「再出発の桜」【モリゾウのつぶやき】

2019.04.17

豊田喜一郎邸の庭の「桜」が満開になりました。今日は皆さんにこの桜にまつわるお話をしたいと思います。

こんにちは、モリゾウです。
鞍ヶ池記念館にある豊田喜一郎邸の庭に植えた1本の「桜」が満開になりました。
今日は皆さんにこの桜にまつわるお話をしたいと思います。

先日もこのコラムの中でご紹介しましたが、2010年2月24日、米国に端を発した大規模リコール問題で、私は米国公聴会の証言台に立ちました。

公聴会から1年がたった2011年2月24日。
米国から稲葉さん、ジム・レンツさんも駆けつけ、
ともに闘った仲間たちが集まって、桜の木を植えることにいたしました。

桜は日本を代表するグローバルな花。
トヨタも日本で生まれ育ったグローバル企業。
トヨタに重なると思い、桜を選びました。

そして、トヨタを支えてくださったお客様や仲間のことを想い、
1本の「桜」の木を囲むように、3種類の花を植えました。
一つ目は「こでまり」。
佐吉のふるさとである静岡県湖西市の花で、『品格』を表します。
二つ目は「野バラ」。『逆境から這い上がる』という意味があります。
三つ目が「あざみ」。『安心』を表します。

桜は美しく咲いて、ぱっと散る。
ぱっと散る感覚は、公聴会前の孤独感。
しかし、トヨタの仲間、お客様が支えてくださいました。
自分も、トヨタも、多くの人たちに守られていることを実感し、
「もう一度、みんなで、心をあわせて、美しい花を咲かせたい」。
素直にそう思えるようになりました。

ソメイヨシノからは少し遅れたけれど、
今年も喜一郎邸の庭の「桜」がひっそりと美しい花を咲かせました。

私にとっては「再出発の桜」。
この場所にくると、あの時の仲間の姿と感謝の気持ちを思い起こします。

これからも感謝の気持ちを胸に、自分以外の誰かのために頑張りたいと思います。

鞍ヶ池記念館にある豊田喜一郎邸の庭の桜

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