アカデミー賞9部門にノミネートされた映画『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』に、デフ卓球の川口功人選手が主人公のライバル役で出演! 公開を記念して、主演のティモシー・シャラメさんと渋谷でゲーム対決をおこなった。
3月13日のトヨタイムズスポーツは、デフ卓球の川口功人選手が出演し、アカデミー賞9部門にノミネートされた映画『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』の公開を記念した特別企画。
主演したティモシー・シャラメさんがジャパンプレミアのために来日し、ライバル役の川口選手と渋谷のゲームセンターを舞台に再び対決。「プリンス・オブ・ハリウッド」とデフリンピック銅メダリストによる、ガチンコ4番勝負の行方はいかに?
トヨタイムズスポーツの動画から始まった出演オファー
聴覚障害のあるアマチュアのアスリートのハリウッド出演は、トヨタイムズスポーツの動画から始まった。
『マーティ・シュプリーム』は1950年代に実在したアメリカの卓球選手をモデルとする映画。ティモシーさん演じるマーティが卓球で世界一になって人生一発逆転を狙うが、ある日本人選手に敗北したことをきっかけに、自分にとって本当に大切なものと向き合っていく姿を描いている。
その日本人こそが、川口選手が演じた「エンドウ」。配役で難航していた中、映画の制作スタッフが偶然にも動画を見つけ、ジョシュ・サフディ監督も川口選手のキャラクターに惚れ込んでオファーを出した。
「謙虚さ、向上心、そして夢。彼の目の中に夢が見えたのです。『何かを持っている』人をみると、わかるんですよ。彼には落ち着きとストイックさがあって、それがキャラクターにとてもよく似ていると感じました」と川口選手を評した、サフディ監督のインタビューは32:43から。
デフ卓球の川口功人選手が「エンドウ」を熱演
「こんにちは、エンドウです」と、川口選手は生放送のスタジオに登場。映画出演の話を聞いた時は「詐欺じゃないかっていうぐらいびっくりしました」と振り返る。
川口選手は、聴覚障害者の世界大会であるデフリンピックにて、2022年のブラジル大会と2025年の東京大会で男子団体の銅メダルを獲得。放送の前週に行われた全国ろうあ者卓球選手権でも、男子シングルスを2連覇している。
本業はトヨタの社員であり、デフアスリートに続いて俳優の肩書きも加わり、竹中七海アスリートキャスターから「三刀流ですね」と言われ、川口選手は恥ずかしそうにしていた。
「映画を通してデフスポーツを知るきっかけに」
川口選手が披露したのは撮影中のエピソード。ニューヨークには2カ月滞在し、40パターンほどの動きを覚えたという。大変だったのはラケットの握りで、普段の試合ではシェイクハンドだが、モデルとなった佐藤博治選手に合わせてペンホルダーを練習したそうだ。
「練習や試合と同じような、普段通りのイメージのつもりで撮影に参加しました。どうしても恥ずかしさが出てしまうので、とにかく笑わないように、しっかり真面目な顔で最後までやろうと思っていました」
それでも、初めての演技には緊張したという。セットの写真でエンドウのイラストが描かれた看板が紹介されると、「こんな僕なんかでいいのかなと思うぐらい、素敵なセットを作ってくれました」と語った。
今回の映画では、史実とは違ってエンドウがデフアスリートという設定になった。川口選手は「映画を通してデフスポーツを知ってもらえるきっかけになりますし、夢に向かって頑張る姿を見せられたんじゃないかなと思います」とアピールしていた。
川口選手による撮影秘話や、ティモシーさんとのツーショットなどの現場のオフショット写真は13:57から。
レッドカーペットにライバル2人が登場!
公開前に東京で行われたジャパンプレミアには、ティモシーさんやサフディ監督、そして川口選手が登壇した。レッドカーペットを歩いた川口選手は、ファンにサインを求められてしっかりと対応していた。
ティモシーさんは「日本を代表するコウト(功人)が素晴らしい演技をしています」と川口選手を紹介。ゲストの窪塚洋介さんも「すごい数の俳優さんが川口選手に嫉妬している」と絶賛しており、本人は「映画の中に卓球選手として出るというのが夢にも思わなかった」と話していた。
ジャパンプレミアの模様は10:07から。
ティモシー・シャラメVS川口功人の4番勝負
今回のクライマックスとなる、ティモシーさんと川口選手のゲームセンターでのガチ対決は21:35から。来日したティモシーさんを、日本の文化であるゲームでおもてなしして楽しんでもらおうという趣旨だ。
ティモシーさんは「コウトと本気で勝負する準備はできているよ!」、川口選手は「ゲームで勝って世界一をつかみます!」と、ファイティングポーズを取ってバチバチ。劇中でも白熱した2人の戦いは延長戦を迎えた。
対決は4番勝負。実況のために森田京之介キャスターも駆け付けた。
[ラウンド1]太鼓の達人対決
[ラウンド2]クレーンゲーム対決
[ラウンド3]ホッケー対決
[ラウンド4]ドライブ対決
太鼓の達人対決は、2人ともリズムを取って互角の戦いを見せた。GRグッズのクレーンゲームでは、川口選手が手前にあった「KIZUNAカレー」を順当にゲットし、ティモシーさんは奥の「GRGTパーカー」という大物狙い。パーカーで押し出された帽子が完全に落ちたかに見えたのだが…。エアホッケーは終盤にパック(円盤)が大量に出てきて混戦となった。
最後はクルマをドライブするゲームでの対決。選んだクルマは、ティモシーさんがGR86、川口選手がプリウス。抜きつ抜かれつのレースは、最後まで好勝負を繰り広げた。
日本のファンに「夢を追い続けてほしい」
全ての対決にノリノリで臨み、勝敗に一喜一憂していたティモシーさんの姿はファンも必見。30歳にして今回3度目のアカデミー賞主演男優賞ノミネートとなるハリウッドスターが、感情むきだしで勝負に挑む姿はアスリート以上にアスリートだった。川口選手も楽しそうで、お互いにハグをして称え合い対決を終えた。
ティモシーさんは「どんなにばかげているように見えても、大きな夢を持ってそれを追いかけることが大事だっていう映画なんだ。人生で情熱を持てるもの、興味を持てるものがあるなら、それに思い切り情熱を注いでほしい。どんなときも自分の夢を追い続けてほしい」と、日本のファンにメッセージを送った。
夢に向かって頑張ることの大切さを伝える『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』。川口選手にとっては、想像さえしていなかったハリウッド映画の出演という、夢を超えた夢を叶えた映画だ。ぜひ劇場でも2人の対決を見届けていただきたい!
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