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「新7つの課題」に向けて危機感を共有 自工会・新体制で交わした決意

2026.03.13

日本自動車工業会の新体制による2回目の理事ミーティング。日本の国際競争力強化のため共有した「危機感」とは。

2026年2月18日、日本自動車工業会(自工会)が臨時の理事ミーティングを行い、その後メディア向けの説明会を開いた。

1月1日に佐藤恒治新会長(トヨタ)が就任し、23日には新体制による1回目のミーティングおよび説明会を実施。そこでは、自動車業界の国際競争力強化に向けた「新7つの課題」について説明があった。

合わせてメディアとの連携についても「面であるいは線で物を見ていただくことも必要」と見直すことを表明していた。

2回目となる今回は、前回からわずか約1カ月後の開催。

理事ミーティングでは、課題設定の根底にある「危機感」の共有が行われた。

メディア向け説明会の様子を紹介する。

いま、共有すべき危機感

佐藤会長

「新7つの課題」を進めていくにあたり、議論を進める中で特に我々が感じたのは、根幹にある危機感を共有して具体の話に入っていかないと、たどり着くゴールが変わってしまうという新たな危機感です。

例えば、(前回の説明会で)ご記憶かもしれませんが、部品共通化の話で鈴木副会長から事例が挙げられました。協業で(部品の)共通化をしようと話し合ったものの、最後にできた共通化部品は灰皿1個だった。まさにそれが起きかねないという危機感を新たに感じました。

どのような危機感のもとに「新7つの課題」に向き合うのか。ここの意識合わせができていないと、たどり着くゴールがだいぶ変わってしまう。

形だけの協業としない。今回のミーティングは、この危機感の共有が中心となったという。

片山正則副会長(いすゞ)も理事ミーティングで、「新7つの課題」は活動自体に価値があるのではなく、成果を出すことに価値があると強調。

深めていくべき取り組みを探る中、新体制に“檄文”を送ったのが毛籠勝弘理事(マツダ)だった。

その意図を毛籠理事はこう説明した。

毛籠理事

今回「新7つの課題」を検討していく具体に入る前に、その全体に通底する、我々の危機感をもっとビビッドにして、それを共有することが非常に重要じゃないかと、提言書のようなものをご紹介させていただきました。

今、個社が切磋琢磨して個社ごとのベストを尽くしていくことが、日本全体のモノづくりとして将来、国際競争力を持ち得るかを率直に直視しないといけない。

我々の競争相手は、自由な民間企業だけで構成されている時代はもう過ぎて、大きな効果のもとに、独自の産業システムを持っている競争相手が出てきている。あるいは、政治が通商、その他に影響を与えるような時代になってきている。

環境が根本的に変わってきている時に、我々、自分たちが今のままの個社の集合体のまま強くなっていくことでいいのだろうか。

その産業構造そのものまで踏み込んで、協調領域や競争領域を大胆に組み替えていく必要があるのではないか。

国際競争の在り方が変わり、政治も影響を与えるようになってきている時代に、個社ごとにベストを尽くすだけでは限界がある。協調領域・競争領域を大胆に組み替えなくてはならない。

毛籠理事の提言も踏まえ、自工会では「新7つの課題」を推進するポイントを3点挙げる。

3点目の社会実装へのスピード感について、自動車産業は、政府が掲げる「強い経済」を実現するための「重点17領域」に入っていない。

だが、それを佐藤会長は「自動車こそ多方面に、その17の技術領域に対してエンゲージすることが期待されているのだろう」と捉える。自動車産業が17領域に向き合い、研究開発、社会実装への本気度を示していくことで、政府の戦略投資を促していくことが重要と説明した。

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