レギュラーシーズンを1位で終え、プレーオフに進出した女子バスケットボールのアンテロープスを特集。躍進の原動力となった三浦選手、平下選手、アマカ選手。さらに、大神ヘッドコーチとキャプテンの山本選手にも話を聞いた。
3月27日のトヨタイムズスポーツは、女子バスケットボールのアンテロープスを特集した。
Wリーグのレギュラーシーズンを1位で終え、プレーオフに臨むチームを取材。躍進の原動力となった三浦舞華選手、平下愛佳選手、オコンクウォ スーザン アマカ選手らに注目した。
放送後にはプレーオフ準決勝を勝ち抜き、4年ぶりの王座奪還へ突き進むのみ!
プレーオフ準決勝でトヨタ紡織を撃破
20-21シーズンと21-22シーズンにWリーグを連覇したアンテロープスは、翌シーズンにプレーオフ決勝の激闘に敗れて3連覇を逃した。以来、2季続けて5位。24-25シーズンはプレーオフ進出は果たせなかった。
昨シーズンは約半分の選手が新人というゼロからの再出発で、開幕8連敗を経験した。苦難の時期を経て、25-26レギュラーシーズンは23勝5敗と大差を付けて1位。平均失点は53点で、圧倒的なディフェンス力を見せて2年ぶりにプレーオフに進出した。
放送翌日の3月28日に始まった、2戦先勝方式のセミファイナル。相手はシーズン4位のトヨタ紡織サンシャインラビッツで、カップ戦を含めると今季は唯一負け越している難敵だ。
1日目はチームで安定した守備を見せ、第3Qだけで19-3と攻撃が爆発して一気に差を広げた。第4Qにトヨタ紡織に追い上げられるが、その流れを断ち切ったのが三浦選手。3ポイントを立て続けに決めて試合を決定づけ、60-52での勝利に貢献した。三浦選手はチーム最多の13得点で、3ポイントの成功率は3本中3本の100%だった。
2日目はお互いに点を取り合う展開。アマカ選手が17得点12リバウンドと、前日に続き両方2桁の活躍を見せた。試合は一進一退の攻防が続いたが、第4Q終盤にスティールを許して突き放され、66-70の惜敗。相手の攻撃を止めきれず、勝負どころで3ポイントを外したのも響いた。
雌雄を決する3日目は、序盤から主導権を握り第2Q終了時点で19点差。さらに後半も勢いは止まらず、第3Qは平下選手の3ポイントや三浦選手のシュートで点差を広げ、第4Qは山本選手のゴールなどでトヨタ紡織の追い上げを振り切り見事3年ぶりのファイナル進出を決めた。
番組でアンテロープスOGの三好南穂アスリートキャスターは、勝負のポイントとして「失点を60点以下に抑えること」を挙げていた。リーグ戦全体で見ると、60点以下に抑えた試合の勝率は100%で、プレーオフでもそのデータは立証されていた。
勝負どころで3ポイントを決める三浦舞華
特集では、勝利のカギを握る三浦選手、平下選手、アマカ選手の若手3人にインタビューし、今シーズンの振り返りとプレーオフへの意気込みを聞いていた。3人の名前が韻を踏んでいるという理由で、「アマカ・アイカ・マイカ」の早口言葉チャレンジも。インタビューは16:59から。
早口言葉に他の2人が苦戦する中、スムーズに「アマカ・アイカ・マイカ」と言い切った2年目の三浦選手。今シーズンは序盤に苦しんでいたが、シュートのフォームを修正して成功率も上げてきた。
「今シーズンは頑張りすぎないことを頑張ってやってきたんですけど。頑張りすぎずにやることで、プレーも落ち着いてできるようになり、シュートも集中して打つことができました」
武器となる3ポイントシュートは、成功率40%を目標にしている。「勢いに乗るところや勝負を決めるところで、シュートを決められるのが三浦選手」と三好キャスターが解説するように、プレーオフ準決勝の1日目では高い勝負強さを見せた。
三浦選手のプレー解説は23:29から。
日本代表でも活躍、平下愛佳の速攻力
平下選手はケガ明けから徐々に調子を上げて、今シーズンのシュート成功率は2ポイントが55.71%、3ポイントが39.02%と非常に高い。日本代表にも復帰し、3月にはワールドカップ進出を決めたアルゼンチン戦でMVPの活躍を見せた。
「今まで大きいケガをしたことがなかったんですけど、ずっと走り続けたのを休憩できたというか、心の余裕ができて体に向き合えたのが大きかったと思います。試合を続けていくうちにどんどん感覚が良くなった感じで、走るプレイで何本か点が取れると自分の中でも安心できて、 シュートも自分のリズムで打てるようになってきました」
平下選手の大きな魅力が、速攻の時の走り出し。ボールを奪った瞬間の切り替えの速さが圧倒的で、一気に相手選手を振り切ってシュート態勢に入る。世界でも通用するその瞬発力は、試合に大きな影響を与える。
三好キャスターによる平下選手のプレーの生解説は27:30から。
驚異のルーキー、アマカのリバウンドの秘密
ルーキーながら、レギュラーシーズンでリバウンドとフィールドゴール成功率の2冠を達成したアマカ選手。プレーオフに向けて「自分のオポネント(対戦相手)にシュートを取られないように頑張ります」と語る。
試合ではゴール下を支配するアマカ選手も、普段はシャイな女子。インタビューで好成績の理由を「自分でもわからないんです…」と遠慮がちに答える。
「私の解説でわからせてあげましょう」と三好キャスターが指摘したのは、アマカ選手の判断力と足を使った動き。味方選手がシュートを失敗したのに対し、ひと足早く駆けだしたりポジションを切り替えたりすることによって、リバウンドの強さを際立たせている。
アマカ選手のプレー解説は30:18から。
山本麻衣「ディフェンスは練習量も負けない」
アンテロープスが大きな成長を遂げた今シーズン。大神雄子ヘッドコーチ(HC)とキャプテンの山本麻衣選手にも話を聞いた。
4シーズン目を迎えて、「睡眠や栄養にもしっかりと気にかけている選手もいるし、トレーナーさんに頼らず自分でセルフケアができるようになった。自分たちで止めなきゃいけない時と自分たちが一歩前に出なきゃいけないのがわかってきたからこそ、勝ち星を積み重ねられたと感じるので、このチームでもっと成長できるというイメージが強い」と大神HC。
山本選手は「いろんな選手が小さいケガやコンディションが下がる中で、誰かが必ず毎試合出てきてくれたのが、1位にいる一つの理由。ディフェンスはどこのチームにも練習量も負けない気がします。自分たちのディフェンスができる実感を持てて、ディフェンスのルールを試合の中でもちゃんと遂行できるようになったのは、昨シーズンと大きく違うところかなと思います」と今シーズンを振り返る。
王座奪還へ、ファイナルは4月4日から
プレーオフのファイナルは4月4日から、京王アリーナTOKYOでデンソーを迎え撃つ。3戦先勝方式で、3連勝すれば最短で4月11日に4年ぶりの王座奪還が決まる。
大神HCは「今シーズンのスローガン(We are Building the Standard)は、アンテロープスだけじゃなくて日本の女子バスケットボールにとっての挑戦だと思います。日本の女子バスケットボールをどうやってアンテロープスが引っ張っていくか。日本で1位になるのはもちろん目標だけど、目的はやっぱり世界挑戦。チームとしてもそうだし、個としてもそうだと思っています」と話していた。
ゼロからチームを再出発させたアンテロープスが日本一になることは、日本の女子バスケが世界に向けて飛躍する大きなきっかけになるはず。黄金期の再来に向けて、声援を送ろう!
毎週金曜日11:50からYouTubeで生配信しているトヨタイムズスポーツ。次回(2026年4月3日)は、プロフィギュアスケーターの宇野昌磨さんが生出演し、自身のプロデュースするアイスショーの集大成となる「Ice Brave 新横浜Special Edition」を振り返る。ショーの映像を見ながらの生解説のほか、視聴者からの質問も時間の許す限り本人にぶつけていく予定。ぜひ、お見逃しなく!