中日スポーツ・東京中日スポーツWeb「トーチュウF1 EXPRESS」とのコラボ企画第18弾は、女性限定シリーズ「KYOJO CUP」第4戦で念願の初優勝を飾った佐藤こころ選手を深掘りする。
中日スポーツ・東京中日スポーツWeb「トーチュウF1 EXPRESS」とのコラボレーション企画第18弾は、女性限定シリーズ「KYOJO CUP」第4戦で念願の初優勝を飾った佐藤こころ(OPTIMUS CERUMO・INGING)を深掘りする。
欧州で開かれたF1併催の女性限定シリーズ「F1 ACADEMY(アカデミー)」のルーキーテストに、8月末から9月上旬に参加して世界を実感。そこからメンタル面の強化を心がけるようになり、参戦3年目にして念願だった表彰台の真ん中をつかみ取った。
晴天に恵まれた10月11日の富士スピードウェイ(静岡県)。鮮やかな逆転でついにKYOJOの初優勝を飾った佐藤だったが、クルマを降りた直後に両手を突き上げた以外は落ち着きはらっている。
スーパーフォーミュラとの併催で多くの観客を前にした表彰式でも、穏やかな笑みを浮かべているだけだった。
「自分の走りに集中できました。メンタルが自分でもびっくりするくらい安定していて。今までは120%頑張ろうとし過ぎて、逆にすごいロスすることが多かった。今回はその考え方の面をすごく意識しました」
戦いを終えた直後に淡々と語る姿に大きな変化が感じ取れた。レースでもセーフティーカー明けの6周目1~2コーナーで仕掛け、続くコカ・コーラコーナーで力強くも落ち着いてトップに立った戦いぶりにも成長の跡がくっきり。これまでのとにかく攻め続ける積極的な走りっぷりと、負けると大泣きする感情豊かな姿からの“脱皮”を強く印象つけた。
それもこれも、トヨタ自動車のサポートを受けて参加したF1アカデミーのルーキーテストがきっかけだ。栄養学までも学ぶ世界のレースシーンの奥深さを体験。将来を見越して始めたパーソナルトレーナーをつけた肉体改造にも力が入り、精神面の強化にも力を注いだ。「体を鍛えてからは(精神面の)余裕も出てきました」と相乗効果を実感する。
初優勝を飾ったレース終盤にはペースが落ち、後続に迫られる危ない場面もあった。「タイヤがたれてきた(性能低下)のに、同じ走りをしてしまった自分のミス。今までならそこで焦って、もっと大きなミスをしていたでしょうね。そこは少し成長できたかな」と振り返った。
来季のF1アカデミー参戦の合否は、まだ明らかになっていない。まずは10月31日と11月1日に富士で行われるKYOJO最終戦の大勝負に臨む。ランキングトップに立つチームメートの富下李央菜とは11ポイント差のランキング4位。
「もっともっとしっかり準備をして、このままチャンピオンを取れるように頑張りたいです」。実力が拮抗するライバルそろいだが、予選に加えスプリントとファイナルの2レースを行う大会では最大33ポイントを獲得できる。パーフェクトウィンを飾って女王に立ち、世界に羽ばたきたい。