トヨタイムズ

豊田社長の言葉をどう受け止めた?世界中のトヨタを取材

香川編集長 2020.04.19 UPDATE

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トヨタ自動車 欧州本部副本部長 東アジア・オセアニア・中東本部本部長 村上晃彦

映像リンク 19:30

香川

それでは次に、これは大変範囲が広い。欧州本部の副本部長、そして東アジア・オセアニア・中東本部の本部長の村上さんにつながっておりますので、取材を早速始めてみたいと思います。村上さん、よろしくお願いします。

村上晃彦(欧州本部副部長 / 東アジア・オセアニア・中東本部本部長)

こちらこそ、よろしくお願いします。

香川

はじめまして。トヨタイムズ編集長、香川でございます。お願いいたします。村上さんは今、どちらにいらっしゃるんですか?

村上

私は東京の自宅です。

香川

東京にいらっしゃるんですね。村上さん、この欧州、東アジア・オセアニア・中東って、具体的に国でいうとどこまでフォローされているんでしょう?

村上

欧州は、実は現地にヨハンさんというCEOがベルギーにいらっしゃいまして、私は日本側でのキャッチャーと。欧州は今、53カ国ございます。

香川

53?

村上

はい。欧州以外の東アジア・オセアニア・中東は私が日本から直接見させていただいていると。中東の場合は、実はすごく歴史の古いパートナーが多くて、実は割と小さな国のバーレーンとかクウェートとか。ビジネスのボリュームという点でいうと、サウジアラビア、UAE、それからオマーンというように、人口が多くて国が大きい所がビジネスとしては中心になります。

香川

このコロナの状況下では、それぞれ各国での現地での生産・販売状況というのはどのようにダウンしてしまっているんでしょうか。

村上

ヨーロッパは先ほど53カ国と申し上げましたが、国によって当然、状況は違います。ただ、全体でいいますと、今75%の販売店が営業できない。ですので、工場も稼働を止めています。

特にヨーロッパはイタリア、スペインから始まって、医療崩壊の形が起きているものですから、そういう医療現場への支援をできることからやろう、ということで、本当に頑張ってくれている人もたくさんいます。

香川

それは具体的には医療機器のようなことだとイメージしてよろしいですか?

村上

例えば、フェイスマスクですね。最初、フランスの工場の人がやり始めて、それがすぐイギリスの工場へ横に伝わり、というふうにみんなでやり始めたり。例えば、病院でドアノブを…。

<左上>トヨタフランス工場/<右上>トヨタポーランド工場/<下>トヨタイギリス工場
香川

触りますよね。

村上

開けるときに触っちゃうものですから、触らなくても、ちょっとしたものを付けてですね、ひじでコンとやれば開くというような。工場でいろいろ日頃カラクリみたいなことをやっている知恵を使ってやってくれているみたいです。

香川

ここにトヨタの技能が生きるわけですね。

村上

そうですね。ありがたい。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

香川

一方、中近東においてですが、このなかで今コロナが起こっている状況でどういうような打開策をあるいは状況も含めて説明していただきたい。

村上

ヨーロッパが起こり、それから少し遅れてということですから、今まさにこれから本当に危なくなる瀬戸際にあるような状況だと思います。当初から気を付けて、対策を早めに打ち始めた国が多いです。そういう意味で、先ほどの例で言うと、営業活動ができない割合が日々どんどん増えている。

香川

なるほど。

他の地域、例えば東アジア、ここら辺の国についてはどうでしょうか?

村上

台湾は国として非常にうまく抑え込んでいただいているものですから、実は販売活動は、ほぼ続けられていると。

香川

今も?

村上

はい。

香川

そうですか。これはすごいですね。

村上

3月の販売も恐らく全世界で唯一、計画を達成した国。

香川

そうですか。

村上

ええ。これも大変ありがたいのが、世界中が売りたくても売れないという状況にあると。自分たちが頑張って世界中の仲間を元気付けるというか、いい数字を出したい、と。

台湾の例で申し上げますと、販売店に来るのは嫌だなというお客さんが多いんですね。お客様の近くの公園を借りて青空展示をさせていただいたりとか、試乗車にセールスマンが乗ってお客様の家に行くとか。販売店に来ていただいたお客さんのクルマは外側も内側もしっかり消毒をする。そういうことをやってますよ、というのをいち早くインターネット等でご紹介をするとかですね。

香川

オーストラリアとかはどうなんですか?

村上

オーストラリアも同じく販売店はすべて今オープン、販売ができてる。比較でいうと、東京よりももう少し厳しい外出規制がされておりますので、お客様の購買意欲は大きく落ち込んでいると。台湾の例を紹介しながら、販売ができるという環境にあるということの幸せというか、ありがたさみたいなものがまだオーストラリアはあるものですから、ぜひ頑張ってほしいと。こういう時期だからこそ、お客さんが求められているものをいかに現場で把握をして、すぐ行動に移せるかということだと思います。

香川

豊田社長が全世界のトヨタグループの仲間たちに向けてメッセージを3月25日に出されました。

村上

やはりあのビデオを見て、いろんな反応がかえってきましたけれども、一言の単語で言うと、ファミリー。韓国であったり、それから中東の各国であったり。一番多かったのは、われわれまで、しかも、さらにその先にある個々の販売店の人たちまでを含めてファミリーと捉えて、一緒に生き残って戦っていこうということに対する、反応がものすごく強かったですし、私もそれが大変うれしかった。

香川

村上さんから彼らトヨタグループの社員ならびに関係者に対して、今このときだからこそ、強く打ち出したいメッセージというのをお願いしたいんですけれども。

村上

実は昨日も(豊田社長の)会見がございまして。

香川

はい、自工会の。

村上

私が一番感じ、現地の皆さんもこの部分がすごくうれしいのではないのかな、と思ったのが、家に皆さんいるものですから、外に出ることのうれしさというのを、改めて感じているんじゃないのかな、と。回復期に向けて、今は外に出られない、クルマに乗れないお客さんに、改めてクルマに乗ることの楽しさ、うれしさ。そしてクルマに乗って外に行って、いろんな活動をすることのうれしさ、楽しさというのを提供できる。そういう仕事をしたいね、ということが、今、非常にみんなで共有したい気持ちです。

香川

もしわれわれ、次にヨーロッパに行くときに、ちょっとおっかなびっくりだと思うんですよ、まだ。でも、そこに降り立って、人が歩いているのを見たときに、世界はもう一度動き出してるんだなっていうことを実感すると思うので、本当にその日が来ることを夢見て、僕も頑張っていきますし、村上さんもぜひ耐えきってトヨタを再生させてください。

村上

今の言葉を信じて、引っ張っていきますので。

香川

よろしくお願いします。

二人

健康第一!

香川

ありがとうございました。

村上

ありがとうございました。

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