自作のセンチュリーリムジンが公道に?日本自動車大学校の卒業旅行に密着!

2022.03.31

東京オートサロンで豊田章男社長の目に留まった1台。学生たちが製作したクルマで行う、テストランを兼ねた卒業旅行を取材した。

日本では明日から新年度、新しい環境に身を置く人も多いだろう。新社会人になる学生の中には、自動車産業に関わる550万人の仲間として働く学生もいる。

我々トヨタイムズが“未来の550万人の仲間“と出会ったのは2か月前、1月中旬に開催された東京オートサロンだ。豊田章男社長、レーシングドライバーの佐々木雅弘選手、私森田京之介の3人で各ブースを回る中、佐々木選手が熱く紹介してくれたのが、日本自動車大学校、通称NATSのブース。日本自動車大学校は、主にクルマの整備士を養成する専門学校だ。カスタマイズ科の学生にとっては、東京オートサロンへの出展も授業の一環で、センチュリーを長いリムジンに改造した車両が豊田社長の目に留まった。学生たちと会話する中で、このセンチュリーリムジンで彼らが卒業旅行に行くことが発覚する。

豊田社長

トヨタイムズで取材させてもらったら?

彼らの卒業旅行密着取材が決まった。聞けばそれは「テストランキャラバン」という名の卒業旅行を兼ねた公道の走行テストとのこと。公道で走るには、車検を通して、ナンバーを取得する必要がある。このとき、センチュリーリムジンにまだナンバーはついていない。

本当にあの長いセンチュリーが公道を走れるのだろうか?

3月10日、千葉県成田市にある自動車大学校成田校を訪れた。あくまでこの日の主役は学生たち。卒業旅行という青春の1ページを邪魔しないよう、ありのままの姿を追いかけることを意識して取材にあたった。

カスタマイズ科の学生にとって節目の晴れ舞台とあって、緊張感も漂う中、テストランキャラバンの出発式が始まる。整列する学生たちの後ろには、あのセンチュリーリムジンが一際存在感を放っていた。フロントには誇らしげにナンバーがついている。

自分達でつくったクルマで巡る卒業旅行なんて聞いたことがない。カスタマイズ科29人の卒業生のうちセンチュリーリムジン班は8人。8人で豪華リムジンに乗り込んで和気藹々とドライブ旅行、と思ったら・・・

衝撃の事実からスタートしたテストランキャラバンの模様は動画でご覧いただきたい。

彼らの卒業後の進路は、クルマの販売店やカスタムショップだそう。明日には、自動車産業に関わる550万人の仲間だ。最後の先生の言葉にもあったが、学生たちが卒業旅行で見せてくれたクルマへの愛、クルマに関わることで得られる喜びや幸せを、さらに若い世代にも感じてほしい。クルマを愛する人が集まるオートサロンがつなげてくれた出会いに感謝している。早くも来年のオートサロンが楽しみだ。

卒業生の皆さん、大事な卒業旅行の場にお邪魔させていただき、ありがとうございました。取材の調整をしてくださった日本自動車大学校の先生方にもこの場を借りて感謝申し上げます。これからも550万人の仲間として、一緒に自動車業界を盛り上げていきましょう!

2022年331日 トヨタイムズ記者 森田京之介



追伸 
トンネルの中でギラギラ輝く車内、最高にカッコよかったな。

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