいいから耐久レースを走ってみたい」。一方で、費用や準備、技術面の難しさから、最初の一歩を踏み出せずにいる人も少なくない。
そんな思いに応えるために生まれたのが「S耐チャレンジ」だ。昨年11月に富士スピードウェイで初開催され、今季から本格展開するこのカテゴリーは、スーパー耐久の弟分として、モータースポーツの門戸を広げることを目指している。
ラリーチャレンジでハンドルを握り始めた富川悠太が、今度はサーキットを舞台にした耐久レースへ。モビリティリゾートもてぎで開催された一戦でパートナーを組むのは、小倉勇宏選手。豊田章男会長が「モリゾウ」として長年ともにスーパー耐久を戦ってきた、小倉クラッチ・小倉康宏社長の息子だ。
初めて乗るロードスター、慣れないサーキットでの混走。練習中にはコースアウトを喫し、豊田会長から「スピン富川」と声をかけられる場面もあった。
ただ、目指すのは速さだけではない。ニュルブルクリンクやスーパー耐久などで自らステアリングを握り、サーキットで他車と走る難しさを知る豊田会長は、「安全に走る」「ルールを守る」、そして「皆さんと一緒に走る」ことの大切さを説いた。
初めての人でも参加しやすく、それでいて本格的なレースの醍醐味を味わえる場をつくる。そこに、モータースポーツの裾野を広げるS耐チャレンジの意義がある。
相次ぐトラブルに直面しながらも、チームは前へ進んでいく。富川は無事に完走できるのか。走ってみたからこそ分かったレースの奥深さ、仲間とチェッカーを目指す喜びをお届けする41分。