大盛況で幕を閉じた「JAPAN MOBILITY SHOW 2023（11月5日に終幕）」。

「Find Your Future」をテーマに掲げたトヨタブースには、少し先の未来に実現するかもしれないモビリティの数々が展示された。その中には、「すべての人に移動の自由を」というトヨタの理念が体現された最新技術も。

従来、クルマの加速と停止は足元のペダルを踏むことで調節する。そのペダルを取り払い、アクセルとブレーキの機能をハンドルに集約、足を使わずに手だけで運転を可能にする「NEO Steer（ネオステア）」。

この技術により、下肢が不自由な方の運転を楽にするだけではなく、障がいのない方にも、今までになかった乗り味をオプションとして提供できるようになる。

「この操作を待ち望んでいるのは車いすユーザーだけではないと思う」。

そう語るのは、自身も下肢に障がいのあるパラアルペンスキーの森井大輝選手。実はネオステア開発の裏には、森井選手と“ある人との約束があった”。一年半にわたる開発の軌跡を追った。