未来に向けたスタートの季節だからこそ、「自分たちのルーツ」、「創業の原点」に想いを巡らすことがあります。
こんにちは、モリゾウです。
今年もまた、新入社員の皆さんを迎え、入社式を行うことが出来ました。
未来に向けたスタートの季節だからこそ、「自分たちのルーツ」、「創業の原点」に想いを巡らすことがあります。自分たちが「どこから来たのか」を考えることは、自分たちが「これからどこに向かうべきなのか」を考えることに通じると思うのです。
入社式のちょうど1ヶ月前の3月2日。トヨタの創業者である豊田喜一郎と旧挙母(ころも)町(現・豊田市)の町長を務められた中村寿一じゅいちさんの功績を讃える顕彰会が豊田市役所で行われました。
日本人がクルマを作るなど不可能と言われた時代。日本が発展し、人々の暮らしを豊かにするためには、日本人の頭と腕で、国産車をつくらなければならない。そのために、日本に自動車産業を興そう。
無謀と言われながらも、「未知の世界」だった自動車に、大きな志を持って飛び込んだ豊田喜一郎。喜一郎は決して一人ではありませんでした。
「やれないのではなく、やらないだけ」。
「誰かがやらなければならないなら、自分達がその『誰か』になろう」。
そう考える仲間、同志がいました。
そのお一人が、当時の挙母町長、中村寿一さんでした。
80年程前、豊田市の前身の挙母町は、町を支えてきた養蚕業が衰退し、「破れ挙母(やぶれころも)」と呼ばれていたそうです。中村さんは「挙母町を自動車で希望を持てる町にしたい」と考え、先の見えない自動車工場の建設のために、広大な土地を用意して下さいました。
中村さんのご決断がなければ、今のトヨタも豊田市もなかったと思います。
私は毎年この顕彰会に出席させていただいているのですが、今年は改めて顕彰会の意味を考えてみたのです。
喜一郎と中村さんの銅像の前で、毎年1回、お二人の志を受け継ぐ仲間がいることを確認し合うこと。それがこの顕彰会なのだと思いました。
顕彰会と入社式。
毎年3月と4月に行われる大切な行事。私にはこの二つの行事が繋がっている気がしてなりません。
トヨタが「自動車会社」から「モビリティカンパニー」に生まれ変わろうと必死にもがいている今だからこそ、そう思うのかもしれません。
今年の入社式では新たに1492人の仲間を迎えました。目を輝かせてトヨタに入社してきた彼ら彼女らが「人生をかけてでもやり遂げたい」と思えることを見つけ、成長し続けてくれることを切に願います。
「誰かがやらなければならないなら、自分達がその『誰か』になろう」。
新入社員の皆さんがそう思える会社にするために、私も必死で頑張ろう。
決意を新たにしたモリゾウでした。
・・・そういえば、俳優の香川照之さん。ドラマ「リーダーズ」では、日本銀行名古屋支店長として創業時の倒産の危機を救ってくださいました。
そして、今はトヨタイムズ編集長。
トヨタイムズの中で、香川さんはこう言われています。
「トヨタが変わる、変わるっていうけど、前にも聞いた気がしません?僕は編集長になりましたから、思い切って言いたいことをどんどん言っていく。本当のことが大好きなんですよ。本当は何なんだっていうことを追求していかないとこれからの未来は明るくならない」。
何かいろいろ繋がっていると思うのは私だけでしょうか(笑)