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「おめでとう」と言った理由 福住仁嶺の涙が語る初優勝と仲間への想い

2026.05.29

中日スポーツ・東京中日スポーツWeb「トーチュウF1 EXPRESS」とのコラボ企画第13弾は、スーパーフォーミュラにルーキーレーシングのドライバーとして参戦する福住仁嶺にスポットライトを当てる。

中日スポーツ・東京中日スポーツWeb「トーチュウF1 EXPRESS」とのコラボレーション企画の特別コラムは、スーパーフォーミュラ(SF)に参戦する福住仁嶺を取り上げる。

5月24日に三重県の鈴鹿サーキットで開かれた第5戦で、参戦7年目のルーキーレーシングに初勝利をもたらした。SFチームには今季から加わったばかりで、たった5戦で表彰台の頂点に立った。

まれに見る激しい攻防戦を制した福住は、ヘルメットをかぶったまま涙にくれた。

SFは今季から加わったばかりだが、スーパーGTでは2024年からの3年目。気心知れているチームスタッフの苦労や、地道な頑張りは手に取るように分かっていた。

クルマを降りた直後は感極まっていた。それでも「石浦(宏明監督)さんや大嶋(和也ガーディアン)さん、エンジニアのみんながいい戦略を考えてくれたのがこの結果に結び付いた。僕も久しぶりですが、ルーキーレーシングは初優勝。『おめでとうございます』と言いたい」と冷静に語った。

少し変わった言い回しだが、チームメンバーを気遣う福住らしいコメントだった。

今年1月には29歳を迎えた。レースの入り口となるカートで活躍した幼いころから同世代のライバル選手に「天才」と呼ばれ、巧みなドライビングを憧れられる存在だ。

鈴鹿で自身5年ぶりの勝利を挙げた時も、終盤に一度は抜かれながら、扱いが難しい特徴的な車体調整を巧みに使い切って、最終盤に鮮やかな抜き返しを決めた“かっこ良い”走りが印象的だった。

ルーキーレーシングは、モリゾウこと豊田章男会長が個人的にオーナーを務めるチーム。昨年までSFのドライバーを務めた大嶋が中心になり、2020年に一からチームを作り上げた。

人材育成を目的にして、トヨタ自動車の開発部門などからエンジニアやメカニックの派遣を受けているため、レースチームとして形になるまで時間がかかった。

辛酸をなめたときもあった大嶋は現在、SFでは一歩引いてチームを見守る立場に徹する。「想像していた通り。仁嶺ならやってくれると思っていました。(初勝利にも)特別な思いはありませんよ」。

バトンを託した後輩、そして成長したチームを信じていた。

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