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トヨタが「ブタ」を改善!? 鹿児島の嘘みたいな取り組みが、嘘みたいな結果になった

2026.08.18

本業とは関係ないように見える取り組みを紹介する「なぜ、それ、トヨタ」。なんと今回は、養豚!?

実は、個体によっておっぱいの数はバラバラらしい。1度のお産で13〜14匹ほどを出産するが、おっぱいが足りずにミルクを飲めなくなる子ブタもいるそうだ。だからこそ台車で子ブタのケア作業が重要だという。

固定観念が改善の邪魔をする

養豚場だけでなく、食肉処理の現場でも改善は進む。

ダンボールの数と場所を見直し、歩行時間削減

詰め込み作業に備え、空の段ボールを多く用意していたが必要な数だけに変更。よく使うものを近くに置くと歩行時間は月2時間短縮。さらに床をコーティングすることで段ボールを滑らせて移動可能になり1日23分もの時短を実現。

階段やハシゴの設置でラクに安全に

高い台に登りやすいように階段やはしごを設置。脂で滑って転倒しないために、滑り止め塗装も施した。作業がラクになり、なにより作業者の安全性が向上。

㈱JA食肉かごしま 鹿屋工場の担当者は「歩数なんて気にしたこともなかった。段ボールもなぜあんなに多く用意していたのかな」と笑う。

属人性のある作業を“誰でもできる”ようにすることで、早朝勤務は減少。忙しいからと改善を後回しにするのではなく、忙しいからこそ改善に向き合うことが、結果的に仕事をラクにするのだ。

最後に、食品加工の改善事例もご紹介。

作業を全員が認識できるようにボードで見える化

全員が目にする場所にボードを設置し、優先順位を見える化。当日の計画変更でも混乱せず柔軟に対応できるようになった。一気通貫の情報シェアで月換算10時間もの時短に。

固定概念だった8段積を4段にして、後工程を待たせない

8段積んでから次の工程へ運搬していたが、4段の小ロットでの運搬に変更。後工程の待ち時間が減り、月換算5時間の短縮で残業が減ったという。

壁をぶち抜いて近道をつくった

重い資材を持ち、右扉の部屋を迂回して正面奥の部屋に運んでいたが、壁をぶち抜いて写真のように台車で近道できるようにした。腰への負担や労災リスクも低減。力の弱い女性やシニアも働きやすく、月換算で1時間の時短に成功。

段ボール詰めを廃止 出荷先の人までラクに

段ボールをつくり、マジックで梱包内容を書いていたが、そもそもケースのまま出荷すればいいと気づいた。毎月9時間の作業と3万円を削減。出荷先のスーパーでもダンボール処理の手間や廃棄費をなくせて一石二鳥。

黒豚や茶美豚のソーセージなどを製造する鹿児島協同食品㈱の製造部 米丸和幸課長(下記写真右)は、「長年続けていた運用を疑い、改善効果を可視化できたことが大きい」と振り返る。

総務部の池田智勇部長(写真左)は「ムダをなくせば早く終わったチームから応援も出せるので、みんなの仕事が早く終わる。人材不足の時代だからこそ若手が楽しく働ける環境をつくりたい」と抱負を語る。

二人は「まだ改善の余地がある」と語っていたが、これは改善意識が根付いている証拠。改善は一過性では意味がないのだ。

職場にはこのようなボードも掲げられていた

アグリバイオ事業室 川手シニアエキスパート

清掃作業もどこまでやればいいか基準がなかったので、ずっと時間かけてやっていた。でもある時「やめました」となっていて、結局“やらなくていい仕事”だったのです。水道代も節約でき、早朝出勤も減ったことが嬉しいですね。

同じくトヨタの奥村は「改善後に『楽になった!ありがとう』と言われることがいちばん嬉しい」と顔を綻ばせた。

クルマづくりで培ってきた改善は、どんな業種でも役立つのだ。みなさんの職場でも役立つヒントがあれば、ぜひ取り入れてみませんか?

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